睡眠時無呼吸症候群!

最近よく耳にする言葉。

          “  睡眠時無呼吸症候群  ”

夜間睡眠中の呼吸・換気障害を総称で  

“  睡眠呼吸障害( sleep related breathing disorder :SRBD )

と呼ぶ中で最も頻度が高いものが、いわゆる

“  閉塞性睡眠時無呼吸症候群( obstructive sleep apnea syndorome : OSAS ) ”

子供の歯の健康とスポーツ

運動能力が十分に発揮できるようになるためにも、子供のころから歯を大切にすることが重要です。

また同時に、スポーツ時の事故などで歯を失わないように予備知識も重要です。

以前の小学生対象に運動能力テストと咬合状態の関係について調査したところ、

     「  運動能力が優れている人の方が咬合力も大きい  」

という傾向があることが分かりました。

またスポーツ時によく飲まれるスポーツ飲料には、汗で失うことの多い電解質のほか糖分も多く含まれているので、むし歯予防のためには注意が必要です。

さらに子供が歯を失う原因として意外に多いのが、ケガによるものです。

スポーツ時には相手とぶつかったり、転んだり、スポーツ用具にぶつけたりといった事故が多いようです。

万が一、ケガで歯が抜けてしまっても、できるだけ早く抜けた歯を持って歯科医院を受診すると状態によっては歯を再植固定する治療で元に戻すことが可能な場合もあります。

          『  ケガで歯が抜けたときの対処法  』

①.抜けた歯をさがす

②.歯の根っこにさわらないようにして、流水で30秒以内で洗う。(欠けた歯もあれば袋などに入れて持っていく)

③.抜けた歯を牛乳(低脂肪乳やミルクは不可)もしくは歯の保存液や生理的食塩水に入れて保存。(*牛乳などがない場合は、短時間であればだ液につけてもよい)

④.歯を持ってすぐに歯科医院へ

( 今回の内容は8020推進財団の 『 歯を大切にしてスポーツを楽しく 』 のリーフレットを参考に記載しています。 )

「誤嚥を予防しお元気で!飲み込みにくさ気になりますか?」

老後の寝たきり予防したい!

 年齢を重ねると、口やのどの機能が低下することは、みなさんよくご存じだと思います。食べ物がのどにつまりやすい、むせやすいなどの飲み込む機能の変化は、高齢者に起こりがちで、お正月のお雑煮を食べるときなども、餅を小さく切るなどの工夫が必要になってきます。飲み物にもトロミをつけるとグッと飲みやすくなります。

 こうした飲み込む機能の低下によって引き起こされる問題として、近ごろ注目を浴びているのが「誤嚥性肺炎」です。飲み込む力も、むせる力も弱くなって、食道へと流れるはずの唾液や食べ物、飲み物が、誤って気管から肺へと入ってしまうことが原因で起きる肺炎です。高齢者に起きやすく、ひどく体力を奪うため、寝たきりになる重大なリスクとしてクローズアップされ、広く知られるようになりました。

 

飲み込む機能はなぜ重要?

 じつは人間は、空気の通り道(気管)と食べ物の通り道(食道)が、のどのところで交差しています。つまり、もともと誤嚥をしやすい構造になっているのです。

 しかしさいわいなことに、筋肉が働き気管の入り口にすばやくフタをして、食道のほうへと流れを切り替える「飲み込む機能」が発達しているため、おかげでゴックンとスムーズに飲み込むことができます。また、うっかりと気管に入りそうになったときは、反射的に「むせ」が起き、気管に入り込むのを防ぎます。

 ところが、そうした働きをする筋肉が年齢とともに衰え、うまく切り替えができなくなったうえ、むせも起きにくくなると、食道へと流れていくはずのものが、気管へスルリと入ってしまいます。これが誤嚥性肺炎となる原因です。

 

ストレッチで誤嚥性肺炎予防!

 老後を元気に過ごすには、飲み込みの機能をうまく維持することが重要な鍵のひとつであることがわかっています。それには、のどの周辺の筋肉を衰えさせないこと。本誌の特集では、効果的なストレッチやエクササイズもご紹介していきますので、参考になさってください。

 じつは、からだの筋肉の変化は50〜60代からすでにはじまってきます。歯科医院に通っておいでの患者さんたちにとっても、他人事ではありません。むせる力がしっかり働いている元気なころから少しずつ心がけていると、飲み込む機能を維持しやすく、つらい「むせ」も減って元気な老後への備えになります。誤嚥性肺炎予防におすすめします。

引用参考文献:nico 2012年8月号

知覚過敏の治療方法って?

ひとくちに

                   しみる!

