いわゆる上の前歯の “ すきっ歯 ” が気になる方は意外と多くいら
っしゃいます。
原因としては、上唇小帯(じょうしんしょうたい)というヒダが子供の頃に発達
していて、外傷などで切れることも多いのですが、そのままになった場合や過剰
歯(かじょうし)といって通常より歯の数が1本多く歯のもとがある場合などが
あります。
こういう場合は、
・ その小帯切除が必要なのか?またいつすればいいのか?
・ 過剰歯は抜歯しないといけないのか?またいつ抜歯すれば
いいのか?
など、その方それぞれで対処法が違うので、やはり定期的に受診できるかかりつ
け歯科を持つこと(特に小児の場合)が大切になります。
また他にも年齢とともに噛み合わせが変化してきて、下から突き上げられたりし
た場合も、上の前歯が少しずつすき間が広がってくることもあります。
原因によっては、処置しても戻っていく場合もあるので、原因が何か?と探るこ
とも大切になります。
この方の場合は、1日で処置できる
『 ダイレクトボンディング法 』
を選択されました。
最初に歯型をとって最終的なゴールのすき間が閉じた状態を模型上で作り、それ
に合わせたゴム状の鋳型のようなもの(詰めていくときにガイドとして使用)を
予め準備する期間が2週間程度必要になります。
その間は、特に口腔内では何も変化なく、実際に処置するのは1日で約1~2時
間程度の処置になります。
費用としましては、1ヶ所の処置につき3万円(消費税抜き)なの
で、この方の場合は ×2 で6万円になります。
メリットとしては、他の方法と比較して
・ 圧倒的に治療期間が短い
・ 歯をまったく削らない
・ 比較的安価
などがありますが、デメリットとしては
・ 埋める材料が長期間に渡ると、経時的に吸水など
で多少変色する可能性がある(永久的ではない!)
・ 噛み合わせによっては、脱落する可能性がある
ということです。
患者さま1人1人の優先事項(費用だったり、期間だったり・・・)が違うため
色々な治療方法を提案していただき、十分メリットとともにデメリットの説明を
受けて納得された方法で処置をされればいいと思います。
結果的に素敵な笑顔になることが、歯医者さんとして嬉しいです ^^
※ 金額はいずれも消費税抜き表示になります。