歯をこわすクセ!

上下の歯っていつもくっついている?

それが当たり前だ!と思っている方が意外に多いのでは。

顎関節症の悩みを抱えている方は特に多いような気がします。。。

たぶん、

          「 くいしばっていますか? 」

          「 噛みしめていませんか? 」

と尋ねると

          「  していません 」

と回答する方が多いのですが、

一生つきあう歯

歯は食べ物を摂取するだけではなく、食べ物を噛むことによって

・脳細胞を活性化する

・だ液の分泌をうながし抗菌作用を高める

・発音を助ける

など、人の成長や体を守るための効果もあり日常生活を送る上でとても大切な役割を担っています。

そのため、生まれた時から一生涯のパートナーとして歯と上手に付き合うことが大切です。

          【  乳幼児期  】

乳歯は永久歯に比べてエナメル質が薄く硬度も劣るためむし歯になりやすく進行も早いという特徴があります。

口腔ケアの第一歩なので食後に歯を磨くという習慣付けをして規則正しい生活を心がけましょう



          【  学齢期  】

乳歯と永久歯が混在するために歯みがきが難しくなる時期です。また歯を支える歯ぐきの炎症もみられるようになります。

お口のケアがしずらい時期のため大人が口の中をきちんと見守る必要があります。

習い事や学校のクラブ活動などで歯みがきがおろそかになったり、また夜食やインスタント食品に偏るなど食生活も乱れがちになるため気をつけましょう。

          
          【  成人期  】

むし歯だけでなく進行した歯周炎で歯を失い始める時期です。またこのころに親知らずが生えてくることもあります。

自覚症状がないままに、歯肉炎から歯周炎に進行することもあるため痛みがなくてもちょっとした歯ぐきの症状に気付いたら早めに歯科を受診しましょう。

また今まで治療した歯の詰めものや被せものの周りからむし歯(2次う蝕)になる可能性もあります。日頃の歯みがきに加えて歯科医院での定期検診受診でのケアも必要です!


          【  高齢期  】

歯を失い入れ歯を装着する人が増える時期です。歯を失った後は放置せずにブリッジや入れ歯などによって口腔機能(噛む、飲み込むなど)を維持・向上させることが大切です。

歯の付け根のむし歯(根面う触)はこの時期には多くなります。歯間ブラシなどの補助用具も使用して歯の根元の清掃に注意しましょう。

また入れ歯の手入れも怠らず、今残っている歯を大切に長持ちさせるためにも定期的な歯科受診も必要です。



※ 今回の内容は  8020推進財団  発行の

          「  歯は一生のパートナー  」

を参考に記載しています。 

「歯と治療をこわすクセ!上下の歯、いつもさわってない?」

歯って離れているべき?!

 私は、顎関節症の専門医として、多くの患者さんを診てきました。その臨床のなかで、じつは気づいたことがあります。それは、「上下の歯は、さわっているのが当たり前だ」と思っている患者さんが意外に多い、ということです。

 私たち歯科医師は学生のときに、「なにもしていないとき、くちびるを閉じていても上下の歯の間には安静空隙があり、離れている」と教えられます。ですから、離れているのが健全な状態だと歯科医師ならだれもが知っています。

 

歯を接触させてませんか?

 ところが、顎関節症の悩みを抱えて来院する患者さんと話していると、上下の歯はつねにさわっているものだ、と思い込んでいる方が非常に多いのです。

 そこで調査してみると、顎関節症の外来を受診する患者さんのおよそ半数に上下の歯を接触させるクセがありました。

 じつは以前私は、「日中に食いしばっていませんか?」「噛みしめていませんか?」と患者さんに問診していました。するとたいがいの患者さんから「していません」という答えが返ってきます。しかし、その患者さんの口もとを見ると、筋肉が緊張しピクピクと動いているではありませんか。「あれっ?」と思い、「上下の歯が今さわっていませんか?」と質問すると、患者さんは「ええ、さわっています」といいます。なかには、「歯っていつもさわっているものじゃないんですか?」と驚く方もおられました。

 質問のしかたを変えてわかったことは、多くの方に、ふだん上下の歯を接触させるクセがあるということでした。

 

悪いクセが、さまざまな症状の原因に!

