穴の開いたむし歯とどう違う?徹底解剖!初期むし歯

★「むし歯は黒い」とは限らない!

 むし歯というと、「黒い」とか「穴が開いている」イメージがありますが、「穴の開いていない」むし歯もあります。それがむし歯のできはじめの段階である「初期むし歯」です。

 初期むし歯になっている部分は、健全な歯がもつ透明感や光沢が失われ、「白く濁った」見かけになります。歯の表面にいつの間にか白く濁った斑点ができたというなら要注意。初期むし歯の可能性が大です。初期むし歯が進行すると、やがてみなさんおなじみの「穴の開いたむし歯」になります。

 患者さんご自身が初期むし歯に気づくのはとても難しいことですので、歯科での定期的な健診をおすすめします。

 

★決め手はフッ素!初期むし歯の修復

 飲食のたびに、歯の表面に付着したプラーク(細菌のかたまり)がつくる酸の作用により、歯の結晶の内部から成分が溶け出していきます。溶け出した部分は、唾液がもつ歯の修復作用により補修されていくのですが、溶け出すスピードのほうが速い期間が長く続くと、歯の結晶がスカスカになり、初期むし歯になります。

 穴の開いたむし歯は、穴をふさぐには詰め物を詰めるしかありません。しかし初期むし歯は、“あるもの”を利用すれば、元の健全な状態に戻せる可能性があります。そのあるものとは、歯みがき剤でおなじみの「フッ素(フッ化物)」です。

 フッ素には、唾液による歯の修復を促進するはたらきがあります。フッ素により修復のスピードが上がると、初期むし歯で生じた結晶のスカスカが、時間をかけて埋まっていきます(個人差はあるものの、歯の表面の白濁が薄く小さくなっていきます)。

 

★歯科医院に相談しよう!

 フッ素が効果があるとはいえ、フッ素配合歯みがき剤を使っていても、適切に使えていなければ効果が半減してしまいます。また、初期むし歯ができてしまったということは、日ごろの生活がむし歯になりやすい状況だったということでもあります。

 初期むし歯を穴の開いたむし歯にさせないためには、歯みがきのしかたや歯みがき剤の使い方、食生活を見直す必要があります。それには、歯科医院でプロのアドバイスを受けるのがいちばんです。

 フッ素配合歯みがき剤を使う際に大切なのは、「すすぎはおちょこ1杯程度の水で1回程度にする」ということ。すすぎが多いと、せっかくのフッ素がお口から洗い流されてしまいます。また、歯みがき剤の濃度は、高濃度(1,450ppm)

のものが良いですよ。

引用参考文献:nico 2019年6月号

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二次カリエス(むし歯)の原因【つめもの】

治療したからといって安心は禁物!
むし歯になってしまった場合、むし歯の部分を削って「 つめもの 」したり、型取りをして銀歯を製作したりなどして歯を元の形に修復します。
むし歯は治療したからと言って「 もう安心! 」というわけではありません。

実は、むし歯は治療した箇所こそ注意が必要!

