歯とアンチエイジングって意外な組み合わせに思えますが、全身の健康はもちろん、見た目の美しさを長く保つためにも口はとても重要な役割を果たしています。
自分が所属している
『 アンチエイジング歯科医学研究会 』
『 ドライマウス研究会 』
はリンクしていて、 “ ドライマウス ” とは口の中が乾く病気で高齢になるほど患者さまが多いのが特徴です。
単純に
「 口が渇いたら水を飲めばいいのでは? 」
など軽く考えがちですが、重症になるとそんなレベルではありません。
「 食べ物を飲み込めない、味わえない、しゃべれない 」
など、生活の基本が奪われ、体力も気力も表情も一気に衰えてしまいます。
そうなると、口の老化は必ず全身の老化に結びつくのです。
こうした経緯からも分かるように、口と全身の老化を早める主犯格となるのが、
『 唾液の減少 』
です。まず、唾液が少なくなると、
・ 食べ物が食べにくい
・ 舌が痛い
・ 味覚がおかしい
・ 口の中がネバネバする
・ 口臭がする
・ 常に口が気になる。。。
などなど数えきれないトラブルが頻発し、これだけでも相当な苦労です。
ただ、問題なのは唾液が口を潤すただの水分ではないことです。
唾液は “ 消化作用 ” により、食べ物を消化しやすくして粘膜を保護するので、十分な唾液に包まれずに飲み込んだ食べ物は消化器官の負担となり、食道や胃腸の病気を招きやすくなるのです。
また、唾液は口に入った細菌やウイルスに対し “ 抗菌作用 ” を示すので風邪やインフルエンザなどの感染率も高まります。
加えて、唾液は口を清潔に保つ “ 浄化作用 ” もあり、口の中が乾いたままだとむし歯や歯周病も増加し、口の中全体の健康な状態を悪化させる引き金になってしまいます。
また、唾液成分の中には新しい細胞をつくったり、活力や気力を生み出すもとになったり、心身の若さと深く関わるホルモンが含まれることも分かってきたのです。
(続・・・)