ヒリヒリ、ピリピリ、つらいです。原因不明の痛み 舌痛症!

舌痛症ってこんな病気です

 「舌痛症」って聞いたことありますか?舌に起きる原因不明の慢性的なヒリヒリ、ピリピリ感。それが舌痛症です。

 舌が痛む場合、原因には、舌を噛んだときにできるキズや口内炎にはじまり、カンジダ症やドライマウス、舌がんに至るまでさまざまありますが、それらの可能性をすべて調べても特定の病気が見つからない場合に診断されます。

 中高年の女性の患者さんに圧倒的に多く、痛む場所は通常、舌の先や横っぺた。つまりちょうど歯に触れるあたりです。 

 朝よりも夕方から夜にかけて痛みが強くなる傾向があり、就寝中には痛みはなく、食事中や、何かに集中しているときには悪化せず、痛みが消えてしまうこともあります。そのため食事や睡眠の障害になることはまれです。

 

「心の痛み」が原因のことも

 舌痛症の原因は、現在の研究では残念ながら「不明」とされていますが、脳が「心の痛み(ストレス)」をキャッチしたときに、その情報をうまく処理しきれず「からだが痛い!」という誤った翻訳をしてシグナルを発してしまうことが一因ではないかと考えられています。

 治療法も不明な点が多いものの、少なくとも心身両面からの対応が必要な病気であることが明らかになっています。

 もしかしたら舌痛症は、患者さんの心が「そろそろ少しのんびりしませんか」と発しているシグナルなのかもしれません。

 

痛みの改善に向けたアドバイス

 「心の痛み」に着目して、舌痛症の痛みを減らすためのヒントをお教えします。専門外来の受診と合わせて、お試しください。

  • 痛む場所の繰り返しの確認は避けよう

 痛む場所が気になって、舌に変化がないか鏡で見たり、指で触ったり、歯に舌を触れさせるのを繰り返すと、痛みの記憶が定着し、症状が悪化することがあります。

  • どんなときに痛みが減るか観察しよう

舌痛症の痛みは、日や時間帯によって増減します。何をしているときに痛み

が増すのか、減るのかを意識してみてください。痛みを客観的にとらえて、痛みの不安から距離を置くきっかけになります。

  • お薬にくわえ生活の改善をしよう

お薬は舌痛症の抑制に効果的ですが、服薬をやめると痛みが元どおりになっ

てしまうのでは困ります。そこで、問診とカウンセリングで受けた生活指導を毎日に活かしましょう。食事では刺激物を避け、睡眠時間を確保します。できるところから、日常生活のストレスを減らしていきましょう。

引用参考文献:nico 2020年3月号

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『ヒリヒリ、ピリピリ、つらいです。原因不明の痛み 舌痛症!』

 

舌痛症ってこんな病気です

 「舌痛症」って聞いたことありますか? 舌に起きる原因不明の慢性的なヒリヒリ、ピリピリ感。それが舌痛症です。

 舌が痛む場合、原因には、舌を噛んだときにできるキズや口内炎にはじまり、カンジダ症やドライマウス、舌がんに至るまでさまざまありますが、それらの可能性をすべて調べても特定の病気が見つからない場合に診断されます。

 中高年の女性の患者さんに圧倒的に多く、痛む場所は通常、舌の先や横っぺた。 つまりちょうど歯に触れるあたりです。

 朝よりも夕方から夜にかけて痛みが強くなる傾向があり、就寝中には痛みはなく、食事中や、何かに集中しているときは悪化せず、痛みがえてしまうこともあります。 そのため食事や睡眠の障になることはまれです。

「心の痛み」が原因のことも

 舌痛症の原因は、現在の研究では残念ながら「不明」とされていますが、脳が「心の痛み(ストレス)」をキャッチしたときに、その情報をうまく処理しきれず「からだが痛い!」という誤った翻訳をしてシグナルを発してしまうことが一因ではないかと考えられています。

