効率よくプラークを落とす歯みがきテクニック

せっかく歯を磨くなら、効率よくプラーク(細菌の塊)を落としたいですよね。そのノウハウを、6月号のnicoでは取り上げています。ここではその一部をご紹介しましょう。

歯の丸みを意識して歯ブラシを当てよう

歯の面に対し、歯ブラシを90度で当てるのがもっともプラークが落ちます。ただし歯は丸みをおびています。ですので、歯の丸みに応じて歯ブラシの傾きを変えて、歯を磨きましょう。歯ブラシは、歯ぐきにはのせずキワに当ててください。

たとえばⒷを磨くのに、歯ブラシの傾きがⒶになっていたら、ブラシは歯ではなく、歯ぐきに当たりやすくなってしまいますね。

 

引用参考文献:nico2024年6月

付録ダウンロードはこちら

付録ダウンロードはこちら

高血圧とお口の意外な関係!知られざるリスクとは?

 

こんにちは。院長の葉です。
初夏の日差しがさわやかな季節となりました。

 

さて、毎年5月17日は世界高血圧デーです。
高血圧と聞くと「食生活」や「運動不足」が
真っ先に思い浮かびますが、
実はお口の健康とも密接に関わっています。

 

今回は、高血圧と歯科の
意外な関係についてご紹介しましょう。

 

 

 

 

◆血圧の薬がもたらすお口の変化

 

高血圧はそれ自体がお口の環境に
影響を及ぼすことは少ないものの、
血圧を下げる薬(降圧剤)の副作用
次のような変化をもたらします。

 

・歯ぐきが腫れて歯が磨きにくくなる

アダラート、ノルバスクなどをはじめとした
高血圧治療でよく処方されるカルシウム拮抗薬は、
副作用で歯ぐきの腫れを引き起こすことがあります。

 

腫れが大きくなると歯ブラシを当てても
プラークが除去しづらいほか、
見た目の問題や発音のしづらさなど、
生活の質にも影響を及ぼします。

 

 

 

・お口が渇いて汚れがたまりやすくなる

降圧剤の副作用では
「お口の渇き」も代表的な症状です。
先にご紹介したカルシウム拮抗薬のほか、
フルイトランやラシックスなどの利尿薬も
副作用としてお口の渇きを
招くことがあります。

 

これらの服用でお口が渇きやすくなると、
だ液が持つお口のクリーニング作用や、
歯の表面を修復する作用が働きにくくなり、
結果としてむし歯や歯周病、
口臭のリスクが高まってしまいます。

 

 

 

 

◆歯が少ないと高血圧に?
 お口の健康と血圧の関係

 

最新の研究では、
歯の本数が少ない、あるいは噛む力が弱いと
高血圧になりやすくなることも明らかになっています。

 

あるデータでは、
奥歯で噛めない人は高血圧のリスクが約1.7倍
高くなることが示されています。

 

なぜ、噛めなくなると
高血圧のリスクが高くなるのでしょうか。
その理由の1つに
「食べものの選り好み」が考えられています。

 

例えば、奥歯で噛めなくなると、
多くの人は繊維質の多い果物や
緑黄色野菜を避けがちです。
しかし、これらの食品には
血圧の安定に必要なカリウムが豊富に含まれており、
不足すると血圧の上昇を招いてしまいます。

 

 

 

このような現象は
とくに高齢者に多くみられることから、
将来的な病気のリスクを減らすためにも、
若いうちからお口の健康を保つことが重要です。

 

 

 

 

◆高血圧の予防・管理のカギは
 歯科での定期検診

 

以上のことからもわかるように、
健康的な毎日を送るうえでは
食生活や生活習慣の改善にくわえ、
お口の健康維持も重要な役割を担っています。

 

なかでも、歯科での定期検診
高血圧の予防・管理において、
次の2つの効果があります。

 

・高血圧の薬の副作用によって生じるお口トラブルを防ぐ
・お口の健康を保ち、歯を多く残すことで高血圧を予防する

 

 

 

 

自宅での正しい歯みがきや
食生活の改善に加え、
歯科での専門的なチェックも含めた
全身の健康を守る習慣づくりを
心がけましょう!

