この前の週末は熊本でのインプラントセミナーを受講しに行っていましたが、これは治療方法の1つとしての知識、技術の習得のためです。
最初にお話ししておくと自分はインプラント治療がどなたにとっても “ 最善の方法 ” という考えではありません。
ある人にとってはベストの方法の場合もありますし、過剰な治療方法の場合もあると思います。
しかし、自分に技術がないからといって患者さまが希望している治療方法ができないというのも???
以前、患者さまから入れ歯の作り替えのご質問で
『 ここでは入れ歯を作るのはいくらなの? 』
というご質問をお受けしたことがあります。そこで保険内での入れ歯で
『 3割負担で約〇〇円です(約1~2万円くらい 』
とお答えしたところ
『 そんなに安いのではたいしたものはできないんでしょう? 』
と言われたことがあります。
それでお話ししてみると、以前お住まいの関東の歯科医院ではまず最初の治療計画では、最初からインプラントありきのお話しで治療費はすべてインプラントにして百万円近くだったそうです。
ただ骨の状態でインプラントは無理とのことで、金属床義歯(粘膜に触れる部分を薄い貴金属で製作する自費の入れ歯)をインプラントよりは安いからという理由で50~60万円で製作したことがあったそうです。
今回の入れ歯の作り替えは、その入れ歯が落ちやすいので。。。とのことでした。
それで保険内の入れ歯だとたいした物ではないんでは?という考えになったということ!
そこで、まず製作してみてダメならば保険外の入れ歯の製作もお考えになってみては?とご提案させていただいて、実際はその入れ歯で大満足ということでした。
皆さんはどうお考えになります?
自分の治療計画立案では、患者さまに提供された治療計画の逆になります。
通常は、詰め物でも被せ物でも入れ歯でもすべて患者さまが最初から問診時などで自費診療のご希望あれば、その情報も一緒に提供させていただき治療計画ではいろいろなパターンをお話します。
その上でじっくりご家族などとも相談していただき治療方法を後日最終決定していきます。
その自費診療のご希望ない場合は、まずは保険内のもので製作してみて、満足されない場合は自費診療もお考えになってみては?というスタイルで提案していきます。
(もちろん保険内の診療でもベストを尽くしますので、それで満足される場合も多いです)
もう1つの例では歯の色が気になりホワイトニングご希望の方でも、着色除去や歯石除去を保険内で行うと歯本来の色になり、そこで満足される方も多いのです。
ところで、最初の例に戻りますと自分の中での治療計画では、まず3方法(保険内での入れ歯、保険外での入れ歯、インプラント)のそれぞれのメリット、デメリットも含めてすべてお話しして迷われている方などには、できるだけ負担の少ない方法から行ってみては?という提案をしていきます。
患者さまと実際お話ししてみると、
①.まず歯科医師とお話しをあまりしたことがない
という方が多いことに驚くのと、
②.治療方法の提案が1つでその場で決定して下さいと言われたので、高額だと思いながらもその方法しか知らない
ということでした。
自分は、ここは完全に改善するべきだと考えますし、そこの改善には十分時間をかけて重点を置くべきと考えています。
インプラント治療に限らず、こういうスタイルでの治療計画立案をすべての患者さまに行っていきますので、ご不明な点などは何でもお気軽にご質問下さい^^