ボランティア活動

【国内含む海外でのボランティア、海外研修での活動etc.】

自分が医療法人化したのには娘たちが事業承継しないこともあり、将来を見据えて法人の価値を高めてからの譲渡ということも視野に入れてはいたのですが、それ以上に もっと社会貢献したい! という気持ちが強くあった。

社会貢献したい!そう考える方は多いと思うが、実際細かく落とし込んでいかないと時間だけが過ぎてしまう・・・。

海外でのボランティアの場合、休診期間(医院を休診する覚悟)も必要!

自分も以前は、時間ができるようになったら・・・お金がたまったら・・・代診の先生が見つかったら・・・などと考えていた。

でも、そういう時には具体的に実現できるレベルまでまとまっていないので、なかなか実現しない!期間、場所、方法など具体的に考えていけば、自然とそういう情報はたくさん入ってくる。


【 TOOTH FAIRY活動 】


TOOTH FAIRY

TOOTH  FAIRY( トゥース フェアリー )  という言葉聞いたことあります?

(  西洋では、乳歯が抜けたときに、抜けた乳歯を枕元に置いて眠ると夜中に歯の妖精 TOOTH  FAIRY がこっそりその歯をもらいに来て、お礼にコインやプレゼントと交換してくれると言い伝えられています。

子どもたちはこのプレゼントをとても楽しみに眠るという、サンタクロースのような存在です。

この儀式は、生えかわる永久歯が丈夫でありますようにという願いがこめられており、歯の大切さが昔から認識されていたことがわかりますね。  )

これは”  歯の妖精  ” という意味で、自分(歯科医師)ができる社会貢献の1つなのです。

簡単に言うと、役目を終えた
『 撤去冠 』(いわゆる患者さまの口腔内にあった外して不要になった銀歯など)を寄付して、たくさんの子供たちを救うというものです。

この金属の中に含まれる金、銀、パラジウム、プラチナなどをリサイクルした資金で、
「 貧困や重い病気と闘う子供たちを支援するプロジェクト 」 です。

この活動によって集められた寄付金の使い道は、現在ミャンマーと日本の子供たちのために大きく3つのプロジェクトを行っています。

  1. 「 ミャンマー学校建設 」 プロジェクト
    ・・・勉強がしたいと願うミャンマーの子供たちに学校を建設

  2. 「 海の見える森 」 プロジェクト
    ・・・難病や重い病気と闘う子供たちとその家族を受け入れ、レスパイト(休息)を提供するための施設(小児ホスピス)を設立

  3. 「 チャイルド・ケモ・ハウス 」 プロジェクト
    ・・・小児ガン専用の化学療法ハウスの建設

で2009年6月のプロジェクトスタートから4億円を超える支援があるそうです。

自分もこの考えに賛同し参加歯科医院として登録させていただいています。

詳しくは http://tooth-fairy.jp も参考にされてみてください!^^

それで2014年から、当医院では患者さまから外した金属冠などをすべて 日本財団の Tooth Fairy プロジェクト https://www.tooth-fairy.jp/に寄付。

その寄付金で ミャンマー に学校の校舎を建てて、その校舎を建てた学校に 歯科検診  や 生活習慣実態調査 に行くという 海外ボランティア事業 に積極的に 2015~2017年の3回 参加しました。

自分のボランティアの行動指針は、まず寄付したりボランティアしたりすることによって、誰にどういう使われ方をして貢献できるのか?またそれを実際確認できるのか?ということを基準にしている。

 

ところで2017年春に、宮崎地方局の土曜日夕方にミャンマーでのボランティア活動を3年間継続している歯科医師としてコーナーで紹介していただいた。

すると放送中、直後から色々な方が見て下さっていたみたいで嬉しかった^^

TVを見て下さった方々は、一様に「すごい!」「TVに出ていましたね!」などとの反応だったが、自分はあまり前に出る方ではないので?(笑)、TVに出ることが目的ではない。

広告費はHPのみで他の媒体での広告は一切お断りしている。

【 開業当初は看板も出していなかったほどだが、お近くの年配の方から「ここは何をしているところから分からない」とご指摘あったため、歯科医院名はできるだけ小さくても歯科と分かる看板だけ設置したほど(笑) 】

それだけに今回お話しいただいた時に快諾させていただいたのは、ミャンマーでのボランティア活動を取り上げていただくということだったから!いろいろ言われる方はいますが、

その時の自分の想いとしては。。。

 

綺麗ごとに聞こえるかもしれないが、メディアにでるのも自分自身がボランティアをしていることをアピールする場ではなく、こういう環境が世界の中にはあることを気付いてほしかった から