といっても、生活習慣を変えるだけで治る軽度のものから、神経を取らなければならない重度のものまでさまざまな症例があります。

そこでまずは小さな治療法から試し、それでも治らない場合のみ、大きな治療へとすすめていきます。

歯は一時期しみても少し経つとしみなくなることでも分かるように、もともと自然治癒力をもっています。

これは

① 唾液が歯を補修したり

② スメア層という象牙質がする減るときにでた削片などの沈着した膜が象牙細管の入り口をふさいだり

③ 象牙細管が中の方でふさがれて穴がなくなったり

して痛みが止まります。

そこで、知覚過敏の治療では、まず

STAGE1.  自然の治癒力がうまく発揮されるよう生活習慣を見直します。

この段階でしみなくなるのが理想的で、改善後は予防のために適切なセルフケアと定期的なメインテナンスで歯の健康を維持していくことになります。

ただ、生活習慣の改善で症状が治まらない場合には、

STAGE2.  コーティング剤を歯に直接塗り、象牙細管の入り口をふさいで刺激を遮断します。

炎症がほとんど起きていない通常の知覚過敏の症例ならこうした処置を3~4回継続すると症状は改善する場合が多いです。

ところが困ったことに、表面の保護だけでは痛みが止まらない方もいらっしゃいます。

というのも、細菌によって歯の内部で炎症が起きている場合は、表面保護ではダメなのです。そこで、

STAGE3.  新たな細菌が入り込まないようレジンやセメントをつめる治療をして治癒を待ちます。

レジンをつめて治癒を待っても痛みが治まらない場合に、炎症がかない進行している状態です。

こうした重度のケースでは

STAGE4.  残念ですが神経を取らないと痛みは止まらないため、神経を取って大きなむし歯を治療するときと同じ処置をします。

こういうふうに知覚過敏の治療は段階的に、しかも可及的すみやかにすすめます。

なかなかCMなどではよく耳にする言葉だと思いますが、なかなか知覚過敏の詳しいことなどはわかりにくいと思いますので、ご質問などありましたらお待ちしています^^

(今回の記事は “ 2012年 nico 2月号 ” を参考にまとめてあります)

それって口内炎?

お口の中にできる粘膜の病気といえば、まず 『 口内炎 』 とされがちですが、実際の病気の本当の中身に気をつけなくてはなりません!

“ 口内炎 ”って思っていても、もしかしたら実際は欠けて鋭くなった歯が当たっているかもしれませんし、入れ歯が合わないせいかもしれませんし、もちろん悪性の腫瘍の可能性もあります。

口腔内の粘膜の病気は多様な原因が考えられるので、歯科医師がしっかり診察し必要な場合は口腔外科で専門的な検査もして診断しないと、本当の原因は明らかになりにくいのです。

本来、口腔ガンは直接見たり触ったりできるので早期に発見しやすいのですが、残念なことに発見の遅れる例も多いのです。

これにはよほど進行しないと痛みがないため、できた場所によっては気付くのが遅れる場合や、「痛くないから大丈夫!」と放置してしまう場合があるからです。

ある日、いつものように 『 口内炎 』 かな?と思って、以前歯医者さんでもらった口内炎の薬を塗ったとします。

それが、前はすぐ効いたのに、今回は1週間経ってもできものがちっとも治らない場合。

       「 まあ、大丈夫だろう 」

と、つい放置したくなると思います。

しかし、ここで放置してはいけないのです。ただの口内炎ならもっと痛みますし、1週間も薬を塗布すれば、とうに改善し始めているはずです。

こういうとき

       「 おかしいな??? 」

と、疑うことも大事です。

口腔ガンは、普段から粘膜を見ていれば、比較的病変をみつけやすいガンです。

しかし、よほど進行しないと痛みがでないことが多いため、興味や知識がないと見逃しやすい面があることも事実です。

少しでも気になる場合は、かかりつけの歯科医院を受診してみては?  

( 今回は “ 2012年 nico 4月号 ” を参考に書いています。)

日々、勉強 3!(口臭。。。)

先週の土曜日は診療後の夕方6時半~宮崎市の県歯科医師会館で、

「 超高齢社会におけるかかりつけ歯科医の使命 」

という演題で講演を聴きに行きましたが、やはり十分な食事がとれず、実際は認知症ではないにもかかわらずそういうふうに診断されている現状の多いということを再度実感。。。

で、今日は朝10時~夕方5時までみっちり鹿児島でセミナーを受けてきました!(いつものごとくJRでしたが、朝7:02発で行く予定が寝過ごして8時18分の特急で。。。)

今回は、口臭治療の第一人者で、大阪で開業されている本田先生のセミナーへ!

ここの医院でも問診で、現状でチェックしてもらう項目に

   “ 口臭が気になる ”

というのがありますが、開業前の予想に反して?ここにチェックされる方が意外に多い!

ただ、今まで見た本などでも、明らかな病因があっての口臭についての記載はあるのですが、

 いわゆる 『 口臭症 』 の患者さまへ対しての記載がなく

“ 大丈夫ですよ、においませんよ! ”

の一言のきちんとした根拠のなさに何かモヤモヤしたものがあったのが事実です。

※ 『 口臭症 』とは実際の口臭がある、ないに関わらず口臭で悩んで治療の必要性を訴えている方のことです。

ここでの分類では

1.病的口臭症・・・実際に病的口臭(歯科疾患由来や耳鼻咽喉科疾患由来、内科疾患由来など)があり、通常会話などで常時不快で治療の必要性を訴えている患者さま

2.自己臭症(口臭恐怖症)・・・病的口臭がないにも関わらず、生理的口臭(起床時、空腹時、緊張時などの口臭)などの自己の口臭について病的に不安を持ち、治療の必要性を訴えている患者さま