 治療法も不明な点が多いものの、少なくとも心身両面からの対応が必要な病気であることが明らかになっています。

 もしかしたら舌痛症は、患者さんの心が「そろそろ少しのんびりしませんか」と発しているシグナルなのかもしれません。

痛みの改善に向けたアドバイス

 「心の痛み」に着目して、舌痛症の痛みを減らすためのヒントをお教えします。専門外来の受診と合わせて、お試しください。

①痛む場所の繰り返しの確認は避けよう

 痛む場所が気になって、舌に変化がないか鏡で見たり、指で触ったり、歯に舌を触れさせるのを繰り返すと、痛みの記憶が定着し、症状が悪化することがあります。

②どんなときに痛みが減るか観察しよう

 舌痛症の痛みは、日や時間帯によって増減します。何をしているときに痛みが増すのか、減るのかを意識してみてください。 痛みを客観的にとらえて、痛みの不安から距離を置くきっかけとなります。

③お薬にくわえ生活の改善をしよう

 お薬は舌痛症の抑制に効果的ですが、服薬をやめると痛みが元どおりになってしまうのでは困ります。そこで、問診とカウンセリングで受けた生活指導を毎日に活かしましょう。食事では刺激物を避け、睡眠時間を確保します。できるところから、日常生活のストレスを減らしていきましょう。

 

引用参考文献:nico2020年3月

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歯並びのためのお口のトレーニング

歯並びに舌とくちびるが影響?!

 歯はきれいな馬蹄形に生えるのが当たり前だと思われがちですが、この馬蹄形は、歯と接しているくちびるや舌の筋肉から加わる力の支え合いによって生まれています。なぜなら、歯は力を与えられると、その方向にジワジワと動いていくからです。

 言いかえれば、歯は舌の力とくちびるの力のバランスが釣り合うところへと動き、並んでいます。とくに歯の生え替わり時期のお子さんの場合、

・乳歯が抜けた部分など、気になるところをつねに舌で触っている。

・飲み込むときに舌で歯を押している。

・お口をいつもポカンと開けている。

というように、お口の癖が、歯にかかる舌やくちびるの力のバランスを崩していると、その影響で歯は前へと動き、噛み合わせも崩れていってしまいます。

 

舌には理想的なポジションがある。

 歯に加わる力のバランス、ひいては歯並びを乱す原因となりやすいのが「舌」です。いまこれを読んでいるあなた、舌の先はお口の中のどこに触れていますか。上あごの天井付近ですか。それとも前歯ですか。

 じつは舌には、収まるべき正しい位置があります。リラックス時に舌が上あごの天井につきつつ、舌先は前歯に触れないか、触れたとしてもほんの軽く触れるくらいの位置が理想です。

 対して、舌が上あごにつかず、低い位置にあり歯にもたれかかっていると、常に歯に力が加わってしまいます。

 また、舌の癖は矯正治療の妨げにもなります。舌からかかる力のせいで、矯正装置を入れても想定したほど歯が動かなかったり、治療が済んで装置を外した後に後戻りを起こしてしまうことがあるのです。

 

トレーニングで矯正治療がスムーズに。

 こうした癖を改善し、矯正治療をスムーズに進めるために役立つのが「お口のトレーニング」です。舌を上あごの天井に当てる、舌を上に持ち上げる力を鍛える、奥歯を噛みしめて噛む力を強くするなどの練習を、矯正装置の装着と並行して(または単独で)繰り返していただきます。これは専門的には「MFT:口腔筋機能療法」といい、舌をはじめとしたお口まわりの筋肉のバランスを整える効果があります。

 ただし、トレーニングはすぐに効果が出るものではありません。長時間、毎日繰り返していただくことで、徐々に効果が表れてくるものです。慣れるまで舌が疲れたり痛くなりますし、時間も根気も必要となります。ですが、素敵な歯並びのために大切なことですので、歯医者さんといっしょに根気よくがんばっていきましょう!

引用参考文献:nico 2020年2月号

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『歯並びのためのお口のトレーニング』

歯並びに舌とくちびるが影響?!

 歯はきれいな馬蹄型に生えるのが当たり前だと思われがちですが、この馬蹄型は、歯と接しているくちびるや舌の筋肉から加わる力の支え合いによって生まれています。なぜなら、歯は力を与えられると、その方向にジワジワと動いていくからです。

 言いかえれば、歯は舌の力とくちびるの力のバランスが釣り合うところへと動き、並んでいます。とくに歯の生え替わり時期のお子さんの場合、

・乳歯が抜けた部分など、気になるところをつねに舌で触っている。

・飲み込むときに舌で歯を押している。

・お口をいつもポカンと開けている。

というように、お口の癖が、歯にかかる舌やくちびるの力のバランスを崩していると、その影響で歯は前へと動き、噛み合わせも崩れていってしまいます。

舌には理想的なポジションがある

 歯に加わる力のバランス、ひいては歯並びを乱す原因となりやすいのが「舌」です。 いまこれを読んでいるあなた、舌の先はお口の中のどこに触れていますか。上あごの天井付近ですか。それとも前歯ですか。