今、普通に歯磨きができる環境や歯医者さんに行ける環境が当たり前になっている日本。


ミャンマーでも地域差は大きいが、自分たちがボランティアに行く地域はほぼライフラインも十分ではない場所が多い。



それは1年間の患者さまの口腔内から撤去した金属を日本財団に寄付して、まだ教育するのに校舎が足りない学校などに日本財団が校舎を建設し、そこの学校の生徒たちを訪問するので、結果的に生活水準があまり高くない地域に必然的に行くことになる。

自分が寄付したものが、どこでどういう風に使われているかを知ることができるという点で、自分は日本財団の活動に賛同している。

校舎建設も100%出資するだけではなく、村などにも一部資金を調達していただき、その診査の結果を村長さんが本当に命がけということで待っているということも今回伝え聞いた。是非何としてでも一生涯をかけて『 この村に子供たちが教育できる場所(校舎)を作ってほしい。。。 』ということに全力を注いでいる。

       ただ出資するだけは簡単なこと!

校舎の建設が、そこまでの村を上げての大きなことだからこそ、自分たちの検診訪問時は村全体でのあれだけの大歓迎になるのだろう。。。



ミャンマーでの大歓迎は、自分が職業として選択した『 歯科医師 』冥利に尽きる!

今年は検診のリーダーとして参加させていただいたが、訪問した学校の生徒の言葉で一番嬉しかったのは、



『 こんな遠くまで日本の方、しかも歯科医師の先生たちが来てくれてとても嬉しいです。今、この瞬間もうれしくて泣いてしまいそうです。。。この嬉しいことを体験した自分が、今度大きくなったら他の国々に行って役に立てるようになりたいです! 』
という 心からの感謝の言葉 を聞いた時。。。聞きながらでも自然と涙があふれてきた。。。

日本で一般の歯科医師として、歯科医院の中で診療しているだけでは味わえない、本当に「 求められている 」ことを実感できる最高の瞬間を味わった者だからこそ、このボランティアに関わるリピーターが多いのだろう。

男性歯科医師の中では、自分が最年少 という (笑)

歯磨きしたくてもライフラインがない環境では水道水も電気もない。

夜になると暗いので、必然的に歯磨きしにくい環境なので習慣化も難しい。


また歯が痛くなっても歯医者の先生に診てもらったことがない方がほとんどで、痛くなった時には、歯に薬をつめて神経が死ぬのを待つだけ。。。

そういう環境を目の当たりにすると、今の日本の状況がいかに恵まれているのか?



歯科医院での例を挙げると、

歯医者さんに行って予約時間を待たされるだけでイライラすることもあるだろうが、その歯医者さんは待たせている間、ゆっくり休憩して待たせている人などいないだろう。

精一杯他の患者さんの治療にあたっているのではないだろうか?

予約外で行って診てもらえないこともあるかもしれない。

でも、その間は予約を守って下さっている患者さまを優先的に治療するのは仕方ないのでは?

痛みが強いのになんですぐ診てくれないのか?という場合も、予約の患者さまがいらっしゃるので待つかもしれないが診ます、というところがほとんどではないだろうか?   etc.

人はどうしても恵まれている環境に置かれている時には、利己的になり自分中心で考えてしまい、何でも当たり前になっていて在り難さを忘れてしまっている。。。

もう一度気付いてほしい。

   当たり前のことなどなく、すべてのことに 「 在り難う 」という感謝する気持ちを。。。

自分は最近特に 「 自分自身が変わろう 」 という意識を強く持っている。

その根底にあるのは、『 相手は精一杯全力をだしている 』という前提で物事を考えること。

そうすると、相手のしていることに対して一呼吸置くことができる。

やはり、すべては自分自身の捉え方次第で、考え方や言動・行動も変わってくる。
         受け入れ愛(自分も◎、相手も◎)


自分自身がまだまだなので、まずは自分から変わる行動をしていく!

 

これからの社会では、みんなが利他的に 『 For you! 』 の精神で、お互いを思いやって考えていくことになると世の中も世知辛くなく、いい人間関係になっていくのではないかなぁ~と考える、少し歯科医師のボヤキも入ったつぶやき^^

 

その後の2017年、2018年は別の JAVDOという団体でベトナムのハノイというところを拠点に歯科治療(抜歯やCR充填、フッ素塗布etc.)も含めたボランティアにも行っていました。。。



最初の海外ボランティアというと、2015年でその『 撤去冠 』の寄付金で ミャンマー に学校の校舎を建てて、その校舎を建てた学校に 歯科検診  や 生活習慣実態調査 に行くという 海外ボランティア事業 に積極的に 2015~2017年の3回 参加しました。

 

 

 

3年間のミャンマーでの一番大きな経験と言うと。。。3年間でいろいろな移動手段(車、バス、国内飛行機、ボートetc.) あったが 断然1年目のボートでのこと!