3.口臭妄想症・・・自己の口臭について悩み治療の必要性を訴えている患者さまのうち、精神的疾患による妄想である場合

と、大きく3つに分類できますが、実際は口臭妄想症などはごく少なく、何らかのわずかながらでも口臭があることが多いということです。

ただ、それについて現状で人生を左右するくらいQOL(生活の質)を低下させるほどの大きな悩み(仕事を止めたり、引きこもりになったりなど)に発展する場合もあるということに、少し驚きました。

ここの分野で少しでも悩みを解決できたら。。。との思いで今回セミナー受講を決心しました。

実際、開業時からここの分野にも少し興味があり、実際自分が入っているドライマウス研究会のドライマウスと口臭については大きく関連します。

で、この患者さま方へ、この『病的口臭症』の方へは検査をした上で原疾患の治療をすればいいのですが、難しいのが『自己臭症』の方へのアプローチで

① 実際、わずかながらでも口臭があることを“ 容認 ”した上で、

② 口臭の問題の原因をいろいろな検査結果などで視覚的・感覚的に“ 認知 ”していただき

③ 解決策(治療方法)を提示し不安を除去して“ 支持 ”

するということでした。

自分の勉強不足もあったのでしょうが、口臭と一言でいってもいろいろな原因、症状などがあるということを理解しつつ、少しでも悩みの解決の手助けになれるように頑張ります!^^

(最近はセミナーの話ばっかりになってしまっているので、また内容をばらつかせながら書いていきます。。。また、Q&Aも徐々に準備していますので、もうしばらくお待ち下さい)

ドライマウスって?

最近、よく聞かれるようになった

“ ドライマウス ”  “ ドライアイ ”

これは、複合的ないろいろな要因

(老化・ストレス・薬剤の副作用・シェーグレン症候群、筋力低下など)

から引き起こされるケースが多いです。

ここ数年は、中高年の女性を中心に患者さまの数が急増しています。

なかでもある調査によると、半数近くの方が症状を自覚していて、QOL(生活の質)の著しい低下だけではなく、放置しておくとさまざまな感染症の引き金にもなるといわれています。

この中でも多いのが、いわゆる

「 ストレス性ドライマウス 」

で、緊張したり強いストレスを受けるなどして交感神経優位になると、だ液の分泌が抑制され、お口の乾燥やねばつきが起こるといわれています。

そのためドライマウスを気にするあまり、それがストレスとなり、さらに症状が悪化する場合も多くみられます。

これまでは、こういった『 ストレス性ドライマウス 』には主に投薬による対処法が多かったのですが、最近は認知行動療法の概念をとりいれて ストレスコントロール によって改善することが、手段として注目されてきています。

子どもの歯ならび・かみあわせの原因

子どもが不正咬合になる原因には、先天的なものと後天的なものがあります。

ここでは、予防できるものとして後天的な原因がありますので少し書いていきます。。。

まず、よく言われているのが指しゃぶりで開咬(かいこう・・・前歯がかみ合わない状態のかみ合わせ)や上顎前突(じょうがくぜんとつ・・・いわゆる出っ歯といわれている状態のかみ合わせ)の原因になることはよく知られていると思います。

これについてもいろいろな考えがありますが、やはりあまり遅くまで(小学生になってからも)続いていると、嚥下(飲み込む動作)時に舌の動きもクセになってしまったりして、歯ならびに影響する場合が多いです。

そのため大人になってから矯正治療しようと思っても、外科矯正(アゴの骨を切除するなどの)しかできないようになる場合もあります。

ただし、指しゃぶり・おしゃぶりは子どもが一種のストレス解消法としてやめられないので、やめさせるというのは例え親子でも簡単ではないと思います。

一応の基準として4歳になるくらいまでにやめられれば。。。というのがありますが、最終的には小学生になるまでに。。。
やめられれば、とくに大きな問題にはなりません。

(また、他にも鉛筆やツメをかむクセ、また飲み込むときに舌が前に出てくるようなクセがあると歯ならび・噛み合わせに影響する場合もあります)

もし、それまでに止められなかったとしても、歯医者さんでアドバイスを受けたりして止められたり、正しい舌の位置で飲み込んだりができるようになれば、そのクセを治すだけで矯正治療しなくても、劇的に歯ならび・噛み合わせが変化する場合もあります。

他にもあまり知られていないところでは、慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん・・・いわゆる蓄膿症・ちくのうしょう)が原因での鼻閉(びへい・・・はなつまり)や口呼吸が原因で唇が閉じにくく歯ならび・噛み合わせに影響する場合も多いです。

他には頬杖や寝方などにより顔や歯ならびを歪ませていることもあります。

通常は上下前歯4本ずつと6才臼歯は生えてくる小学2、3年生から矯正治療開始する場合が多いですが、顔がゆがんでいたり、反対のかみ合わせになっている場合は一部乳歯の時から始める場合もあります。

まずは少しでも気になる場合は、ご相談から始めてみては?

相談自体は無料で行っていますので。。。