 

 

 

医療法人社団 ハートデンタルクリニック
〒885-0031
宮崎県都城市天神町19街区21号
TEL:0986-58-7700
URL:https://heartdental.net/
Googleマップ:https://goo.gl/maps/yw2nLxy4g5DYhZus7

巷で噂される歯の話のウソ・ホント

 

こんにちは。院長の葉です。

 

春の訪れを感じ、
新たな始まりに心おどる季節となりました。

 

さて、4月1日は皆さんもご存じの
エイプリルフールです。
この日だけは
「罪のないウソならついてもいい」
ということで、
周囲を楽しませるユニークなウソに
考えをめぐらす方もいらっしゃるでしょう。

 

歯に関する話題や噂のなかには
ウソとは言えないまでも、誤解を招くものや、
不正確な情報が広まっているものが存在します。

 

そこで今回は、
世間で広く信じられている歯の話題を、
医学的な観点から検証していきたいと思います。

 

 

 

 

◆「甘いもの」を食べなければ
 むし歯にならない?

 

大人が小さな子どもに
「甘いものばかり食べていたらむし歯になるよ!」
注意するシーンは
昔からよく見られる日常の一コマです。

 

このような過去の経験から
「甘いもの=砂糖の入った食品を食べなければ
むし歯にはならない」と考える方も
少なくありません。

 

しかし、むし歯の原因になる糖は
ご飯やパン、うどん、果物など、
身の回りにある多くの食品に含まれています。

 

そして、そのどれもが
むし歯を起こす原因となりうるのです。

 

 

 

また、むし歯予防においては
糖分を摂りすぎないことも大切ですが、
それ以上に食後の歯みがきを
習慣づけることが効果的です。

 

 

 

 

◆乳歯は抜けるから
 むし歯になっても問題ない?

 

乳歯は12歳ごろまでに自然に抜け落ち、
永久歯に置き換わることから
「むし歯になっても大丈夫」と
思っている方も少なくないようです。

 

しかし、乳歯のむし歯は子どもの健康や
発育に悪影響を及ぼすため注意が必要です。

 

 

たとえば、乳歯がむし歯になって
食べものがうまく噛めないと、栄養が偏ったり、
あごの骨の正常な発達を妨げたりする恐れがあります。

 

さらに、乳歯は永久歯が正しい位置に生えるための
重要な目印であるため、
むし歯によってその形が変わると
永久歯の歯並びが悪くなることもあります。

 

子どもの健やかな発育のためにも、
幼い時期からむし歯予防に努めることは
非常に重要です。

 

 

 

 

◆歯みがきは強く磨くほど
 歯がキレイになる?

 

お口の中がネバついたとき、汚れを落とそうとして
ゴシゴシと強めに歯を磨いてしまったこと
ありませんか?
確かに、力強く磨いた後はネバつきも取れて、
一時的な爽快感を得られるかもしれません。

 

しかし、このように
力を入れた歯みがきを長く続けると、
歯の表面が削れたり、
歯ぐきが痩せて歯が長く見えたりするなど、
さまざまなトラブルを引き起こしてしまいます。

 

さらに、強く磨くと歯ブラシの毛先が
すぐに広がりやすく、
結果的に汚れの除去効率が落ちてしまうため
こちらも注意が必要です。

 

歯みがきの適切な力加減は150g~200g程度です。
強く力を入れるよりも、
軽い力で小刻みにブラシを動かすほうが
細かいすき間汚れまで
効果的に落とすことができます。

 

まずは歯医者さんで、
自分にあったブラッシング法を指導してもらいましょう。

 

 

 

 

◆定期的に通院して
 正しい情報をチェックしよう!

