一般治療
虫歯を治したい方へ
詰めたりかぶせたりしたものと歯との間に目では見えないすき間があります。そこに汚れがたまると、そこからバイ菌が入って、再度むし歯などになることがあります。
治療が終了しても口の中の清掃を心がけたり、歯科医院での定期検診を受けたりしなければならないのはこのためです。
最短は同日、最長は1年近くという事もあります。治療中に少しでも響くということは、最終的に被せてから痛くなる可能性があるため慎重に進めていきます。通常は平均すると4~5回程度です。
歯髄<しずい>(歯の神経)は冷たい物や温かい物、甘い物などの痛みを感じる所ですが、歯根膜<しこんまく>という部位は歯を押さえたり(圧痛)、たたいたり(打診痛)、噛んだり(咬合痛)した時の痛みなどを感じる所なので神経を取っても痛むことがあります。
- 歯周病による歯肉退縮(しにくたいしゅく・・・歯ぐきが下がること)で象牙質が露出してしみる場合
- 楔状欠損(くさびじょうけっそん・・・歯と歯ぐきとの境目の歯がけずれたように段差ができること)でエナメル質が削れたようになって象牙質に近くなりしみる場合
の大きく2つ考えられていました。
以前は楔状欠損はブラッシングのしすぎや力を入れすぎで歯の表面が削れるといわれていたのですが、最近は噛み合わせに過大な力により歯と歯ぐきの境目にひずみがでて削れたようになるという原因が解明されてきました。
1の場合は削ったりなどの処置ではなく、知覚過敏に対する薬を塗布したり、レーザーをあてたりする処置を行いますが、2の場合には1に対する処置だけではなく、かみ合わせの調整や寝るときだけに装着する『ナイトガード』というマウスピースのようなものをはめて”歯ぎしり”や”くいしばり”に対する処置も行う場合もあります。まずは歯科医院でご相談されることをお勧めいたします。
歯周病かな?と気になる方へ
また”歯周ポケット”ができると、歯垢(プラーク)が溜まりやすい、腫れを起こしやすい、歯がしみる、口臭が強くなりやすいなどの問題が出てきます。
20歳以上の方の80%くらいは何らかの歯周病(歯肉炎、歯周炎)にかかっていると言われています。ただし、細菌数が少なければ発症しないので、ご自身でできるセルフケア{生活習慣(喫煙、食生活、ストレスなど)の改善やプラークコントロール(ブラッシングなど)}や歯科医院での定期健診によって予防することが重要です。
患者さん本人の努力(ブラッシングなどのセルフケア)だけでは歯周病は良くなりませんし、歯科医師・歯科衛生士が治療(歯石除去などのプロフェッショナルケア)だけを行っても最終ゴールへの到達は難しいです。
歯科医師・歯科衛生士は歯石除去などを行うことによってブラッシングしやすい環境を整備していくにすぎないので、あくまでも主体は患者さんご本人のブラッシングが一番重要になってきます。
歯科医院でご自分の状態はどうなっているのか等詳しく説明を受けたり、定期健診を受けたりすることも必要になります。
現在20歳以上の方の約80~90%くらいの方が初期も含めて何らかの歯周病にかかっていると言われています。また歯周病は生活習慣病の一つなので歯科医院で治療するというよりは、コントロールしていくという考えになります。
歯を失ってお困りの方へ
毎食後、入れ歯を外した状態で歯ブラシあるいは義歯専用ブラシで、プラスチックの部分と部分入れ歯では金属の部分も分けて、良く汚れを取り除く必要があります。就寝時など水に浸けて置く時は義歯洗浄剤も有効です。
これは、入れ歯自体は変わらないのですが、抜歯後の土手の歯ぐきの部分(顎堤<がくてい>といいます)がやせたりして変化していくためです。
また、入れ歯は使用していなければすぐに合わなくなってしまいますので、予備の入れ歯は考えものですが、人によっては食事する時の入れ歯や外出用の入れ歯など、TPOに合わせて入れ歯を使い分けている方もいらっしゃいます。
ただし、健康保険では入れ歯を作ってから6ヶ月間は再製作できませんので、その期間にどうしても必要な場合は自費で製作してもらわなくてはなりませんのでご注意ください。
