最近CMなどでも “ ステイン ” という言葉聞いたことがあると思います。
この “ ステイン ” とは簡単にいえば歯の表面に付く着色汚れで、歯の表面は “ ペリクル ” という薄い膜に覆われているのですが、この膜に飲食物の色素が染み付いたものです。
なので、紅茶やコーヒー、カレー、トマトソースなどの色の濃い飲食物やタバコのヤニなどが沈着しやすいのです。
“ ステイン ” はもちろん表面がツルツルしている歯にはつきにくく、きめの粗い歯にはよく付きます。
まただ液が少なくお口の中が乾きやすい方はつきやすいため、
口呼吸の方や出っ歯の方もつきやすい傾向があります。
というのは、お口が乾いていると飲食物の色素がだ液によって十分に洗い流されないので口の中にたまり歯に沈着してしまうのです。
ところで、この “ ステイン ” は歯のごく表面についているだけで無害です。ただ、茶色っぽく見えるため
「 取り除きたい 」 「 つかないようにしたい 」
と気にしている方は大変多いようです。そのため歯ブラシだけでなく、市販のさまざまな除去用具を使っている方も少なくないようです。
ステイン除去効果の高い研磨剤配合の歯磨き剤、歯の表面を微妙に溶かす酸を配合した歯磨き剤から、着色をすり落とすコスメティックなどが人気でドラッグストアや若い女性をターゲットにしている雑貨店などで、さまざまな種類のステイン除去グッズが手に入れられます。
ただこうしたグッズを使いすぎると余分に歯を削ってしまい、歯を痛めてしまうこともあります。
特に10~20代前半の、まだ永久歯はやわらかい時期に、乱暴に磨いたり、こすったりするとその後の歯の健康に大きな害を与えてしまう危険性もあります。
実は日本で販売されている歯磨き剤には
「 ステイン除去効果 」
はあっても、歯を元の色よりも白くする
「ホワイトニング(漂白)効果 」 はありません!
これは日本の薬事法という法律で歯磨き剤にホワイトニング剤を配合することは禁止されているからです。
なので、CMなどで
“ 歯を白くする ”とか “ ホワイトニング効果 ”
とうたっている場合は、実際は
“ ステイン除去効果 ”
なので歯の着色除去までで歯本来の色に戻すまでの効果でしかありません。
なので実際ステイン除去を行いたい場合にも、歯科医院で
『 歯の色が気になる 』
という形でご相談されるのがベストだと思います。
当医院ではまずホワイトニング処置希望の方には、まず着色除去効果でクリーニングを処置して歯本来の色をみていただき、それで満足される方の場合にはホワイトニングなしで終了する場合もあります。
それ以上の効果を期待する場合には、実際そこからホワイトニングについてご説明していきます。
また分かりにくい点や詳しくお聞きしたい方はメールなどでもご相談下さい。