歯医者さんの麻酔って?

麻酔は、歯の治療を痛くないためにするんだよ ^^

通常大人の方のむし歯治療の場合は、削ったり抜いたりする処置を痛くないようにするために注射の麻酔(局所麻酔)をします。

その場合に当医院では、針をさすところに前もって表面麻酔薬を塗ったり、できるだけ細い針を使用したり、圧が一定にかかるように電動注射器を使ったりして、痛くない注射にするためにいろいろ工夫しています。

実はそ~っと針を刺して、そ~っと注射液の薬を入れると思ったほど痛くありません。

ただ、お子様の場合は注射というと怖いイメージあるために、神経をとったり、歯を抜いたり以外の削る処置の場合は、麻酔なしでする場合が多いです。

また乳歯の抜歯でグラグラしている場合も、表面麻酔のみで抜歯する場合もあります。

さらに、大人の方で下の親知らずの抜歯する場合などは、通常の浸潤麻酔(しんじゅんますい)という歯の根の近くにする麻酔でだけでなく、親知らずの奥の方の歯のない頬の奥あたりにする伝達麻酔(でんたつますい)をする場合もあります。

これは、通常の麻酔が歯や歯ぐきに限局して1~2時間効く麻酔なのに対して、伝達麻酔はその歯の側(右か左か)の唇や舌周囲まで麻酔が3~4時間効くように範囲も少し広いです。

浸潤麻酔でも1本で効かない場合は、場所を変えて歯と歯ぐきの境目の歯根膜腔(しこんまくくう)へ注射する場合があります。

この時は、ものすごい圧を」かけても、なかなか注射液が入っていかないため腕がプルプル震える場合もありますが、何も注射するのが苦手で怖くて震えているのではありません(笑)

それだけ力が必要なのです ^^

初診の患者さまへのアンケートで

          「 今までの歯科治療での嫌な経験は?」

との回答では、圧倒的に

               『  痛かった  』

というものが多いです。

自分の解釈では、歯科医師の方が

     「 麻酔しなくても大丈夫なくらい小さいむし歯だろう 」

と判断しての処置なのだと思います。

しかし、患者さまはさまざまです。。。

注射が苦手な方の場合は、削るのは多少我慢できても注射のチクッとする痛みには耐えられない方もいるでしょうし、逆に注射は全然平気だけど削る痛みには耐えられない方もいらっしゃると思います。

なので、当医院では麻酔した方がいいかな?くらいのむし歯の大きさの場合は、患者さまに

「 むし歯は、麻酔するかしないかギリギリの大きさくらいですがどうされますか? 」

と。          その後に

     「 患者さまによっては、麻酔の痛みの方が嫌な方もいらっしゃいますし、削る痛みの方が嫌な方もいらっしゃるので確認しています。。。」

と。          迷っていらっしゃる方には

       「 そのまま削ってみて痛い場合は、麻酔しましょう^^ 」

と。

ちなみに歯ぐきの中の縁下歯石(えんかしせき)除去する場合は、当医院では表面麻酔のみで処置しますが、歯科医院によっては注射の麻酔をするところ、まったく何もしないところなどなど・・・これも医院の方針によって違うと思いますので、分からない場合(もしくは注射してほしい・ほしくないのの希望ある場合)は、患者さまご自身から希望をお伝えした方が歯科医師も分かりやすいと思います^^

まあ、歯科医院の麻酔は分かりにくいですもんね~ ^^

麻酔を味方にリラックス^^

     「 いくつになっても歯医者さんが苦手 」

という方は意外に多いと思います^^

歯科医院のキーンという金属音を聞いたり、消毒のにおいを嗅いだりすると子供のころのむし歯治療を思い出して

          『  つい緊張してしまう  』

という方も!!!

「麻酔を味方に!リラックス治療。」

歯医者さん嫌いを何とかしたい!

 「いくつになっても歯医者さんが苦手」という方は意外に多いのではないでしょうか。歯科医院のキーンという音を聞いたり、消毒のにおいを嗅いだりすると、子どもの頃のむし歯の治療を思い出して「つい緊張してしまう」という方、けっこうおられるのではないかと思います。

 一方、私たち歯科医師は長年にわたり、患者さんにできるだけ安全でストレスのない治療をご提供したい、と願い続けてきました。私たちだって、一生懸命にする仕事で患者さんに嫌われたくはありませんし、「歯科医院に行くのがおっくうで、つい行かないでいるうちに悪化した」という気の毒な患者さんを1人でも減らしたいのです。

ノンストレスの治療が大切!

 そのためにもっとも重要なのが、痛くない治療を提供することでしょう。現在歯科医院では注射麻酔のほかに、歯ぐきに麻酔薬を塗布する方法、歯ぐきに向かって噴射する方法など、治療内容によっては複数の麻酔法を組み合わせることで、きめ細やかな痛みへの対応が可能になっています。

 麻酔薬もより安全で、すぐれた効き目のあるものへと進化し、そして注射器や点滴の機器のハイテク化などが、治療中の患者さんのストレスを軽減して、治療中の痛みを完全にシャットアウトするという理想に向かって、確実に成果を上げています。

 もうひとつ重要なのが、患者さんのリラックスです。近年は治療の痛みとともに、患者さんのこころに加わるストレスについても、注目が集まっています。たとえば高血圧や心臓病などの患者さんにとって、緊張によるストレスの軽減は偶発症を防ぎ、からだの健康を維持するためにも重要であると認識されるようになりました。

麻酔は、患者さんの強い味方!

 そうした流れから、ぐっすり眠っている間に治療を終えられる全身麻酔での歯科治療の重要性がクローズアップされ、地域の歯科医院と、歯科麻酔の専門医のいる病院の口腔外科や大学病院などとの連携も急速に進んでいます。

 「麻酔」と聞くと、何となくこわい、と思われるかもしれません。しかし、麻酔は近代の医学が勝ち得た究極の癒し。これ抜きの医学はいまや考えられません。

 歯科の麻酔学も、歯科治療にともなうストレスの軽減に大きな成果を上げて今に至っています。ぜひ、麻酔を「こわいもの」なんて思わず、味方にしてください。そうすることで、治療を受ける気持ちもずいぶんとラクになるはずです。

引用参考文献:nico 2013年3月号