「じつは10人に1人のお子さんに!ご存知ですか?先天性欠如歯」

★先天性欠如歯ってなに?

 先天性欠如歯とは、生えてくるはずの歯が生えないというもので、人間の進化にともなう退化現象の一種だと考えられています。本来ならあごの中にできるはずの歯の芽ができなかったり、できても育たなかったことによって起こります。特定の病気や障がい、放射線治療の影響などが原因の場合もありますが、ほとんどのケースでは原因は不明です。

 歯がないために噛み合わせや噛む効率が悪くなったり、見た目によくないなど、さまざまな問題が起こりがちなので注意が必要です。

★パノラマエックス線で早期発見を!

 先天性欠如歯の診断は、パノラマエックス線写真が決め手になります。

 じつは、先天性欠如歯は、みなさんが思っているより早期に調べることができます。というのも永久歯の歯胚は、3歳になれば乳歯の下にすでに準備されているからです。

 乳歯の下に永久歯の歯胚が準備されていれば、将来そこに永久歯が生えるはずです。乳歯の下に歯胚の像がない場合、永久歯の欠如が予測されるというわけです。

 先天性欠如歯の治療では、早期発見はとても大きなアドバンテージです。といいうのも先天性欠如歯の場合、乳歯のむし歯予防がとても重要だからです。

 むし歯の発生する時期を考えると、遅くとも、小学校に入る前の撮影をおすすめします。

★治療後のメインテナンスが重要です!

 先天性欠如歯の治療は、欠如歯の本数、噛み合わせの状態などにより、適用される処置は異なります。そこで、お子さんのお口や骨格の状態を調べさせていただき、さまざまな選択肢のなかから適した治療を検討して、いつの時期にどのような治療をするのが望ましいか、残っている乳歯がいつ頃まで歯列に残っているか、乳歯がダメになったらどうするかなど、具体的なご提案をさせていただきます。今後の長期的な展望が見えてくると、ひとまず安心していただけるのではないかと思います。

 どんな歯科治療でも、治療後のメインテナンスは大事ですが、まして先天性欠如歯の治療、ことに多数歯の欠如歯の治療を受けた患者さんにとっては、治療しれ自体と同じくらい、あるいはそれ以上に重要だといえるでしょう。

 治療が終わったら、今度はメインテナンスのために定期的に通ってください。ぜひお願いします。

引用参考文献:nico 2015年9月号