半年に一度は歯科医院で入れ歯の噛み合わせの点検や清掃をしてもらうといいと思います。
『ブリッジ』とは一般的にもっともよく使われる方法です。抜いた部分と前と後ろの歯の形を削って修正して、3本の歯を一つの塊で作ることによって歯の形を元に戻します。一度つけるとそのままでよいので、普通の歯と同じように歯みがきも行えます。奥歯では金属色のみ健康保険の適応内となります。
『インプラント』とは手前の歯と奥の歯を両方とも削ることなく、抜いた部分のみ治療可能です。骨に直接チタンの根を埋め込んでその上に歯を作ります。健康保険の適応がありませんので自費治療となります。
どの方法を選択するかはそれぞれにメリットやデメリットがあるので、実際に治療する医院で納得するまで説明をしてもらうことをお勧めします。
ブリッジが出来上がるまでには2週間程度はかかる可能性があるため、両隣の歯に悪影響を与えないためにも仮の歯は必要です。主治医に治療する前にもしっかりと説明を求めて確かめて下さい。
一般的に人工の歯の部分は歯ぐきから少し浮かせて作ることが多いですが、その部分の清掃性を良くするためです。しかし、慣れない間は今まで抜歯してからしばらくは歯がなかったためにどうしても違和感があると思いますので、もう少し様子を見た方が良いと思います。
ブリッジのところの磨き方(歯磨きの道具:歯間ブラシなど)も聞かれたと思いますが、これも今までとは違って難しいと思いますので、ご不明な点などはご相談ください。
新しいブリッジは慣れていないため特にはさまりやすいものですが、歯間ブラシなどでブリッジの間の歯(柱となっている歯ではなく、抜歯した人工的な歯の部分)の下部を良く清掃してください。しばらく様子をみて、どうしても気になるようでしたら歯医者さんで相談してみましょう。
その他一般治療に関するご質問
また他の奥歯で抜歯することになった場合に、親知らずの歯を抜歯した部分に歯牙移植<しがいしょく>出来る場合もあるので無理に抜く必要はありません。ただし、多くの場合ななめに生えてきたり、少ししか生えてこなかったりするので、そういう場合はその歯だけでなく前の歯もむし歯や歯周病になりやすかったりするため抜いたほうが良いということが多いです。
最終的にはレントゲンなどで親知らずの位置や向きなどを確認して判断してもらうといいと思います。
放っておくと症状が大きくなる可能性がありますので、速やかに歯科医院で診てもらいましょう。
歯ぎしりは、その音が問題になるわけではありません。特定の歯に強い負担がかかり、歯周病を引き起こしたり、顎関節症の原因になる場合があります。歯というよりも噛み合わせに原因があることの方が多いです。
元々、歯並びが悪くて噛み合わせに問題がある場合や、歯の治療後に詰めたり被せたりしたものの高さが以前と違ってきたために起こることもあります。
歯医者さんでは歯ぎしりの噛み合わせの治療として、『ナイトガード(マウスピースの様なもの)』を作ってもらえます。就寝時に装着し、上下の歯が直接触れないようにするものです。
その後徐々に装着回数を減らしていきます。『ナイトガード』をはめて寝ると、歯ぎしりが治まる上、歯がすり減るのを予防します。
『ナイトガード』の費用に関しましては保険が適用されだいたい5,000円くらいです。しかし、歯並びに何らかの問題があるようでしたら、根本的な治療としては歯並びの矯正も考えないといけないかも知れません。矯正治療は保険が適用されませんので歯医者さんでご相談ください。
- 打撲による破折
- 対応可能な場合があるので、捨てずになるべく早く歯医者さんに行ってください。
- 転んでぶつけたりして歯が抜けた場合
- 脱臼した歯を乾燥させないように、牛乳などに入れてすぐに歯医者さんへ行ってください。
- 抜歯後、出血が止まらない
- すみやかに、清潔なガーゼを出血部に当て強く咬んで下さい。また、必要以上にゆすがないで下さい。それでも止まらない場合には歯医者さんに診てもらいましょう。