 この「発見」は、私の専門分野である顎関節症や噛み合わせの違和感の治療に大きく貢献しました。このような症状で悩む患者さんの多くに歯を接触させるクセがあり、このクセをなくせば症状の改善にとても効果があるとわかったからです。

 しかし、上下の歯を接触させるクセの弊害はこれだけではありません。というのも、上下の歯が瞬間的に接触する時間は、本来1日わずか20分以下。いくら軽い力でも、歯を接触させるクセのある方は、歯や歯の周りの組織に本来の働きをはるかに超える過酷な長時間労働を強いているのです。

 余分な力は、エナメル質を傷め、歯槽骨を減らすなど、むし歯や歯周病の原因にもなります。たとえごく軽い力であっても、疲労の習慣的な積み重ねの影響はとても大きいのです。

引用参考文献:nico 2013年2月号

保険治療の差し歯の変色

保険で作った “  差し歯  ”  の変色にお悩みの方は結構多くいらっしゃいます。

これは保険適用の差し歯は、プラスティックなどを主原料にしているため年月の経過とともに変色します。

それに対してセラミック製の被せものはほとんど変色しません。

というのもプラスティック製の器は年月が経つと変色しますが、普通のお茶碗(陶磁器)は変色しないのと同じなのです。

変色だけではなくすり減り具合やプラークの付着しやすさ、美しさ(自然に見える)などでも違いがあります。

なので、ホームページ症例写真でも分かるように保険内の被せものでも処置直後はどちらも同じようにできますが、数年後は明らかな差がでてきます。

なので、とりあえず保険の差し歯で数年後作り直すのを前提にするのと、初期費用はかかるけど長持ちする素材にするのとあなたはどちらを選びますか?

(※もちろんいずれも十分なお手入れは必要です^^)

歯ブラシの工夫(毛先編)

歯ブラシに求められているのは

     「 歯と歯の間や歯肉のポケットなどの狭いところに届くことと清掃効率 」


そこで重要なのは、歯面や歯肉に接触する歯ブラシの毛先!

肉眼ではその差が分かりにくいのですが、拡大してみると実は様々な工夫がしてあるのです。

その中でどんな毛先が適しているのかは、お口の悩みやケアしたい部位、歯みがき習慣などによって異なります。

①. 『 ラウンド 』 タイプ

もっともよく見られる形状は、毛先を切断した際の切り口を丸くし、歯肉が痛まないように加工したこのタイプ。

この形状は清掃効率は高いのですが、毛先の細いものに比べて細部到達性はよくないという欠点が。


②. 『 極細 』 タイプ

このタイプは細部到達性に優れているため、歯肉ポケットをしっかり磨きたい歯周病が気になる人などに適しています。

ただし、清掃効率は低下するためしっくり時間をかけたブラッシングが大切に。

③. 『 研削 』 タイプ

最新技術により実現したのが、毛先3分の1を細くして表面に凹凸をつけたよくある山切りカットタイプ。

歯ブラシのこしをほとんど低下させることなく、細部到達性を高めます。

さらに歯みがき粉に配合されている薬効成分をしっかりとお口の隅々まで届けやすくするとともに、清掃効率も向上します。

短い時間でも効率よく汚れを取り除くことができるようになっています。

④. 『 球 』 タイプ

清掃効率が高く、かつ歯肉を傷つけにくく主に小さなお子さま向けのタイプ

歯肉に当たる感触が優しいので、痛みや不快感が少なく乳歯が生え始めた乳児の初めての歯ブラシとして歯みがきに慣れてもらうのにピッタリ!