 じつは舌には、収まるべき正しい位置があります。リラックス時に舌が上あごの天井につきつつ、舌先は前歯に触れないか、触れたとしてもほんの軽く触れるくらいの位置が理想です。

 対して、舌が上あごにつかず、低い位置にあり歯にもたれかかっていると、常に歯に力が加わってしまいます。

 また、舌の癖は矯正治療の妨げにもなります。舌からかかる力のせいで、矯正装置を入れても想定したほど歯が動かなかったり、治療が済んで装置を外した後に後戻りを起こしてしまうことがあるのです。

トレーニングで正治療がスムーズに

 こうした癖を改善し、矯正治療をスムーズに進めるために役立つのが「お口のトレーニング」です。舌を上あごの天井に当てる、舌を上に持ち上げる力を鍛える、奥歯を噛みしめて噛む力を強くするなどの練習を、矯正装置の装着と並行して(または単独で)繰り返していただきます。これは専門的には「MFT:口腔筋機能療法」といい、舌をはじめとしたお口まわりの筋肉のバランスを整える効果があります。

 ただし、トレーニングはすぐに効果が出るものではありません。長期間、毎日繰り返していただくことで、徐々に効果が表れてくるものです。慣れるまでは舌が疲れたり痛くなりますし、時間も根気も必要となります。ですが、素敵な歯並びのために大切なことですので、歯医者さんといっしょに根気よくがんばっていきましょう!

 

引用参考文献:nico2020年2月

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被せ物は人口。だけど土台はむし歯になります。意外と知らない?被せ物長持ちナビ!

被せ物を支えるのは患者さんの天然歯

 被せ物の治療が終わり、きれいな人口の歯が入ると、「これでもう歯科医院にしばらく通わずにすむ」と思う方もいることでしょう。人口の被せ物により「歯が強くなった」と考える方もおられるようです。

 でもこれ、じつは大間違い。被せ物の治療というと、口を開いたときに見えるところにばかり目が行きがちですが、その耐久性を決めているのは、歯ぐきの下、歯を支えている骨の中に隠れている「患者さんご自身の歯の根(歯根)」なのです。もちろん被せ物自体は一定の耐久性を備えていますが、それを支える土台の歯は、ケアを怠るとむし歯や歯周病になってしまいます。

 

土台の歯のむし歯にご用心!

 被せ物の治療では、患者さんの歯を削ってつくった土台の上に、キャップ状の補綴物(セラミックや金属など)をかぶせます。建築物の耐久性がその土台にかかっているように、被せ物の治療の寿命は、土台の役目をする歯にかかっています。

 ただ、この土台の歯は、もともとそれほど強度に恵まれていません。被せ物がかぶさっている歯の多くは、むし歯のために神経を取ってあるなど、大きな負荷がかかる治療を経ているからです。大きな治療を経て残すことのできた歯は、健全歯だった頃にくらべると、むし歯に対しても噛む力に対してもだいぶ弱くなっています。

 

定期的なメインテナンスが長持ちの秘訣

 大切の土台の歯を守って、被せ物をなるべく長く使っていくにはどうすればよいのでしょう?そのカギを握るのが、歯科のプロフェッショナルによるお口の健康の維持管理=「メインテナンス」です。

 土台の歯は、被せ物に隠れて見えません。神経を取ってしまった歯であれば痛みも出ません。歯のことは、「痛くないから大丈夫」と判断しがちですが、被せ物の土台の状態を把握するには、痛みと見た目はあまり役に立ちません。油断していると、被せ物と土台の歯のすき間にむし歯が入り込んだり、噛む力に耐えられずに土台の歯が割れてしまうこともしばしばです。

 割れてしまった歯は、ほとんどの場合抜かざるを得ません。ですから被せ物を入れた後は、放っておかずに、土台の歯がむし歯や噛む力で傷んでしまわないようにプロの目で見守ってもらう必要があります。

 お口の中に被せ物がある方は、被せ物の治療の寿命を延ばすために、定期的なメインテナンス受診を始めましょう!

引用参考文献:nico 2020年1月号

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