心配であればかかりつけの産婦人科の担当医に相談して頂き、現在の体調でどこまでの処置が問題ないか確認して頂くとよいと思います。もしくは歯科医師会までご連絡ください。
また妊娠初期や後期などの場合でも応急処置をしてもらうことは可能だと思います。
よくご質問のあるレントゲン撮影については局所的な照射と少量の放射線量であるのと、当院ではしっかり防護エプロンをお掛けしますので母子ともに影響はありませんが少しでも不安でご希望されない場合はお申し出下さい。
子供の診療
そのため、乳歯や6歳臼歯、親知らずが生えるときは、歯肉に違和感や痛みを訴える患者さんも少なくありません。
また、乳幼児のお口の中に常在するむし歯菌は家族からの感染によるもので、むし歯菌の遺伝子型はご両親のどちらかのものと一致することが知られています。したがってご両親のお口の中を清潔にする(歯科医院での定期健診などで)ことが、結果的にお子さんのむし歯予防に繋がります。
歯磨き粉の使用はいつからが良いという決まりはありません。少なくとも低年齢の間は使用する必要がなく、不安があればスプレータイプのフッ素の使用が推奨されます。
治療前から存在していた場合、白濁部分まで削除する必要がないと判断したか、あるいは白濁部分を含めると削る量が広範囲になるため経過をみていくのでそのままにした可能性が高いと思います。
治療後に白濁が認められた場合には、歯の内部を削って光の透過性が変化したためにエナメル質が濁って見える場合がほとんどだと思います。少なくとも、治療後2週間程度で初期虫歯が進行することはないと考えるのが一般的です。
ただ、泣いて暴れるような場合は押さえてなどで治療できないことはないのですが、舌や頬などを傷つけたりしてしまう可能性があります。そのため、食事も取れないくらい痛がったり、夜も寝られないくらい痛がったりする場合を除いては、徐々に練習しながら自主的にできるようになるまではむし歯の穴には仮に詰め物をしたり、進行止めの薬を塗ったりする方がいいと思います。
乳歯の時期はあくまでも永久歯でカリエスフリー(むし歯がない状態)にするための準備期間と考えて対応していくといいと思います。
もちろん削る機械なども使用できるようならば、削ってからレジンという白い詰め物をする場合もあります。
また、3歳くらいまでにすべての乳歯20本が生えている場合が多いので、可能であれば乳歯奥歯(永久歯が生えかわるのが9~10歳くらいなので)にシーラントという噛み合わせの溝に予防処置をする場合もあります。(保険内の処置で歯に風をあてることができれば削ったりしないので処置できます。)
歯の萌出時期は個人差が大きく、他のお子さんと比較されることはあまり意味がありません。2歳6ヶ月は乳歯列が完成する時期であるとされていますが、半年前後の個人差は珍しくないのであくまでも一つの目安と考えたほうがよいと思います。
矯正歯科医の立場からコメントさせていただきますと、指しゃぶりは、~4歳頃までにやめられればほとんど歯並びへの問題も少ないと思われますが、5歳を過ぎても止めることが出来ない場合には指導の必要が出てくると思われます。
砂糖の摂取(おやつの種類、時間、回数など)には配慮されているようであれば、細菌の量が多いことが考えられますので、歯磨きがきちんと出来ていないか(磨いていても磨けていない場合もあります。)歯質が弱いことなどが考えられます。
お母さんによる仕上げ磨きを実施されている場合、歯質の強化が有効な方法です。
歯質の強化にはフッ素が有効とされていますので、ご家庭では低濃度のフッ素ジェルなどを歯磨き後に塗布する事が良いと考えます。
歯科医院では、小児の年齢によって有効なフッ素剤が販売されています。また歯科医院で行うフッ素塗布は濃度の高いものでしますので4~6ヶ月くらいは有効です。
たとえば、永久歯との交換まで1年程度の初期のむし歯では、清掃がしっかりと行われるならば、治療しなくても特に問題はありません。ただし、歯の交換時期は周囲の条件により大幅にずれることもあり、ご自身での早急な判断は禁物ですので歯科医院でレントゲンなどで確認してもらうといいと思います。