一見同じように見える歯ブラシの毛先でも、実はさまざまな工夫がしてあるのですね^^


 ※ 今回は  

          『 花王 』 さん

が 「 日歯広報 」 に記載しているヘルスケア教室の記事を参考に記載しています。  

「 why? 」と「 what if…? 」

今、歯科に必要なのは 「 why? 」 と 「 what if…? 」

患者様が歯科医院に行かないのは、医院とのコミュニケーションに 「 why? 」 がないからというもの。

          「 なぜ、メインテナンスを受けなければならないのか? 」

という歯科医院からの説明が患者さまに伝わっていない!

“ むし歯と歯周病はバイオフィルム感染症で、バイオフィルムはセルフケアだけでは除去できない ”

          このシンプルな情報が共有されていないということ。

 もうひとつの理由は、「 what if…? 」 がないから。

     「 歯科医院でのメインテナンスを受けると、どういう未来になれるのか? 」

という歯科医院からの提案がなし!

 予防の先に、どんな幸せがあるのか? たとえば、健康な歯があれば、

・ 笑顔に自信が持てる。

・ 若々しくいられる。

・ 心配なく旅行に行ける。

・ 異性にもてる。

・ 友達と思う存分おしゃべりができる。

などその患者さんによって、さまざまな価値があると思われます。
 
この価値がわかることで、患者さんの頭の中に

          「 歯があることによる新しい人生のシナリオ 」

が描かれるのです。

それは年齢層、性別などによってさまざま違いはあると思いますが

 『 痛くなったから行くのではなく、健康であり続けて幸せな人生を送るために行く 』

こういうような歯科医院受診の動機は、

          「 why? 」  と  「 what if…? 」

をコミュニケーションすることから始まるのでは??? ^^

( ※ 今日の内容は 『 株式会社 オーラルケア 』 さんのメルマガを参考にして記載しています。)

歯医者の治療期間はなぜ長い?

一般的に

          “ 歯医者さんて治療期間は長いもの ”  

って思っているでしょう?

これにはきちんとした理由があるのです。

何もかもがって訳ではないのです。

長くなる場合は決まって 

          『 歯の根の治療 』

                              をしている場合なのです。

これには

     1. むし歯が大きく神経までむし歯が到達している場合

     2. 一度根の治療をして再度根の先が感染して化膿している場合

の2通りありますが、いずれの場合でも具体的な治療手順としては

①. むし歯の部分や根の先に膿がたまっているため詰めものや被せものを除去

②. 神経の除去や一度根の中につめている薬剤の除去

と、ここまではそんなに回数はかからないのですが問題はここからです。

③. 治療器具を使用して根管をきれいにし薬剤で洗浄して仮のフタをする

※ 状態が悪ければこの治療を繰り返す

④. 状態がよければ薬剤をつめて密閉

⑤. 歯の形を整え詰めものや被せものをする

という手順の中でも③の過程が問題なのです。

神経が通っている管は小さく、細く、曲がっていたりするため管の先端までは直視できないので非常に難しいのです。

アメリカなどの歯科ではこの根管治療のみの専門医がいて、1本の根の治療するのに何十万円とかかる場合もあります。

(日本でも自費診療のみしている歯科ではそれくらい負担金必要です!)

保険診療では、ちなみに③の過程の処置の負担金はは200~300円程度(根管の数によって変わります)なのです。

それくらい軽視されているのですが、家と同じでいくら外観が立派でかっこよく見栄えがよくても基礎がしっかりしていないと崩壊します。

歯もそれと同じように、いくら保険外の白い綺麗な歯を被せても、この根管治療がしっかりできていないとせっかく入れた被せものを削って外さなければならず、何回も再治療しなければならないのです。

なので、痛みがとれたからといって、また治療期間が長いからといって根の治療を途中で中断したりすると場合によっては抜歯にいたる場合もあります。

治療期間が長くても、とても大事な治療なので痛みや違和感がとれても最後までしっかり治療をうけましょう!

