矯正治療で得られること
歯の矯正治療というと、「歯並びの見た目を治す」審美的な治療だけだと思われがちですが、実は矯正治療には見た目の改善以外にも大きなメリットがあります。実際に矯正希望で来院される方の多くは、パッとした見た目を気にされている場合が多いのですが、歯並びやかみ合わせが悪いと、健康上の不具合を起こしやすくなるので、矯正治療を行うことで健康上の不具合が起こりにくくなり、将来の健康に向けた予防的な効果を高めることができる場合もあります。
矯正治療は子供や思春期の年齢で行うもの、というイメージのある方もいらっしゃるかもしれません。確かに矯正治療は、早めに受ける方がより良い場合が多いですが、大人になってからでも十分に可能な治療です。悪くなってしまった歯並びやかみ合わせをリセットするのはいつからでもできますし、矯正した時点からよりご自分に自信が持て、より快適な毎日を過ごせるようになることでしょう。
歯列矯正をしたほうがいいの?
その体の不調、歯並びが原因かも!?
歯並びが悪いとこんな悪影響が…
- 虫歯や歯周病になりやすい
- 歯やあごに不自然なストレスや力がかかりやすい
- 歯の欠損や摩耗などが起こりやすい
- 食べものが噛みにくい
たくさんある歯列矯正のメリット
歯列矯正で歯並びを整えることで、見た目だけではなく、歯並びが原因となって起こるさまざまな体の不調を改善できる可能性があります!また、早めに治療を開始すれば、これから起こるかもしれない体のトラブルを防ぐことにもつながりますよね。
歯並びが気になる方は、これから紹介する「歯列矯正のメリット」をチェックして、ぜひ一度検討してみては?
矯正治療のメリット
見た目に自信が持てるようになる
歯が長持ちしやすくなる
歯並びが整うと、歯磨きで汚れを簡単に落としやすくなるので、虫歯や歯周病にかかりにくくなります。また、かみ合わせも良い状態になるので、特定の歯に負担がかかり過ぎることがなくなります。結果的に、歯を将来的に長持ちさせやすくなり、ご自分の歯で一生噛むことも夢ではなくなります。
体の健康を保ちやすくなる
お口の健康は、体の健康と密接に結びついていることが近年次々とわかってきています。例えば、進行した歯周病や虫歯は、全身に毒素をばらまく原因となり、様々な命に関わる病気にかかりやすくなります。矯正治療で歯を健康に保ちやすくなることで、このような病気のリスクも下げることができます。
また、かみ合わせが改善するため、姿勢が良くなり、頭痛、肩こり、腰痛といった全身の体の不定愁訴が起こりにくくなりますし、消化吸収も良くなります。
口臭が改善する
お口の清潔が保ちやすく、お口のトラブルも起こりにくくなるため、口臭が改善します。
発音がきれいになる
歯並びによっては、発音や滑舌に影響が出るものがありますが、歯並びが整うことによってそのようなデメリットも改善します。精神的に良い影響を与える見た目の改善により、性格が前向きになるという効果があるほか、かみ合わせが良くなる、歯の不調が起こりにくくなるといったことでイライラしにくくなる、というような精神面での良い影響があります。
はつらつとした老後を送りやすくなる
顔のバランスが良くなる場合も
顔の印象は骨格の影響を大きく受けるため、咬み合わせが悪いと顎の位置が前後してしまい、バランスの悪い顔立ちになってしまいます。歯列矯正によって咬み合わせが正常な状態になることで顔のバランスが整い、顎のラインがすっきりとすることも!