乳歯の神経を抜くこと自体は永久歯に影響を与える事はほとんどありません。むしろ、虫歯が神経に近くて歯根の先に炎症があると、永久歯は炎症を避けようとするためにその位置自体を自然に変化させてしまいます。
このような場合にはできるだけ、早期に神経を取る処置を行う方が望ましいと考えます。
乳歯の神経と永久歯の神経は全く独立していますので、乳歯の神経を取っても永久歯の神経が無くなるなどということはありません。
ただし、永久歯が生えてきたのに、いつまでも乳歯が残っていると歯並びに影響することがありますので、レントゲンなどで確認するために一度歯医者さんに診てもらった方がいいです。(早めに抜歯した方がいい場合もあります)
そして、食後と就寝前の歯磨きを習慣付けること、フッ素入りの歯磨剤などを使用することです。
また最近では、1歳半~3歳くらいまでのいわゆる『感染の窓』の時期に甘いものを与えなければ、その後の味覚形成や食習慣(甘い物を欲しがらない、偏食をしない・・・etc.)にも影響を与え、極端にいえばむし歯になりにくくなるといわれています。
- 13歳未満であること
- 歯科医院で虫歯予防についての継続的な指導を受けていること
- 虫歯の数が多いことです
これら3つの条件を満たす必要があります。
つまり、虫歯がない状態で予防のためにフッ素塗布はできないのが保険診療の決まりです。(保険診療はあくまでも疾病に対する診療が対象になります)
虫歯が多いかどうかは治療した歯の本数によって決まりますが、治療した歯の本数で0~2歳で1本以上、3~4歳で3本以上、5~7歳で8本以上、(永久歯)2本以上、8~10歳で (永久歯)4本以上、11~12歳で(永久歯)6本以上の場合です。
歯科医院で定期的にフッ素塗布を行う事も重要ですが、更に効果的な事は家庭でのフッ素剤の使用です。低濃度のフッ素剤を継続的に使用することのほうが、むし歯予防効果が高いといわれています。
むし歯予防のためのフッ素塗布は保険外になりますので、当医院では上下全体に塗布して2,500円になります。(また予防のためのフッ素塗布は各医院によって金額が異なりますので、お電話などでお問い合わせ下さい)
そのような場合は乳歯を永久歯の変わりとして残す場合もあり抜く事はしません。また生え変わったことに気付かずに永久歯を乳歯と勘違いしている場合もあります。永久歯の芽”歯胚<しはい>”があるかどうかは大きなレントゲンを撮ればすぐ解りますので、まずは歯科医にご相談ください。
矯正
矯正全般に関するご質問
また、歯を動かしても歯は元の状態に戻ろうとするので、きれいな歯並びを維持する保定期間(後戻り防止の装置をつけている期間)が同程度かかりますが、実際はこの保定の時期が一番重要になります。
詳しい治療期間や治療方法、費用については、いろいろな資料(レントゲン、模型、顔貌・口腔内写真)をもとに診断して決定しますので、カウンセリング時に不明な点などは納得いくまでご相談下さい。
また、矯正治療を受けるにあたって生活習慣の改善が必要になる場合もありますので、治療を受ける前に自分のライフスタイルなども含めて良く相談するようにしましょう。
矯正の費用は自由診療になるため、症状・治療内容により異なり、また各矯正歯科医院によっても異なります。
治療の流れからいうと、資料採得やカウンセリングの前に最低歯型がとれると、ある程度の治療方法・治療期間・治療費用の概算は出せます。(歯型代として500円のみ負担していただき、矯正相談は無料です。)
しかし、きちんと診断する場合には資料(レントゲン、歯型、顔貌・口腔内写真など)を採ってのカウンセリングをして治療計画を立てますので、その説明の時にその症例に応じた治療方法・治療期間・治療費用を納得いくまでご質問されるとよいと思います。
取り外しは慣れればすぐですが、装着当初は難しいので最初に 歯科医院でよく練習してみてください。