また一番は歯の神経を抜かなくてすむように(根の治療をしなくてすむように)、定期的な歯科健診を受けましょう!^^

小さな治療での審美的改善^^

歯科医院には、痛い患者さまだけではなく

          『 歯をきれいにしたい 』

という要望の患者さまも来院されます。

また、その要望の中でも

 「 口を大きく開けて笑えるように、芸能人の方のように口元全体を完璧にしたい! 」

 「 黒ずんで見える八重歯だけを白くしたい 」

などそれぞれが異なる事情があるため、一人一人の求めていらっしゃるものも違うのは当然のことだと思います。

歯の悩みも、それを美しく改善することもさまざまな人生の大切なひとこまなので。。。

そんな中、最近目立って増えている

子供の時期の食の知識

子供の時期から覚えておくとよい食の知識としては、

          “   ゆっくりとよく噛んで食べる習慣  ”

8020を実現するためには、子供の頃からの

          『 よく噛んで食べる習慣 』

                              が大切です。

ゆっくりとよく噛むことによって、顎や歯ぐきが鍛えられ丈夫になります。

まただ液の分泌がよくなり、口の中の病気も防ぎ消化も助けます。

他にも食事量が少なくても満足感が得られ、生活習慣病の中でも肥満や糖尿病の予防が可能となります。

噛む8大効用としては

①. 肥満を防ぐ

②. 味覚の発達を促す

③. 発音をはっきりとさせる

④. 脳の働きを活発にする

⑤. 歯の病気を防ぎ口臭を少なくする

⑥. がんを防ぐ

⑦. 胃腸の働きを促進する

⑧. 全身の体力向上とストレス解消



子供の早食いは小児肥満の原因となり、大人になってからの生活習慣病につながることにもなります。

子供のころからしっかり噛んでゆっくり食べる週間を身につけましょう。

「神経を取ったのに痛い。この歯の痛みどこから来るの?!」

切実な、痛みの問題 

 痛みは本来、「からだになにか異常事態が起きているよ」と教えてくれる、ありがたい警報です。痛みが起きることで、私たちは病気の存在に気づくことができます。そして、痛みを止めるため治療を早く受けなくては、と考えます。逆に、痛みの出にくい病気の場合、かなり悪くなるまで気づかずに過ごしてしまうことも多いでしょう。

 とはいえ、実際に痛みが起きれば、ありがたいどころか、私たちはたいへん苦しめられます。なかでも歯や、歯の周囲で起きる細菌感染による痛みはたいへんつらいもので、歯科医院には「一刻も早く痛みを止めてほしい」という切実な患者さんがおいでになります。私たち歯科医師は、できるだけ早くその痛みを止めてさしあげたいと、毎日奮闘しています。

神経を取れば痛くなくなる?

 「歯の痛み」と聞いて、誰もがまず思い浮かべるのは、歯の中の神経(歯髄)でしょう。痛みを伝える器官としてよく知られています。大きなむし歯の治療をするときに「神経を抜いた」とか「神経を取った」などとよく言いますが、これは、細菌に感染してもはや生き返ることのなくなった歯髄を取り除き、歯の中をきれいに掃除して殺菌する治療のことです。

 当然ながら、歯髄を取れば、歯のなかには痛みを感じる受容器がなくなります。そこで多くのかたは「神経を取ったのだから、ピタリと痛みがなくなるはずだ」と考えがちです。また、治療が終わってすぐに違和感が消えないと、「治療が失敗したのでは?」と心配になってしまう方もおられるかもしれません。

 

神経以外も痛みを感じる

 でも実は、歯の内部だけでなく歯の周りにも、三叉神経につながった神経のネットワークが網の目のように広がっています。歯髄はそうした神経のネットワークのほんの一部にすぎません。歯髄を取り、歯の内側の炎症を取り除く治療が成功していても、もしもその歯の外側まで細菌感染が及んでいたら、その炎症がからだの免疫によって押さえ込まれるまでは、歯の外側にあるセンサーが警報を出し続けます。

 歯科の病気の多くには、痛みはつきもの。しかし、その痛みの原因や症状はさまざまで奥が深く、なかには原因が取り除かれても続くような一筋縄ではいかないものもあります。そこで本特集では、患者さんを不安にする歯の痛みについてお話しします。納得し落ち着いて歯科治療を受けていただくための一助になれば幸いです。

引用参考文献:nico 2013年1月号