最近のテレビの街頭インタビューなどでも、若い方の言葉が不明瞭で聞き取りにくいと感じたことはないですか?
これはずべてではないですが、唇や舌、頬の使い方がぎこちなく発音がクリアでない方が多いように感じます。
これには歯並びの影響もあり、あごや筋肉の使い方が原因の場合も多く、そのために唇や舌の動きが悪くなると正しい発音ができなくなってしまうのです。
もともと日本語は母音と子音を組み合わせてできているので、舌先の位置や顎の開き方、唇の形・強さなどで微妙な音の違いを発音する言語。
歯並びを良くする第一条件が咀嚼力(そしゃくりょく)で、子供のころからしっかり噛む習慣があれば、顎の骨が発達し、口や顔の筋肉も鍛える事ができます。
しかし、最近の食事はやわらかい食品があふれているため咀嚼力の低下が社会問題といわれるほどいろいろなことに影響してきます。
実際、マウスでの実験では軟食育ちのマウスは
「 我慢が出来ない 」
「 順応性が低い 」
「 孤立しがち 」
で、現代の子供たちに多く見られる問題行動と類似しています。
もちろん、この結果がすぐに人間にはあてはまりませんが、咀嚼という顎の運動が脳に刺激を送り、神経細胞の発達を促すことは確かなのです。
そもそも 「 話す 」 という行為は、脳の働きと一体になった口の活動で、唇や舌の筋肉が滑らかに動くと同時に、自分の気持ちや思考を感知して言葉に組み立てる脳細胞もスムーズに働かなければ 「 話す 」 ことはできないのです。
正しく 「 話す 」 ために必要な口と頭、その両方の活動に咀嚼は大きな役割を果たしているのです。
また下唇を噛んだり、常に前歯を舌で押していたりなどの本人も気付かないような小さなクセでも長期間続くと、歯が少しずつ移動してきます。
そうならないために舌の正しい位置を覚えて、口の周囲の筋肉を鍛えるように心掛けましょう!
唇や頬の筋肉は弱いと、いつも口が空いて口呼吸になってしまうので、唾液が少なくなり風邪などのウイルスにも感染しやすくなります。
さらに会話をしない、笑わない、など表情筋を動かさない生活は口元の筋肉を衰えさせるので、毎日楽しく、元気に過ごすことが一番!
口元の筋肉が弱まると、唇や舌、顎、頬などの正しい動きが妨げられ、咀嚼や嚥下(えんげ;飲み込み)能力も低下するので、生命にかかわる病気を招きやすくなるので、高齢になるほど口の中の変化に早く気付くことが重要です。
舌の動きがよくなると顔の輪郭も引き締まり、表情も豊かになっていきます。
きれいな歯並びや発音を手に入れるためには、口が持つさまざまな機能を十分使い、
よく食べて、よく噛み、よく話し、よく笑う
という生活習慣を心掛けましょう ^^