たとえば、後天的な要素としては、指しゃぶりの時期が長かった場合、爪や指を噛む癖、内分泌障害がある場合など、歯並びを悪くする要因は実にさまざまで、一概には言えません。
歯並びが正しくなると、審美的に美しくなるという外見的要素だけではなく、歯磨きがしやすくなり、むし歯予防や歯周病の予防にもいい影響を与えます。また、噛み合わせのバランスが改善されるというメリットもあります。
通常は6才臼歯と上下前歯4本ずつ萌出してきたころから第?T期治療(主に歯が生えてくるためのスペースを確保する治療など)を開始する場合が多いです。
ただし、乳歯列でも反対のかみ合わせや顎のズレがある場合は早期(乳歯の時期)に治療開始した方がいい場合もあります。もちろん永久歯にすべて生え変わってからでも矯正はできますが、歯が並ぶスペースがない場合は抜歯が必要になる場合が多いです。
また相談するのが遅いことはあっても、早すぎることはありませんので、まずは専門医に相談してみることをおすすめいたします。
ただ子供の顎骨が成長する時期からすると歯が重なり合っている場合などでは抜歯(通常前から4番目の歯を上下左右4本抜歯)が必要になる場合が多いですが、むし歯の治療をしてダメージが大きい方を選択する場合もあります。
どのような方法が可能かについては、詳しい診査(レントゲンや歯型、顔貌・口腔内写真)の資料をもとにカウンセリング時に治療計画(治療方法・治療費用・治療期間など)を説明していきます。
まず、通常の”ワイヤー矯正”の場合は、最初は形状記憶のワイヤーを使用しますが、ひずみが大きいためワイヤー交換した歯の動きはじめに、通常痛みを伴う場合があります。痛みには個人差がありますが、歯が浮くような違和感や、噛むと痛いといった症状が現れることがありますが、この痛みはずっと続くわけではなく、装置をつけて2日目くらいがピークで1週間は続かないようです。
しかし、どうしても痛みが治まらない場合には1度早い段階で診察されることをおすすめいたします。慣れてくる頃には最初ほどの痛みはありません。
また、装置の違和感に慣れるのには2週間程かかり、治療が進むにつれこの感覚も和らいでくるようです。また、取り外しできて主に小児に使用する”小児床矯正”の装置は週に1~2回回転するので回転した翌日くらいまでは拡大した分少し違和感などはありますが、痛みなどは通常は感じないようです。ただ通常1~2週間の慣れるまでには少し話しにくかったり、違和感はあると思います。
最後に、透明のマウスピースを使用する”アライナー矯正”の装置は厚さ1mm以下のマウスピースを1~2週間に1回交換していきますが、マウスピース交換した1~2日は歯が動く力がかかっているのである程度の違和感があります。ただ、その後は痛みはなく、ほとんど違和感も感じない場合が多いみたいです。
小児で永久歯のはえるスペースが十分ない場合に骨格を正常な状態に誘導するために取り外しのできる床(プレートタイプ)装置を使用する”小児床矯正”は今から成長する途中でスペースを確保できる場合が多いため抜歯しないで矯正できる場合が多いですが、それでもすべてではありません。
またこの装置を大人の方に使用してワイヤーでの根の角度などのコントロールをしない場合は、圧倒的に後戻りの可能性が多くなります。
抜歯する場合は顎の大きさと歯の大きさのアンバランス(不調和)に原因があるため、歯を抜歯してそのバランス(調和)を保とうとするのです。もちろん必要の無い歯はありませんが、通常は前歯6本を前に出したり、後ろに引いたり動かす場合が多いので、そのすぐ後ろの4番目の歯(5番目の歯と形態的にも似ているため)を抜歯する場合が多いです。
ただし、そこ以上に今までのむし歯の処置で神経を抜いていたり、抜歯しないといけなかったりする歯がある場合には治療期間が多少長くなってもそちらを抜歯する場合もあります。
