最近は、いろんな場所で
“ メタボリックシンドローム ”
という言葉を見たり、聞いたりすると思いますが、あまりお口と関係があるのは知られていないようです。
まず“ メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群) ”というのは、
肥満・高血糖・高血圧・高脂血症など
が重なった状態のことをいい、これらの危険因子が重なると、
脳卒中・心筋梗塞・糖尿病 などの生命に関わる病気になる確率がとても高くなります。
そこで、この“ メタボ ”と深く関係しているのが食生活です。
たとえば、食べ過ぎは肥満や体脂肪の蓄積を招くことにより、“ メタボ ”の可能性を高めます。
そこで、よく知られていることだとは思いますが、この肥満を日常的に予防する方法として食べものを「よく噛む」ことが挙げられます。よく噛むことで満腹感が得られますので、食べ過ぎを抑えることが出来るのです。
そのためには、健康な歯がまず欠かせません。
つまり、お口の健康が全身の健康を保つ上でその基礎になっているのです。
最近では、その歯を失う原因として「むし歯」よりも「歯周病」が多くなってきています。
しかし、糖尿病や肥満のある人には歯周病が多く、また逆に歯周病にかかっていると、この菌の毒素が体内に入り、糖尿病を発症するとも言われていて、双方向の関係があるようです。
この歯周病は、しっかりとケアをすれば進行を防げる病気ですが、初期のうちは自覚症状がなく、気付いたときには手遅れという場合もあります。
1番の予防はセルフケアで毎日の正しいブラッシングが大事になります。ただ、ご自身では磨いたつもりでも、実は磨けていない場合も多いのです。
そこで、プロフェッショナルケアとして、年に2~3回は歯科医院での定期健診を受けて、ご自身では取りきれないプラークの塊のバイオフィルムや歯石を取り除くことが必要になってきます。
また、セルフケアを高めるために、ブラッシングの仕方やデンタルフロス・歯間ブラシなどの正しい使い方もご相談してみてください。
肥満予防は、バランスのよい食事をしっかり噛むことからです。
よく噛むと、だ液もよく分泌され消化も助けますし、ゆっくり噛むと、胃のセンサーが満腹サインを出すので食べ過ぎるということも避けられます。
“ メタボリックシンドローム ”の予防につなげるためには「歯の健康」を保ち、いつまでもご自身の歯で噛めるようにしていきましょう!!