それは、いい意味での自分が変わった瞬間を実感できたこと。。。

 

ボランティア1年目の2日目の小学校での検診終了してからバスに揺られること1時間半程度?
2日目ホテルは湖上にあったので、ホテルまでは船着場からボートで約15分とのこと。何も考えることなく、よくTVで見るボートに簡単なエンジンがついただけの船に乗り込み早くシャワー浴びたいな~と考えるくらいの何気ない日常。ただ暗いという以外は・・・船着場をでてからも雨が降っていたので、少し寒さを感じながらチラチラ時計をみるくらいだったけど、どれくらい経過した頃だろう。。。

「 これ、迷とるで。。。  」

の声。

確かに時計を見ると明らかに30分以上は経過していて、そのうち何回か土手につくものの目的地ではなく。。。

しかし、あたりは真っ暗で乾季だというのに雨も強く降ってきて。昼は30度近くまであがるということでTシャツ1枚だったけど、念のために持ってきていたのは薄手のカーディガンのみ。

本当に寒さを感じだして、そのうち1時間経過。しかし湖上の真ん中で途方に暮れている。まあ、これもいい経験。めったに経験出来ることではないし、この瞬間この危機をいかに乗り切るか?をいろいろ考えることもまた経験!


    

     「 経験にまさるものなし!  」


そのうち自分の中で覚悟を決めた。

まあ、こんな天候で暗い中でこの状態なら最悪明日の夜が明けるまで待たねば、かな?とも考え極力じっとして体力温存。

他の4艘は添乗員さん、もしくは現地ガイドさん、もしくは財団のスタッフが1人は乗っていたのだが、このボートだけはDr.5人のみ・・・

その中で考えたこと。多分いつもの自分なら・・・国内ではたいがいのことは自分の考えた通りのことは思い通りになるため、自分の考えた通りにならないとやはり感情としてはイライラするはず。。。でもこの時は、「 身を任せる 」ことにした。

だって船頭さんは携帯TELも持たず(たぶん湖上ではつながらないかも?ですが)、誰一人言葉は日常会話は通じない状態なので。またこの湖上のど真ん中でガス欠になる最悪のことも考えたころ、突如ペンライトのような光がいくつも見えてきて。。。

やっと皆が出迎えるホテルが見えた時に考えたこと。ここでも、遭難していた自分たちが意気消沈したり、怒ったりしたら周囲の方々はとてもツライだろうということを真っ先に考えた。

そして満面の笑顔で  「 ただいま^^ 」 と言いながらダッシュでトイレへ。

そう・・・湖上ではボートはずっと走っているし寒いしでトイレを一番我慢してた^^

その夜の食事会でも、そのボートに乗っていたメンバーが早く部屋に戻ったら、周囲が気を遣うかな?と考え12時過ぎまで盛り上がり!

そう、 自分の思い通りにならないことも多分にある・・・ ということに気付いて、少し自分が成長したかな?と実感できた出来事。

そういいながら、何事もなかった次の日も12時過ぎまで飲んでいたのは何故?(笑)

本当に、今
『 国内で当たり前の状況が実はすごく恵まれている 』
ことを再発見。帰国してからは、1人1人の患者さまにさらに向き合うようになったかな?

このツアーに参加した「 歯科医師 」としてまた1人の「 人 」として できるだけ社会貢献したい、と漠然と考えていたころから、実際に行動にうつして本当によかった。。。と1番最初の海外ボランティアでそう感じたので今まで何回も経験している。



本当に、今『 国内で当たり前の状況が実はすごく恵まれている 』

ことを再発見。帰国してからは、1人1人の患者さまにさらに向き合うようになったかな?