 

世間でまことしやかに語られる
歯科の情報のなかには不正確なものも多く、
昔は正しいと言われていた情報が
現在では否定されていることも
少なくありません。

 

 

 

そして、そのような誤った情報は
口内環境の悪化を招くリスクもあります。

 

お口の健康を守るためにも、
定期検診などで正しい情報を入手して、
適切な対処法を実践していきましょう!

 

 

 

医療法人社団 ハートデンタルクリニック
〒885-0031
宮崎県都城市天神町19街区21号
TEL:0986-58-7700
URL:https://heartdental.net/
Googleマップ:https://goo.gl/maps/yw2nLxy4g5DYhZus7

「マスクを外した時も」口元で変わる見た目の印象

 

こんにちは。院長の葉です。

 

3月は新生活への準備が始まる時期。
新しい出会いや挑戦に胸を躍らせる一方で、
初対面の人たちとの交流に
不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

 

そんな皆さんに、
新生活の準備としておすすめしたいのが
「お口のメインテナンス」です。

 

今回は口元が相手に与える印象と、
その改善方法についてご紹介していきます。

 

 

 

 

◆「笑顔」と「白い歯」で
 第一印象をアップ!

 

「他人がマスクを外したとき、
外す前と印象のギャップを感じた」
このようなシーンは、コロナ禍において
多くの方が経験されたことでしょう。
このことは、口元の印象が
いかに大きな影響を与えるかを物語っています。

 

では、口元のどこで人の印象が変わるのでしょうか。
これについては、次のような興味深いデータがあります。

 

大手生活用品メーカー「ライオン」が
実施したアンケートによると、
対象となった女性400人のうち、
約9割が第一印象の良い人を
「笑顔の素敵な人」と回答しています。

 

さらに、「歯の白さが人に与える印象」に関する調査では、
同一人物でも歯が白いほうがより親しみやすく、
清潔な印象を与えることが明らかとなりました。

同調査ではさらに、
白い歯が「若々しい」「肌がきれい」といった
イメージアップにつながることも示されています。

 

これらのデータからも、
口元が人の第一印象に大きな影響を与えること、
さらに自信に満ちた笑顔や白い歯が
好印象を与えることがわかります。

 

 

 

 

 

◆まだ間に合う?
 歯科でできるお口のメインテナンス

 

とはいえ、
「これから歯科に通って、
どの程度改善できるのだろう」
疑問を持たれる方も
いらっしゃるかと思います。

 

実際には効果に個人差はあるものの、
歯科のケアを受けることで
さまざまな改善が期待できます。

 

たとえば、歯の黄ばみや汚れが気になる場合は、
歯科のクリーニングで
プラークや歯石、着色汚れなどを取り除いて、
歯がもつ本来の白さとツヤを
取り戻すことが可能です。

 

また、むし歯による歯の変色も、
歯科治療によって改善することができます。

 

 

 

これに加えて、
意外と見落とされがちな
「歯ぐき」のケアも重要です。

本来の健康的な歯ぐきは
ピンク色をしています。

白い歯を引き立て、
華やかな印象を与えてくれますが、
歯周病になると赤く腫れてしまい、
見た目の印象も変わってしまいます。

 

健康的なお口を維持するためにも、
こうした「見た目の異変」に気づいた際には
早めの受診をおすすめします。

 

 

 

 

◆お口のメインテナンスで
 新たな出会いに笑顔と自信を

 

マスクを外す機会が増えるなか、
自分の口元に自信がなく、
新たな出会いに不安を感じている方も
少なくありません。

 

当院では、
そういった皆さんのために
一人ひとりの
お口の状態に合わせて
さまざまなサポートを行っています。

 

 

 

「口元の印象を改善したい!」
などお悩みの方は、
いつでもお気兼ねなくご相談ください。

 

