上顎前突とは
上顎前突(じょうがくぜんとつ)とは、通称「出っ歯」と呼ばれている歯並びのことです。奥歯でかんだ時に上の前歯が前方に出ており、唇が閉じられない、唇を閉じるとあごの先端に梅干しのようなシワができる、といった状態になります。
上顎前突のデメリット
口が乾いて虫歯や歯周病になりやすい
口が開いたままになりやすいため、お口の中の唾液が乾いてしまうことで、唾液の持つ自浄作用や殺菌作用などの働きがうまく行われず、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
口が乾いて口臭・歯の着色が起こりやすい
お口が乾いて唾液の自浄作用、抗菌作用などが発揮されないため、細菌が繁殖しやすいのと、歯周病にかかりやすくなるため、口臭がきつくなりやすい傾向があります。また、歯がすぐ乾いてしまうので、飲食物の色がつきやすくなります。
見た目にコンプレックスを抱えやすい
口元が出ているので、見た目にコンプレックスを抱えやすいという心理面での影響も少なくありません。ぶつけて歯を折りやすい前歯が前方に出ているため、前歯をぶつけて歯を折るリスクも高くなります。
上顎前突の原因
遺伝的な原因
遺伝により上あごの骨が成長しすぎる、もしくは下あごの成長が不十分といった理由で上下のあごのバランスが崩れると、上顎前突になりやすくなります。
指しゃぶり、おしゃぶり、癖によるもの
おしゃぶりをしている期間が長かった、指しゃぶりの癖がなかなか治らなかった、舌で前歯を押す癖がある、爪をかむ癖があるというような場合、前歯が前に出てしまいやすくなります。
口呼吸
アデノイド肥大や上あごの成長不足、鼻炎などが原因で鼻呼吸がしづらく、口呼吸になってしまうと、口呼吸に対応できるようにあごや歯の位置が形成されていきます。その結果、上顎前突になってしまうことがあります。
上顎前突の治療法
上顎前突の治療法としては、次のような方法が挙げられます。治療する年齢、お口の状態などによっても適する治療法が変わってきますので、詳しくはご相談ください。
ワイヤー矯正
一般的によく行われる矯正方法です。ワイヤー矯正なら、あらゆるケースに対応可能です。歯の一つ一つに装置(ブラケット)を装着し、ワイヤーを通して歯並びを整えていきます。当院では、白いブラケット、白いワイヤーを用いた目立たないワイヤー矯正も行なっています。
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インビザライン
比較的、程度が軽度な場合に適した方法です。透明なマウスピースを装着し、定期的に交換するだけで歯並びが徐々に並んでいきます。インビザラインで治しきれないケースの場合はワイヤー矯正、もしくはインビザラインとワイヤー矯正を併用した方法を行う場合もあります。