さらに骨格的に問題もある場合には抜歯だけでは不十分で外科的な手術も併用して改善する場合もあります。もちろん、抜歯や外科的に手術しなくても上だけ、下だけ見れば綺麗に歯を並べることはできますが、抜歯しない場合はすべて歯を外側に並べていくため、側貌(そくぼう・・・横顔の口元の出具合)などで逆に満足いかない場合(特に上顎前突・・・いわゆる”出っ歯”)もでてくると思います。
そのため患者さまが、一番気になるのはどこか、また側貌の改善などからも判断して抜歯した場合はここまで改善できて、抜歯しない場合はここまでの改善という説明をしていきますので、最終的な判断は患者さまに決定していただきます。
いずれにしてもその方お一人お一人の要望や歯並びによりどちらの方がメリットとデメリットがより多いのかを比較した上で、より満足いく結果となるか、ということで判断していきますので、カウンセリング時に十分ご相談下さい。
子供の矯正(床装置矯正)
永久歯が全部萌えそろってからより治療期間・費用ともに効果的です。
ただ、始める時期が遅い場合などは、抜歯が必要になる場合もあります。
装置も毎回磨いて清潔に保ちましょう。装置専用の洗浄剤もあります。
症例によりますが、10万~50万円程(装置基本料金)。その他に装置調整料が1回につき1,500円かかります。(月4回まで)
アライナー矯正
取り外しは慣れればすぐですが、装着当初は難しいので最初に歯科医院でよく練習してみてください。
アライナー(マウスピース)を装着している場合はどちらかを外していただいたら会話はしやすくなります。
飲み物の場合はお水以外は外して飲んでいただいた方がいいです。
上下アライナー(マウスピース)を装着している場合はどちらかを外していただいたら会話はしやすくなります。
飲み物の場合はお水以外は外して飲んでいただいた方がいいです。
強く洗うとアライナー矯正が破損することがありますので、ご注意下さい。
また熱湯などでの洗浄はアライナー(マウスピース)が変形しますのでおやめ下さい。
ぬるま湯かお水での洗浄でお願いいたします。
審美
保険内の白い歯は、セットした始めは見た目もそこまで違和感はないと思いますが、時間が経過すると”レジン”という材料を使用しているため水分を吸収して黄ばんでくるような感じに変色していく場合が多いです。また少しずつ磨り減っていきかみ合わせが変化していく可能性もあります。また奥歯(通常奥から2本)に関しては銀歯しか保険適応でないため、白い保険外の歯と比べると圧倒的に見た目の自然さは違います。
『結局は患者さまが何を重視するのか?』という点によって変わってくると思います。長期的にみて何回も製作したり、むし歯になったりする可能性が高いことなどもご理解いただいた上で保険内の被せもの(つめもの)を選択する場合はそれでいいと思います。
何回も再製作したくない、変色したくない、なるべく自然にみえる感じなどを優先されるのならば保険外の被せもの(つめもの)をおすすめいたします。もちろん最初のセットした時にはあくまでもあまり差がないようにできますが、長期間になると圧倒的に差がつくことは否定できません。あとは納得いくまでご相談されてみることが大切になってきます。
色は白いので、金属でできたFMCと比べると審美的(見た目)に自然の歯に近いですが、金属とは異なり特殊な樹脂などでできていますから強度という点で見るとFMCには圧倒的に劣りますし、長期間では水分により変色もします。また、その方の噛み合わせや歯ぎしり、くいしばりなどの習癖によっては割れたり、取れたりしやすいため、いくら見た目が比較的良いからといってもおすすめできない場合もあります。
上の奥歯だとよほど大きく口を開けないと見えない場合が多いのですが、下の奥歯は結構見えるため、白い歯をご希望する場合はセラミックをおすすめする場合が多いです。また、奥歯のブリッジをセラミックで作製する場合、破折が起こる可能性を念頭において咬み合わせ面の形態、咬み合わせの調整などを丁寧におこなうかどうかが重要なので、費用面の問題がなければ、色調変化が少ないセラミックが良いと思います。その場合もすべてセラミックのみで作製するか、内面はメタルで補強して作製するかによって費用が変わる場合が多いでので、歯科医院でじっくり納得いくまでご相談下さい。