春の新しい門出を前に、
自信の持てる口元・笑顔を
私たちと一緒に目指していきましょう。

 

 

 

医療法人社団 ハートデンタルクリニック
〒885-0031
宮崎県都城市天神町19街区21号
TEL:0986-58-7700
URL:https://heartdental.net/
Googleマップ:https://goo.gl/maps/yw2nLxy4g5DYhZus7

最新!口トレ遊びベスト5ー子どもも大人も夢中にー

笑いヨガ

「笑いヨガ」は、笑いながらお口を大きく開けたり、舌を出すロトレ。唾液もたくさん出ますから、全身の健康のためにも最適です。 小顔や美肌効果も期待できますよ。毎日取り組みたい遊びです。

歯みがき笑い

①口を横に伸ばして「イッヒッヒ」 と笑いながら、歯ブラシを横に動かします。

②大きな口を開け、「ハッハッハ」と奥歯をみがきます。

③左右を繰り返します。

 

 

引用参考文献:nico2024年1月

付録ダウンロードはこちら

付録ダウンロードはこちら

「たかが1本」の油断が招くお口の崩壊ドミノ

 

こんにちは。院長の葉です。
12月に入り、本格的な冬の訪れとともに、
華やかなイルミネーションが
街中でも輝く時期になってきました。

 

クリスマスや年末の季節感を
肌身で感じるこの頃には、親しい人と、
特別な料理や美味しいケーキを食べる!
という方もいるのではないでしょうか。

 

そうした楽しいひとときを過ごしたあとは、
つい食後のお口のケアがおろそかになりがちです。

 

ですが、
「ちょっとぐらいはいいか」の油断は禁物。

 

この油断から始まる「小さなむし歯」
お口崩壊への第一歩となってしまうのです。

 

 

 

 

◆お口崩壊のはじまりは
「小さなむし歯」から

 

「むし歯になったら削って治せば大丈夫」
と考えがちですが、
治療とはいえ「削る」という行為は
歯に想像以上のダメージをもたらします。

 

歯は一度削ると元には戻らないため、
プラスチックや金属などの「人工物」で
削った部分を補っていきます。

 

削った部分を補う治療が一旦完了すると、
むし歯の痛みなども無くなるため、
「これで完治した!」
と思われることも多いかもしれません。

 

しかし、
どんなにつめものを丁寧に作っても、
人工物である以上、
少しずつ隙間ができてしまいます。

 

ましてや、
一度むし歯になったということは、そこは
「ケアが行き届きにくいところ」である証拠。

 

つまり、つめものをした部分
再びむし歯になるリスクが高く、
実際に5~7年おきで再治療が必要になる
いわれています。

 

 

 

 

すると、治療のたびに歯は削られ、
やがて「つめもの」「かぶせもの」に変わり、
さらには歯の神経を失って、最終的には
歯そのものを失う「負のサイクル」に
陥ってしまうのです。

 

はじまりは小さなむし歯でも、
治療による負のサイクルに一度はまってしまうと、
そこから抜け出すのは並大抵のことではありません。

 

 

 

 

◆1本の歯が引き起こすお口の崩壊ドミノ

 

とはいえ、
「28本あるうちの1本ぐらいなら
抜けても支障ないのでは?」
と思う方もいらっしゃるでしょう。

 

確かに歯を失った直後は、
噛みにくさや違和感を覚えるものの、
時間が経つとある程度それにも慣れて、
やがてその歯がないことも
忘れてしまいます。

 

しかし、この時点ですでに、
お口の崩壊ドミノが始まっています。

 

たとえば、奥歯が1本抜けてしまった場合、
食べものをかみ砕く力
抜ける前の約半分に落ちるといわれています。

 

自分では今まで通り噛めているように思えても、
実際は抜けた歯の周囲にある「別の歯」
その負担がかかっているに過ぎません。

 

 

 

 

