反対の噛み合わせで顎もズレているけど・・・

最初に矯正相談に来られたのは、小学2年生の時!

出来れば 「 抜歯をしたくない! 」 とい強いご希望があったので、最初の治療計画の段階で、混合歯列期(乳歯と永久歯がある時期)から、今から生えてくる永久歯のスペース確保していくために

 【 第一期治療; 一般的な 側方拡大床装置 による 床装置矯正 

ということで、上下顎ともに 約半年間 床装置を装着して週に2回回転。

そこからは約3カ月間は経過観察して、永久歯列期(6才臼歯までの永久歯に生えかわった時期)になってから

 【 第二期治療; 上下メタルブラケット+メタルワイヤーによる ワイヤー矯正 】

ということで、 約3年3ヶ月 ワイヤー矯正を。

この頃には、永久歯列期にはまだ萌出していなかった第二大臼歯もすべて萌出して 永久歯列完成期(第二大臼歯までの永久歯もすべて萌出完了している時期) になっています。

【 保定治療期; 今まで動かした歯が後戻りしにくいように保定装置使用による 】

※ 一般的に保定期間というのは、ワイヤー矯正ならばワイヤーをしてはを動かしていた治療期間と同程度必要です。

「 抜歯をしたくない! 」というご希望での非抜歯治療は、ある程度までは早期治療により可能ですが、少し歯の傾斜(傾き)が強くなる傾向になりますし、萌出スペースの不足分が大きい場合には、無理なので抜歯症例になる場合もあります。

ただ、どうしても大人になって傾斜が気になる場合には抜歯しての矯正という改善方法もあります。

結局は、すべての症例での 「 抜かない矯正 」 や 「 床装置矯正のみの矯正 」は、実際は難しいということです。

患者さまや保護者の方々のご希望によっては、まだ少し歯の重なりが合ってもそこまででOK ! とのことであれば、そこで終了というのも自分的にはありだと考えています。

また矯正治療については、 主観・客観的な見方 があるので、

         『 先生、矯正しないといけないですか? 』

というよくあるご質問に対しては、

「 機能的に噛みにくいとかがなければ、審美的に患者さまや保護者の方々がどうしても気になるというのであれば処置するのも一方法ですね 」

と回答しています。

つまり、機能的に問題なければ自分の方から
         

                「 矯正した方がいいですよ! 」

ということはありません。もちろんしなかった時にはこういう風になる可能性が高い、ということは提案していきますので最終的にはご自身での判断になります。