自分の歯の表面を0.5mm程度削る必要がありますが、歯の裏側まで削除することはありません。ただし、形態修正には限界があるため、現在の歯の並びや咬みあわせに問題がある場合には、全体的に歯を削って被せる必要があります。(形を変えるだけならば保険内の被せものでも可能ですが、色まで自然な感じにしようとするとセラミックなどでの被せものをおすすめいたします。)ただし、形態修正の範囲が大きくなければ、レジン(前歯のむし歯のときに詰める白いプラスティック状のもの)を添加したりして修正可能な場合もあります。
(患者さまの立場からいうと金額的に高額になるということがデメリットになると思われます。)
歯周病や虫歯のリスクは治療するしないにかかわらず存在するリスクなので、今以上に口腔内ケアを徹底する必要があります。オールセラミックにしたから絶対に安心です、という問題ではありません。
ただし、通常の食事をする程度で破折するということではありません。作り直す必要があった場合(通常、当医院では保険外の装着物にはすべて3年間の保証つけて保証書をお渡しいたします・・・定期的にメインテナンスに来院している場合に限ります)には仮歯を装着することになるので、歯がない状態で過ごすことにはなりません。
メタルボンドの場合、金属部分の適合を確認するのが一般的です(メタルトライと呼んでいます)。その際に、こんな感じに仕上がりますと白いワックスで歯の形態を作って実際の出来上がり具合を確認することもできます。
高額な治療費を必要とする前歯部の治療なので、治療上問題がない範囲(出来る事、出来ない事がある事を理解される必要はあります)で希望を取り入れた歯の形態をで作製してもらうことが必要で、躊躇される必要は全くないと思います。納得いくまでご相談した方がよろしいかと思います。
ホワイトニング
一般的に考えられる原因は加齢やお茶、コーヒー、コーラ、タバコなどによる着色、そして、外傷や歯の古い修復物によるものです。また、発育期の抗生物質(テトラサイクリン等)の服用による副作用も考えられます。
歯科医師による診査や診断により、あなたがホワイトニングの適応症かどうかを判断します。「ティオンホーム」は健康な天然歯を白く輝かせるのに適しています。
その場合も治療を中断することにより症状が軽減するか消失しますので、安心して使用することができます。
しかし、カフェインやタバコなどの着色の原因になるものを日常的に摂取している場合は、再度ホワイトニングが必要になりますので、定期的に歯科医師による診査や診断を受け、継続的に使用してください。
なぜかというと、ホワイトニング前にフッ素を行うとホワイトニング効果をフッ素が阻害してしまうからです。ですから、ホワイトニング後はOKです。
しかし、歯の裏側の根管内にホワイトニング剤を置いて、レーザーとの併用などで効果がでてきます。
しかし、着色や歯石の多く付着している方は、まず、PMTCによる徹底的なクリーニングをお薦め致します。その後であれば問題はありません。
むし歯部分がそのまま露出した状態でホワイトニングすると、痛みの原因になります。そこで通常は仮にふさぐ処置を行ってからホワイトニングし、自身の歯の色に合わせて詰めると効率よく治療することができます。詰めた後にホワイトニングを行うと、詰めた色と歯の色が合わずに再度詰めなおさなければならなくなります。
嗜好品(コーヒーやワインなどの色のついた物)をよく摂る方と、ほとんど摂らない方では持続する期間も異なります。ホワイトニング終了から1ヶ月後が再着色しやすいです。
朝晩のブラッシングだけでは加齢による変色をさけることはできません。歯の色調を改善する方法としてホワイトニングがあります。かなりの色調変化が期待できますので、歯科医院でご相談されることをお勧めいたします。
ホワイトニング後にブラケットを装着すると、ブラケットの下の歯面は他の部位に比べて外来色素に晒せることがないので、ブラケットを除去したあとに色調の違いが生じることになります。ホワイトニングは歯列矯正治療後に行なう方がよいといえます。