これは「3本あった家の柱が2本になる」のと同じで、
ここから1本、さらに1本と
次々に柱がダメになっていく様子は
容易に想像できるでしょう。

 

そして、この状況は抜けた歯の周囲に留まらず、
その隣の歯、さらには
反対側の歯にまでドミノ式に広がり、
最後は「歯がボロボロで噛めない」
という状況に至ってしまいます。

 

 

 

 

◆歯を守る3つのステップは
「予防」「治療」「メインテナンス」

 

治療による負のサイクル、
さらにそれに続くお口の崩壊ドミノを
回避する最良の方法はずばり、
むし歯・歯周病を予防すること。

 

もしも、むし歯や歯周病になってしまった場合でも、
早期に発見し、
速やかに治療を行うことで
歯へのダメージを最小限に抑えることができます。

 

この2つを叶える唯一の方法が、
歯科医院での定期的なメインテナンスです。

 

 

 

大切な歯を負の連鎖から守るためにも、
ぜひ生涯を通じて定期メインテナンスを心がけましょう。

 

 

 

医療法人社団 ハートデンタルクリニック
〒885-0031
宮崎県都城市天神町19街区21号
TEL:0986-58-7700
URL:https://heartdental.net/
Googleマップ:https://goo.gl/maps/yw2nLxy4g5DYhZus7

最新!&効果バッチリ!フッ素配合歯みがき剤の使い方ガイド

 フッ素配合歯みがき剤は、むし歯予防が期待できる重要なアイテムです。せっかく使うなら、しっかり効果をきかせてむし歯を予防したいですよね。今回は、最新情報に即した、より効果を発揮させるための使い方をご紹介します。

フッ素配合歯みがき剤がおすすめな理由


むし歯になりやすい場所は、「奥歯の満」「歯と歯のあいだ」「歯と歯ぐきの境目」など、みがきにくく、毛先が届きにくいところです。しかも、多くのむし歯は歯ブラシの毛の太さよりも、狭い際間から発生します。
 そのため、単に歯ブラシで歯をみがくだけではむし歯予防は困難であり、歯質の強化と再石灰化の促進というむし歯予防の効果が認められているフッ素配合歯みがき剤を用いることが重要です。

むし歯予防効果を高める3大原則


 1つ目は、むし歯になりやすいところへ歯みがき剤を届けること。2つ目は、推奨されている濃度のものを使用すること。3つ目は、適正な使用量を用いること。
 フッ素配合歯みがき剤は、「歯が生えてから2歳」「3〜5歳」「6歳〜成人・高齢者」別に推奨される濃度と使用量が異なりまず。これらは有効性が確認されており、かつ安全性に配慮されたものです。

効果を出したいなら、こう使う!


・1日2回は歯みがきを(そのうち1回は就寝前に)
歯の表面にとどまったフッ素は、徐々に少なくなるため、歯みがきは1回より2回のほうがフッ素量を維持できます。また、就寝中はフッ素が流れにくいため、フッ素を長時間お口の中にとどめておけます。

・歯ブランを軽く湿らせる
 適度な水分がないと、歯みがき剤が歯と歯のあいだなどへ届きにくくなってしまいます。反対に水分が多いと、歯みがき剤が薄まりフッ素濃度が低下するため、湿らせたあとは歯ブラシを軽く振って水を切ってください。


・むし歯リスクの高いところからみがく
 フッ素は、歯みがき中に唾液で徐々に薄まります。薄まる前の高い濃度のフッ素を届けるために、むし歯リスクが高い歯からみがきましょう。


・歯みがき時間は2分程度
 フッ素が歯に十分に反応するには2分ほどかかります。途中で吐き出さずに歯みがき剤を2分程度で歯面全体に届けましょう。また、せっかく歯面に届けられたフッ素が流れ落ちないように、すすぎは少量の水で1回にしましょう。

 

