永久歯に全部生え変わっても前歯だけ反対にかみ合っている!

13才の女の子で奥歯はしっかりかみ合っていますが、前歯だけが歯が重なって反対の噛み合わせになっていました。

他の歯科医院でも矯正相談をされて、抜歯しないと矯正できない ということと、費用が高かったので・・・という理由で、当医院を矯正相談で受診されました。

実際に資料を採ってみると、骨格的には問題なく、機能的に前歯が永久歯に生え変わる時に、こういう噛み合わせになっただけということが分かりました。

それで、上の前歯がならぶスペースを確保するために前方部のみの側方拡大床装置(そくほうかくだいしょうそうち)という取り外しできる装置を 約半年ほど 使用しました。

【 第一期治療: 上顎のみ前方部側方拡大床装置使用による 床装置矯正 】

この装置は、スクリューを回転することにより正中口蓋縫合(せいちゅうこうがいほうごう)という上顎の骨の継ぎ目を広げることにより歯列弓(しれつきゅう)という歯並びのアーチを大きくしてスペースを確保するためのものです。

その後は、通常通りにワイヤーを使用して 約1年程度 矯正治療をしました。

【 第二期治療: 上下顎メタルブラケットとメタルワイヤー使用による ワイヤー矯正 】 

結果的には、1本も抜歯することなく綺麗な歯並びになりました。

ただ、すべての症例で抜歯しないでいいか?(できるか?)というと、物理的にはある程度は可能です。

しかし、それによってかみ合わせがおかしくなったり、側貌(そくぼう;横顔のプロフィール)が美しくなくなったりするようでは意味がありません。

なので、結論を言うと何でもそうですが、すべての症例で抜歯をしないとか、ワイヤー使用せずに拡大床装置のみやアライナー(マウスピース)のみで矯正できます、というのは無理があります。

そのためにしっかりした資料を採った上で、その方お一人お一人に合った治療計画が必要になります。

当医院では、

1.必要最小限の矯正相談では歯型のみとって、それをもとに治療計画概要(だいたいの治療方法、治療期間、治療費用)を説明いたします。

それで、少しでも矯正治療の方針が合えば

2.実際にもっと詳しい資料(顔貌・口腔内写真や大きなレントゲンなど)採得を1時間程度かけて行います。

3.その次に、その資料をもとに矯正カウンセリングを1時間程度かけて行います。

その治療計画表も、患者さまも医院内にカルテと一緒に保管してあるものと同じものをお渡ししています。

また治療費用については、ハッキリ言って自分の矯正治療費用設定は難易度による治療期間の長さにより決定しているので、他医院より必ずしも低くなるということもありません。

症例によっては、高くなる場合もあると思います。

治療方針というのも、先生方によっていろいろな考えがあるので、自分が一番おすすめしているのは、できるだけ多くの歯科医院で矯正相談をしてみて判断されることです。

もし矯正治療でご不明なことなどございましたら、メールでもお電話でもご遠慮なくご相談下さい。

できるだけ迅速に院長が責任を持って対応させていただきます。