この前の宮崎日日新聞に
危ない「歯ぎしり」 ~顎関節症や歯周病悪化~
というタイトルが掲載されていました。
睡眠中の「歯ぎしり」や「くいしばり」を総称して「睡眠時ブラキシズム」というのですが、
これが
①.一緒に寝ている人の安眠を妨げるだけではなく
②.歯の磨耗や破損
③.顎関節の障害 など重大なトラブルを引き起こすというもの
他にも歯がしみたり(知覚過敏)、被せ物や詰め物が外れたり、歯周病が進行しやすかったり、口の周りの筋肉が痛んだり、頭痛・肩こりの原因になったりする場合もあります。
ただ、なぜこのブラキシズムが起きるのかは詳しい原因は分かっておらず、これ自体を止めることはできないが、悪影響を最小限にとどめることはできるということで、早期歯科受診をすすめている記事でした。
治療としてはもっぱら悪影響を与えている要因を可能な限り減らすことが目標となります。
「 重要なのは歯の保護と、歯や顎にかかる力の分布を制御すること 」とのこと。
有効なものとしては患者さまに合わせて製作していくもので、睡眠時のみ装着する「ナイトガード」などの樹脂製のマウスピースがあります。
これは歯の表面を磨耗から守るとともに歯にかかる力を歯列
全体に均等に配分するものになります。
日中の意識がある場合は “ 噛みしめている ”ことを常に意識してご自身でできることとしては
1.唇は上下閉じた状態で上下の歯は合わせない
2.噛み合わせていることに気付いたらすぐに離す
3.唇や頬、顎など口の周りの力を抜く
4.緊張時、集中時には姿勢をよくして肩の力を抜いて深呼吸する
5.ストレスをためない
6.重いものを運んだり、激しい運動をするときには特に注意する
などがあります。
また就寝時に注意することとしては
1.寝るときには極力悩み事や考え事をもっていかない
2.リラックスしたイメージ、楽しい経験などを考えて休む
3.高い枕は噛みしめやすくなるので避ける
4.体の緊張ができるだけ取れる体位で休むことが望ましいが、横向きなど顎に力が入りやすい体位にも注意する
などがあります。
お心当たりがある方はまずは歯科医院で早期相談をしてみては?