引用参考文献:nico2023年5月

付録ダウンロードはこちら

付録ダウンロードはこちら

 

『歯で苦労しない人生を!決め手は定期的なメインテナンス』

 

 将来の歯の健康に不安を感じることはありませんか。そんなとき頼りになるのが、「歯科の定期的メインテナンス」です。定期的メインテナンスは、検診とお口のクリーニング、そしておうちで取り組んでいただくための歯科指導がセットになった歯科独自の予防システムです。

 歯科医院と患者さんがタッグを組み、歯科は主に原因解明と改善法の指導を、患者さんはその実践を担当し面、定期的に経過を確認し合って、良い状態を維持していくわけです。

まずは自分のお口の弱点を知ることから

 お口の状態は人それぞれ違います。定期的メインテナンスでは、患者さんごとに異なるリスクを探り、その情報を患者さんと共有します。そしてトラブル回避のために、日々の生活の中で実践しやすい具体的な方法をご提案します。こうすることで、「自分に合った予防のポイントを知って、効果的に対策できる」ようになります。

 くわえて、お口の状態の変化を視野に入れた対策もできます。小中学生、高校・大学生、ミドル世代、シニア世代には、それぞれの世代が陥りがちなリスクがあります。また、お口の健康は、大学に入って一人暮らしになった、出産した、介護で忙しくなった、退職した、といったライフステージの変化にも大きな影響を受けます。

 年齢や環境にともない変化するリスクを予測し、トラブル回避をしていく。継続的に来院していただく定期的メインテナンスならではのメリットです。

 継続的にプロの目で診てもらうと「ゴシゴシみがきが歯や歯ぐきにダメージを与えている」といった、自分では認識していないリスクに気づくきっかけにもなります。

プロフェッショナルケア、なぜ必要?

 歯に深い溝がある場合、溝の奥には歯ブラシの毛先は届きません。ここにプラークが溜まったままだと、むし歯になります。 また、深い歯周ポケットの奥にも歯ブラシの毛先は届かず、そこに溜まったプラークは歯周病が悪化する原因になります。

 そうした患者さん自身では取り除けないプラークを除去するのが、プロフェッショナル・クリーニングです。歯周ボケット深くのプラークは、除去すると3~4か月、歯周病菌の勢いを抑えられることがわかっています。定期的に通ってプロのクリーニングを受ける意味はここにあります。

 80歳、そして 90歳になっても自分の歯でおいしく食事ができたら、どんなに楽しい生涯になるでしょう。一生自分の歯で食べていくために、歯科の定期的メインテナンスをぜひご活用ください。

 

引用参考文献:nico2022年11月

付録ダウンロードはこちら

付録ダウンロードはこちら

いつもの歯みがきがワンランク上に!The歯ブラシ選びかた使いかた

 

2タイプの歯ブラシを使い分ける!

 デンタルフロスに歯間ブラシ、タフトブラシ…・・。みがき残しを減らすためいろいろ買ってみるけれど「毎日の習慣にはなかなか定着しなくて」というかた、多いですよね。
 子どもの頃から使い慣れているのは、やっぱり歯ブラシ。だったら発想を転換して、「すでに生活に定着している歯ブラシで、ワンランク上の歯みがきになる方法をマスターすればいいのでは?」
その答えが、ラウンド加工とテーパー加エという、2タイプの歯ブラシを両方使う方法です。

ラウンド加工とテーパー加工、どう違う?

ラウンド加工の歯ブラシは、毛先が丸くカットされているので、歯の広い面や、噛み合わせ面(咬合面)を効率よくお掃除するのが得意。一方、へこんでいたり細かなところのお掃除はどちらかというと苦手です。
 テーパー加工の歯ブラシは、長く細い毛先で、ラウンド加工では届きにくい歯と歯のあいだや段差などをピンポイントにみがくのが得意です。
 ラウンド加工の歯ブラシで歯面をサッとみがいてから、テーパー加工の歯ブラシで細かいところをフォロー。こうすれば効率もクオリティも上がりますよ!