なぜなら、「 つめもの 」をしたところは、さまざまな理由により再びむし歯になってしまうリスクが大変高いのです。

こうしてできてしまうむし歯を「 二次カリエス(むし歯) 」といいます。

➀.そもそもむし歯になりやすいところである

一度治療したということは、その部分がもともとむし歯になりやすいところであるともいえます。

例えば、むし歯の原因となる歯垢(プラーク)がたまりやすかったり、あるいは

ブラッシングしにくい部分であることが多く、再度むし歯になってしまう可能性が高くなります。



②.「 つめもの 」は形がとても複雑

歯はとても複雑な形をしています。

もちろん、つめものを製作する際には、できる限りぴったりと隙間が少なくなるように製作します。

しかし、つめものは複雑な形状になりやすいため、完全に隙間をなくすことは非常に困難。

さらに、長年の使用などによるすり減りねどによて、少しずつ段差や隙間ができてしまいます。

こうしたすき間にむし歯菌が入り込むことによって二次カリエスとなってしまうのです。

③.接着剤が少しずつ溶けていく

つめものは特殊な接着剤でしっかり接着されています。

この接着剤はそれ自体が隙間をるようになっていますが、お口の中で長年使用していると、どうしても接着剤が少しずつ溶けだしてしまいます。

そこにすき間ができ、歯垢(プラーク)がたまって二次むし歯になってしまいます。

※ 以上のように一回削って治療した部位は、むし歯になりやすいため処置する前以上にブラッシングは特に要注意です!

2種類のプラーク???

歯石にも 「 歯肉縁上歯石 」 と 「 歯肉縁下歯石 」 があるように、プラークにも 「 歯肉縁上プラーク 」 と 「歯肉縁下プラーク 」 の2種類があります。

歯肉縁上プラークは細菌の塊で、その中には

     レンサ球菌、放線菌、グラム陽性桿菌

が多く見られ、歯肉炎を引き起こします。

一方、歯肉縁下プラークは歯周ポケット内でバイオフィルムを形成していて、この中にはいわゆる歯周病原菌と呼ばれる特別な細菌が増殖していて歯周炎を引き起こします。

これら歯肉縁下ぷらーきうの中に潜んでいる細菌がもっとも危険なので、徹底的に排除する必要があるのです。

それでブラッシング(歯みがき)により、最近の塊であるプラークをコントロール(減らす)ことが重要になってくるわけです ^^

プラークをそのままだと・・・

まず歯と接している部分の歯ぐきの細胞が、プラークの毒素によって破壊されると、歯と歯ぐきの間にすき間ができます。

これが、いわゆる 「  歯周ポケット  」 ですが、そのすき間は剥がれてできたわけではなく、歯肉上皮細胞どうしが離れてできる亀裂なのです。

なので、亀裂の断面から体内に細菌が侵入しないように、歯肉の細胞がどんどん歯の根元の方へと下がっていきます。

そして、その細胞がまたプラークにより破壊されると、さらに歯肉の細胞が根元の方へと下がっていきます。

このため、プラークを放っておくと歯周ポケットが深くなっていくのです。



※ この記事は 「 月刊 歯科衛生士 」 2015年 1月号 を参考に記載しています ^^

よく聞く「 プラーク 」って?

むし歯の原因の1つでもありますが、歯ぐきの腫れの原因の1つに 「 プラーク 」 の毒素があります。

プラークとは、歯の表面に見られる付着物のことで、以前から 「 歯垢;しこう 」 「 歯苔;したい 」 とも呼ばれていました。

しかし、その後の研究により

   プラークとは、歯の汚れや垢というよりも細菌がパックされたもの

ということが分かってきました。

つまり、プラークはむし歯や歯周病の原因となる最近の塊なのです。

これは、最近の塊ですがプラーク1mgあたりには何と10億個もの細菌が存在するといわれています。

ということは、ツマヨウジの先に目に見える程度のプラークをとると、そこにはおそらく数百億個の細菌がくっついていることになります。

プラークの話をする時によくでてくる言葉に 

                 「 バイオフィルム 」

があります。

これはヌルヌルした気質(菌体外多糖と粘液層)と水のあるところに形成されます。

身近な例としては、台所の排水口に見られる 「 ヌメリ 」があげられます。

この 「 バイオフィルム 」 は口の中でも形成されます。

プラークとも似ていますが、ちょっと違うのは

   “ バイオフィルムは最近どうしが情報を伝達し合いながら生きている ”

という点です。

プラークとバイオフィルムには、ちょっとした定義の違いはありますが

     「 デンタルプラークは口腔内に形成されるバイオフィルム 」

ともいわれています。

なので、広い意味では、プラークもバイオフィルムも同じもの、といえます ^^



※ この記事は 「 月刊 歯科衛生士 」 2015年 1月号 を参考に記載しています ^^