ちなみに、ホワイトニングは未成年や妊産婦などには実施しません。ホワイトニングに使用する薬剤の認証が、未成年に対する安全性を保証していないためです。
赤ワイン、コーヒー、紅茶、コーラなどの飲み物やカレーなどの着色の強い食べ物などはなるべく避けるようにするのがよいと云われています。
ただ、一回のカフェオレの摂取が特に問題となる事はないですが、どちらかといえば、摂取しない方がよいでしょう。
オフィスホワイトニング後、歯の表面はタンパク質等による皮膜が全く無い状態で非常に繊細な状態ですので、最初の1週間はなるべく着色の強い飲食物を避けるのが鉄則です。それ以降は頻度の問題で、オフィスホワイトニング直後の色調が永久的に維持できるものではない事を理解される必要があります。
テレビ等で拝見する歯の白さでうらやましがられる方々の多くは、セラミックなどの被せ物により歯ならびの改善とともに歯の色もを変えているのがわかります。
ただ歯科医師の目から見ると明らかな人工的な歯に見える場合もあるので、白くする場合も天然歯との調和を考慮した白さにした方がトータルでは審美的な場合が多いですので、歯科医院で十分相談されることをお勧めいたします。
原因は歯のエナメル質が過度に石灰化したため、あるいは初期虫歯によりエナメル質のカルシウムが一旦溶出した後、再度、石灰化した場合に起こります。
残念ながら、白班そのものをなくす事はできませんが、周囲の歯質を白くするホワイトニングで歯全体を白くし、目立たなくさせることは可能ですが、治療結果は人それぞれで大きく差があります。
その他現実的に効果のある治療法として、エナメル質を一層削り、セラミックでできた付け爪のようなものを貼り付ける『ラミネートベニア法』があります。
インプラント
- 骨の中に埋めるインプラント(フィクスチャー)
- 被せ物の土台となる部分(アバットメント)
- 被せ物の部分
からなっています。
- 良く咬むことができます。インプラントは直接顎の骨に植えられますから、自分の歯に近い感覚で咬むことができます。
- 入れ歯やブリッジに比べて、見た目が自然で発音もしやすくなります(審美的でしゃべりやすい)。
- 隣の健康な歯を削らずにすみますから、残っている自分の歯の寿命を延ばすことができます。
- 咬んだ時、残っている歯にかかる力の負担を小さくしてくれます。
- 形が天然の歯に似ているので、入れ歯やブリッジに比べてお口のお掃除がしやすくなります。
- インプラント治療は健康保険の適用ではありません。治療には専門的な知識、技術が必要であり、さらに通常よりも精度の高いかぶせ物や上質の材料が必要となります。またインプラント手術は、衛生管理の面で安全性を徹底するために使い切りの器材を多用します。以上のようなことから、インプラントの治療費は比較的高額になります。
- 治療期間が他の治療に比べて長くかかります。治療期間は最短でおおよそ4ヶ月から半年ほどで、インプラントの本数が多い場合や骨を増やす処置を行う場合などでは、1年以上になる場合もあります。
- 外科的な治療(手術)が必要になります。しかし、最近のインプラントの治療は患者さま身体に負担をかけずにできるようになっていますので、ご安心下さい。
(全身的な問題)
- 一般の外科手術に耐えられない人
- 重度の糖尿病、肝臓疾患、心臓疾患、血液疾患などを有する人
- 頭蓋、顎骨部に放射線照射治療の既往のある人
- 喫煙量の多い人
- 薬物やアルコール中毒の人
(局部的な問題)
- 顎の骨が極端に吸収されている人
- 歯周病がコントロールされていない人
- 相対する歯とのスペースが取れない人
- 歯ぎしりの強い人
その他、審美性が強く要求される場合、インプラントでの回復が難しい場合もあります。また、骨を再生しなくても良い場合でも、通常約半年から1年の治療期間が必要になるため、時間的に制約のある人には不向きです。