コンプレックスを解消し、自信が持てる
歯並びが悪いと、それがコンプレックスになってしまい、人と接するときに自信を失ってしまいがちです。歯列矯正で歯並びを改善すれば、口元を気にすることなく会話を楽しめたり、思いっきり口を開けて笑ったりすることができ、人に接するときに自信を持てるようになります。
デメリット
治療期間が長い
矯正治療はゆっくりと歯を動かさなければならないため、治療期間が平均2年程度かかることが多いです。(症例によって差があります)保険がきかない
一部の特殊な例を除いて、通常の矯正治療は保険がきかないため、治療費が高めになります。
食事が不便になることがある
虫歯や歯周病リスクが高くなることがある
歯に装置を固定するワイヤー矯正の場合、ブラッシングがしにくくなることで虫歯や歯周病のリスクを高めてしまうことがあります。そのため、矯正中には特に念入りなケアが必要になります。
痛みや違和感が出ることがある
歯に装置を固定するワイヤー矯正の場合は特に、装置による違和感を感じやすくなるほか、歯が動く際の痛みや、装置がお口の中の粘膜に擦れてできる口内炎の痛みといったものが起こることがあります。
歯列矯正中の注意点
矯正中に気をつけることは?
- 矯正治療中もご飯は普通に食べられるの?
- 歯磨きは?
- ガムは噛んでも大丈夫?
などなど、治療中はいつもと違う生活になるのか気になるところ。
ここでは矯正治療中の注意点をご説明します。
治療中の通院について
治療期間中は、装置の調整や、治療の進み具合の確認などのための通院が必要となります。通院の回数やタイミングは、数週間に1度から数カ月に数回などさまざまです。
矯正装置や矯正治療の進み方などによって異なりますので、治療を受けられる前に歯科医とご相談ください。
治療中は虫歯になりやすいってホント??
矯正治療中は虫歯になりやすい!こんなこと聞いたことありませんか?
確かに治療中はお口の中に装置があって歯磨きがしづらかったり、食べかすが装置に付着してしまったりしてそこから虫歯になってしまう可能性も。でも、しっかりとケアをしていればリスクを小さくすることも出来ます。
歯列矯正を始めたときは、歯医者さんがブラッシング指導など日頃のメンテナンスのサポートをしてくれますので、お口の中をいつも清潔に保つよう心がけましょう。
治療中の食事はどうすればいいの?
矯正装置が歯に固定されている場合は、装置に食べ物が詰まらないよう治療中は控えた方が良い食べ物も。
- ガムやお餅など粘着性が強いもの
- ガムやお餅などは、粘着性があるため装置にくっつきやすく、ブラケットが取れてしまう可能性があります。
- 煎餅などの固いもの
- 煎餅などの固い食べ物は、装置を傷つけることがあります。特に装置を付けた直後は痛みが出ることもあるので、極力避けた方が良いかもしれません。
- カレーなど色素が強いもの
- カレーやコーヒーといった色素が強い食べ物は、装置のゴムに着色してしまうことがあります。
治療後の後戻り
後戻りってご存知ですか?
長い治療期間をクリアし、ようやく手に入れた理想の歯並び。
しかし、せっかくキレイになった歯並びも治療後のケアを怠ると、元に戻ってしまうことがあるんです。これを「後戻り」といいます。
後戻りをしてしまうと、頑張った治療をまたやり直さなくてはいけません。そうならないためにも、どうして後戻りが起きてしまうのかをしっかり理解し、治療後のケアをすることが大事です。
どうして後戻りしちゃうの?
そもそもなんで後戻りしてしまうの?そう思われる方もいるはず。
キレイになった歯並びは、歯の位置を動かして整えたもの。本来あった場所に収まるように歯茎や骨は形成されていて、ここは歯よりも変化に時間がかかるため、元に戻ろうとする力が働きます。これが後戻りしてしまう原因なんです。
でも、せっかく長期間頑張ってキレイになった歯並びが元に戻るなんて絶対に嫌ですよね?
そこで、リテーナーという後戻り防止の装置を装着します。
保定装置(リテーナー)を装着して、後戻り防止を
歯が後戻りをおこさないように、リテーナーという動いた歯並びを定着させる装置を装着します。 「矯正終わったのに、また装置をつけるの?」と思う方もいるかもしれませんね。でも、保定装置を装着することはとても大切です。 保定装置にはワイヤー状のものや、透明に近いマウスピース型のものまでありますので、歯科医院にご相談ください。