このツアーに参加した「 歯科医師 」としてまた1人の「 人 」として できるだけ社会貢献したい!、と漠然と考えていたころから、実際に行動にうつして本当によかった。。。と1番最初の海外ボランティアでそう感じたので今まで何回も経験している。


ちなみに上の画像は、そのボートに乗っていたDr.がたまたま奇跡的にGPSログを記録していたのでボートの軌跡が分かったというもので北から南へわずかな距離を大幅に彷徨ったことが分かりますね!^^
 

【 ミャンマーボランティア3年間のまとめとしてミャンマーの紹介 】

 

 

【 2015年 ミャンマーボランティア 】

【 2016年 ミャンマーボランティア 】

 

【 2017年 ミャンマーボランティア 】

ベトナムボランティア

また 2017年、2018年の2回 は別の 特定非営利活動法人 JAVDO(日本歯科ボランティア機構)という主に北海道の先生方を中心とした団体に、九州からは1人で参加してベトナムのハノイというところで 歯科検診 と 歯科治療(レジン充填や抜歯、フッ素塗布etc.) もしていました。

 


1年目は自分自身で麻酔したりして主に診療をしていたが、2年目では若い歯科医師のボランティアスタッフが多くなったので、ベテランである自分は診療補助で主に診療の指導をしていた。指導をすると見えてくるものもあり自分自身新たな発見だった。

2年間のべトナムボランティアでは、1年につき15人程度の 歯科医師(1人はハノイ在住の日本人の方)を筆頭に、10~15人程度歯科衛生士、他にも歯科助手歯科衛生士学校の学生、さらに現地通訳スタッフでのチームの結束力の強さを、今回 本当に感じた! 

ココまでチームとして機能できるのには、各個人がある程度自分自身の役割を理解し、納得しいてお互いを尊重し信じているからこそ!

参加経験豊富な 団長・3人の副団長 を中心に衛生士を中心としたスタッフチーム、レベルの高い通訳チームとすごく出来上がっているチームに参加できたことを自分自身でも誇らしく思えました。歯科医師が同じ人数いても、ここまでは絶対出来ない。。。  

このボランティアの経験を通じてスタッフの在り難さ!も真剣に、強く感じることができた。

この貴重な経験をもとに、明日からの診療に活かしていきます!

『 歯科ボランティア 』 は自分の生涯事業としていく想いが、ますます強くなった今回のベトナムでのボランティア参加。。。    

また2年目の時には大学2年生の長女と一緒に参加できたのが、今では一番の思い出となっていますが、本当は次女が大学2年生で長女が4年生の時には3人一緒に参加する計画だったのですが、それもこのコロナ禍で叶わず。。。でした

ただこの時の経験もあり、長女が 歯科 にも興味を持ち、歯科助手・受付 として現在当医院で働いてくれているのだと考えます!



そういえばベトナムでも自分たちが乗ったバスだけがエンジントラブルで1時間以上動けず。。。という経験もしました!



ミャンマーでもベトナムでもいろんな経験して人間的にも大きく成長できた気がします!

【 2017年 ベトナムボランティア 】

【 2018年 ベトナムボランティア 】

国内のボランティア

さらにボランティアという点でいうと、ミャンマーのボランティアの時の Tooth Fairy プロジェクト で国内では、2017年と2019年の2回にわたって小児糖尿病の方々のキャンプでの歯科検診にも参加しました。

自分自身が「小児(Ⅰ型)糖尿病」という疾患をあまり理解していなくて、世間同様に大きく勘違いしている部分もありました。

一般的に「糖尿病」というと世間的に主にカロリーの採りすぎや運動不足などが原因で発症するので不摂生していたからこそ病気になる、というイメージですが、これは(Ⅱ型)の話しで(Ⅰ型)膵臓から分泌され、血液中の糖分を下げる働きを持つ「インスリン」を作る細胞が、自己免疫やウイルスなど、あるいは原因不明の破壊により起こります。原因はまだ完全に解明されてはいないので、たまたまかかる病気で発症を予知・予防することはできません。



これは自分が 日本糖尿病協会歯科医師登録医 としても活躍できる場で貴重な経験でした!

(Ⅰ型)糖尿病
のこどもたちは、血糖値を安定させるために頻繁にお菓子や夜食を摂取する必要があるためにむし歯になるリスクが必然的に高くなります。
しかし実際に口腔内を検診すると一般と変わらずに、むしろリスクが高いことを分かっているために糖尿病も含めて自己管理をしっかりと行っているせいか、同年齢のこどもよりも口腔ケアへの意識は高く感じました。
ボランティアでは歯科検診のほかに「むし歯に関する講演」も好評で、特に小児科医や看護師とは医科と歯科の情報交換の場にもなっています。


TOOTH  FAIRY
では、撤去金属を寄付するだけでも簡単に参加できるボランティア活動ですが、診療所(歯科医院)にいるだけではなく実際に技術支援でのこういう検診という形でのボランティア活動に参加することを一人でも多くの歯科医師の先生方に是非体験してほしいです。。。

【 2017年 小児糖尿病キャンプボランティア 】




【 2019年 小児糖尿病キャンプボランティア 】


 

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