怖い合併症!
・ 網膜症 → 失明
・ 腎 症 → 腎不全
・ 神経障害 → 下肢切断
・ 足病変 → 歩行障害、下肢切断
・ 動脈性疾患 → 狭心症、心筋梗塞、脳卒中
などがありますが、6番目の合併症として
・ 歯周病 → 歯の喪失
があります。
予後不良としては、 歯の喪失 なので、
歯が抜ける程度なら、合併症と大げさに言わなくても???と思われがちですが、これがなかなかのくせ者なのです。
①. 口をあけようとすると耳の近くが痛い!
②. 顎を動かす時に音がなる!
③. あまり大きく口があかない
④. その他頭痛などのさまざまな症状
もし心当たりがあるなら 『 顎関節症 』 の可能性があります。
この 『 顎関節症 』 とは、通常お口の開閉、咀嚼(そしゃく)、発音時に
顎関節(上あごと下あごのつなぎを構成している軟組織・あごの骨・筋肉をふくむ総称)
に痛みや音が鳴るなどの不快症状を伴う状態で、何らかの原因が生じて異常をきたすのですが、その原因としてはいくつかありそれらが積み重なってある限界を超えたときに発症する・・・と考えられています。
ただし、なりやすい人やなりにくい人がいて
くいしばりや歯ぎしり、偏咀嚼(いわゆる片咬み)
などの生活習慣の中の要因の積み重ねが
その人の限界を超えた時
に発症するのです。
他の原因となる生活習慣としては
・ ストレス
(筋肉を緊張させてくいしばりを起こしたり、夜間の歯ぎしりを促したりする)
・ 悪い噛みあわせ
(咀嚼筋やブラキシズムの原因として関連している)
・ 顎や筋肉に負担をかける癖や習慣
(うつぶせ寝、頬杖をつく癖、顎の下に電話を挟む、猫背の姿勢など・・・)
などが挙げられます。
では、どこに気を付ければよいのか?という点は具体的に書くと
・ 固い物やガムを噛む事が多い人は、しばらく意識して止めてみる。
・ 歯をくいしばるクセのある人も気をつけて止めるように努力する。
・ 片方の歯だけで咬む癖はすぐに止める。
・ 寝姿(うつぶせ寝や横向きを直す。
・ 猫背のクセを直す。
・ 偏った姿勢を直す。
これらに気を付けたとしても、いったん顎関節症の症状が出てしまうと専門的な診断と治療が必要になるため、かかりつけの歯科医院を受診しましょう! ^^
(※ 今回の内容は 「 都城歯科医師会 」 のリーフレットを参考に記載しています。)
みなさんは、毎日歯みがきをしていることと思います。歯みがきは歯周病の予防にとってたいへん重要です。ただし、歯みがきだけで大丈夫と過信してはいけません。というのも、1日数回きちんと歯みがきをしている方でも、歯ぐきの溝や、歯と歯の間には、必ずいくらかみがき残しが出るからです。
プラークが歯ぐきの溝や歯のすき間に毎日少しずつ残り続けると、いつの間にかそこには歯周病菌が棲みつき、弱い炎症が持続的に起きます。やがて溝は深くなり歯周ポケットができ、プラークが入り込みます。歯石もつきます。その結果ポケットはさらに深くなり、空気が嫌いな歯周病菌にとって棲み心地のよい環境ができあがります。歯周病菌は大繁殖。ついには歯槽骨も溶けるという悪循環が始まるのです。こうなると炎症は慢性化し、歯科医院で治療をしないと炎症は止まりません。進行した歯周病は、決して自然治癒しません。
私たちが歯周病菌から逃れることは、生きている限り、まず不可能。そこで重要になるのが「お口のなかの歯周病菌を可能な限り減らす」ことです。毎日歯みがきをていねいに続け、取り残したプラークと歯石は、定期的に歯科医院で除去するのです。
もうひとつ大事なことは、健康的な生活を心がけ、免疫力を維持し、できれば増強して、歯周病菌に負けない元気なからだで過ごすことです。健康で免疫力が充実しているときは、よほど口のなかが不潔でなければ、深刻な歯周病にはなりにくいものです。歯周病の予防には、「からだの元気」がとても重要なのです。
ところが、歯周病の研究が進むにつれて、歯周病が歯を失う怖い病気だというだけでなく、じつは「全身の病気を悪化させる恐ろしい病気」であることもわかってきました。ともすると、「お口の病気」と「からだの病気」は分断して考えがちです。しかしお口とからだは当然ながらつながっているわけですから、お口の慢性炎症が、からだの健康を損なったとしても、なんの不思議もありません。
歯周病菌を減らして炎症を予防することがからだの元気を支え、免疫力を維持して元気に過ごすことが歯周病の予防になる。本当の健康は、こうした双方向の相乗効果で生まれるもの。ぜひ定期的に歯科医院で歯周病の検査を受け、歯ぐきの炎症を取って、お口とからだの健康を守っていきましょう。
引用参考文献:nico 2013年4月号