 

 

 「歯ブラシ2本を使い分けるなんて、デンタルフロスよりは楽だけど面倒」。そんな方は、忙しい朝はラウンド加工の歯ブラシで歯面を効率よくササッと。昼食後はテーパー加工の歯ブラシで歯間に的を絞ってお掃除。夜はゆったりできる時間に両方使ってじっくりていねいにーーこのように1日のトータルで考えると、それほど負担なく続けられると思います。
 なお、テーパー加工の歯ブラシでみがくときに気をつけていただきたいのが、「毛め先を歯周ポケットに無理に突っ込んでみがかない」ということ。歯ぐきが痩せ、歯根が露出し、根面のむし歯のリスクが増してしまいます。「歯周病の予防のために」と、痛いのに我慢して続けている方もおられますが、ポケットの中を歯ブラシできれいにするのは至難のワザ。ポケットのお掃除は歯科衛生士におまかせくださいね。

 

引用参考文献:nico2021年3月

付録ダウンロードはこちら

歯科の定期検診でチェック!お口の粘膜 診てもらってる?

お口の粘膜の病気は気づきにくい!

 口腔がんにつながりかねない、お口の粘膜の異常。怖いなと思いつつも、「異常があれば自分で気づくだろう」とお思いの方も多いようです。しかし、「患者さん自身がお口の粘膜の異常に早期に気付くのは、実際のところとても難しい」のです。

 口腔がんは、初期には痛みがなく、ある時点で急にスイッチが入ったように大きくなります。そのため実際のケースでは、痛みやしびれが出るほど進行してから異常にきづくほうが多いです。

 しかも、お口の中はただでさえキズをつくりやすい場所。擦り傷、噛み傷にくわえ、アフタ、歯周病など細菌による炎症、カンジタ症、色素沈着、水疱、アレルギー、感染症、全身疾患、薬剤の副作用、そして悪性腫瘍など、あらゆる可能性を検討しなければ、本当の原因には行き着けません。

粘膜の病理検査をもっと身近に!

 心配な病変がお口の粘膜に見つかったとき、必ず受けていただきたいのが病理検査です。お口の粘膜の検査では、「細胞診検査」と「組織診検査」が現在一般的に行われています。

 細胞診検査では、疑わしい粘膜の表面を歯間ブラシのようなもので擦り、細胞(検体)を採取するだけで検査できる、患者さんに負担の少ない手法です。かかりつけの歯科医院が連携する口腔外科や病院歯科を紹介してもらい、検査を受けましょう。

 細胞診検査でがん化が疑われた場合、または視診、触診でがん化が強く疑われた場合に、診断を確定するために行われるのが組織診検査です。粘膜の組織を切り取り、病理医が子細に調べて診断します。がん治療を行っている病院歯科や大学病院などの高次医療機関で受けることができます。

歯科で定期的に粘膜を診てもらおう!

 口腔がんの早期発見にとって、もっとも重要な効果的な方法。それは、信頼できるかかりつけの歯科医院をもち、定期的にチェックを受けることです。なぜなら、ふだんの健康なお口を継続的・定期的に診てもらうことで、変化に気づき、変化の要因を推測してもらいやすいからです。

 初めて歯科医院に急患でかかったとき、もしも歯ぐきが赤く腫れていたら、まず疑われるのはおそらくむし歯か歯周病でしょう。しかし、いつも通っている歯科医院で、これまでむし歯も歯周病もなく健康だった患者さんの歯ぐきが急に腫れたとなると、「なにが起きたんだろう」と、真相に迫ったアプローチをしてもらえます。

 日頃から歯科とこうした関係を築いておくことが、粘膜の変化への気づきと病理検査、早期発見へとつながります。

 

引用参考文献:nico2020年11月

付録ダウンロードはこちら