歯ブラシに求められているのは
「 歯と歯の間や歯肉のポケットなどの狭いところに届くことと清掃効率 」
そこで重要なのは、歯面や歯肉に接触する歯ブラシの毛先!
肉眼ではその差が分かりにくいのですが、拡大してみると実は様々な工夫がしてあるのです。
その中でどんな毛先が適しているのかは、お口の悩みやケアしたい部位、歯みがき習慣などによって異なります。
①. 『 ラウンド 』 タイプ
もっともよく見られる形状は、毛先を切断した際の切り口を丸くし、歯肉が痛まないように加工したこのタイプ。
この形状は清掃効率は高いのですが、毛先の細いものに比べて細部到達性はよくないという欠点が。
②. 『 極細 』 タイプ
このタイプは細部到達性に優れているため、歯肉ポケットをしっかり磨きたい歯周病が気になる人などに適しています。
ただし、清掃効率は低下するためしっくり時間をかけたブラッシングが大切に。
③. 『 研削 』 タイプ
最新技術により実現したのが、毛先3分の1を細くして表面に凹凸をつけたよくある山切りカットタイプ。
歯ブラシのこしをほとんど低下させることなく、細部到達性を高めます。
さらに歯みがき粉に配合されている薬効成分をしっかりとお口の隅々まで届けやすくするとともに、清掃効率も向上します。
短い時間でも効率よく汚れを取り除くことができるようになっています。
④. 『 球 』 タイプ
清掃効率が高く、かつ歯肉を傷つけにくく主に小さなお子さま向けのタイプ
歯肉に当たる感触が優しいので、痛みや不快感が少なく乳歯が生え始めた乳児の初めての歯ブラシとして歯みがきに慣れてもらうのにピッタリ!
一見同じように見える歯ブラシの毛先でも、実はさまざまな工夫がしてあるのですね^^
※ 今回は
『 花王 』 さん
が 「 日歯広報 」 に記載しているヘルスケア教室の記事を参考に記載しています。
歯のクリーニングは、日常のブラッシングでは落ちにくい汚れ・ヤニ・コーヒーやお茶などの着色を除去し、本来の歯の白さを取り戻します。
また歯の表面に付着した最近の塊のバイオフィルムを除去することで、むし歯や歯周病の予防効果もあります。
たとえばコーヒーカップでいうと、日頃からキチンと洗っていても少しずつ色汚れが付着してきます。
これを落とすためには漂白してキレイにするように、歯の汚れも定期的なクリーニングで落とすことが美しさを保つポイントです。
クリーニングの予防効果ですが、最近では
“ 定期的なケア ”
が将来的に自分の歯を残すことにとても有効だということが分かってきています。
上手な歯みがきや高機能な歯磨剤などの個人的なものだけでは大切な歯は完全には守ることが出来ません。
定期的なプロフェッショナル・トゥース・クリーニングを受けに3ヶ月程度での歯科検診受診をこころがけましょう!^^
『 フッ化物がむし歯予防に効く 』
ということは皆さん聞いた事があると思います。
日本では1948年にフッ化物入りの歯磨き剤が初めて製品化され、現在では販売されている歯磨き剤の89%にフッ素が配合されています。
日本ではその他にも、フッ化ジェル・スプレーなどで毎日の歯磨きの時に歯に直接塗る方法や、フッ化物溶液でブクブクうがいするフッ化物洗口(学校や幼稚園・保育園などで主に実施)、そして歯医者さんなどで定期的に受けるフッ化物歯面塗布などが行われています。
こうした口の中にフッ化物を使う方法を 『 局所応用 』 といい、日本ではフッ化物をこの局所応用で使用しています。
海外では、こうした局所応用のほかに、水道水のフッ化物濃度を調整したり、食塩にフッ化物を添加したり、フッ化物タブレットを使ったりなどの 『 全身応用 』 もさかんに行われています。
日本では
「 水道水にフッ化物? 」
「 食塩にフッ化物? 」
「 飲んでいいの? 」
と驚かれてしまいますが、実はフッ素元素はミネラル栄養素で、フッ化物のむし歯予防効果が発見されたきっかけ自体
「 フッ化物濃度の高い天然水を飲む地域にむし歯が少ない 」
という調査結果からだったのです。
これらのフッ化物を上手に利用して、むし歯予防に努めていきましょう^^
( 今回の内容は nico 2011年 10月号 『 そこが知りたい! フッ素の力。 』 を参考に記載してあります。 )
最近よく聞くようになった
『 P M T C 』
って歯科のプロが器械を使って行う 『 歯のクリーニング 』 のこと。
これは通常の歯磨きと違うのはどこ?
もっとも違うのは、歯科の専門家が
“ 治療や予防に効き目のあるレベルに患者さまのお口を一旦徹底的に綺麗にする ”
という明確な目的を持って行う 「 処置 」 だという点です。
むし歯も歯周病も細菌による感染が原因なので、歯にベタベタとつくプラークはまさに細菌のかたまりで、これを破壊して取り除くことは歯科の治療と予防にとって欠くことのできない重要な処置なのです。
おおげさにいえば、どんなに腕のよい歯科医師がしっかりと治療をして精度の高い被せ物を作っても、プラークがつねにたくさんあるお口であれば新たな問題が次々に生じて治療はエンドレスになってしまいます。
ご自分の歯を大切にして治療後のつめ物や被せ物も長持ちさせるためにむしろもっとも重要だといえるのは、お口の中の衛生状態なのです。
つまり、細菌を減らし細菌による害を防ぐこと、これが歯を守るためのもっとも効果的で根本的な方法です。
といっても、プラークは毎日たまり続け、いったん徹底的に細菌叢を破壊しても、次の日にはまた歯みがきが必要です。
では、『 プロのクリーニング 』 にはどんな意味があるのか?
通常お口の中はプラークが多かれ少なかれいつもあり、ベタベタ汚れへの慣れが生じてくるので、この慣れこそがホームケアの改善を阻むのです。
そのために、
「 プラークが歯にくっついて気持ち悪い状態 」
と感じられるようになる手っ取り早い方法が、徹底的に除去した状態を新鮮な体験として味わうことです。
そして定期的にしっかりと除去し、その感覚を忘れないようにすることが 『 プロのクリーニング 』 の大きな意義なのです。
歯のツルツル感、唾液のサラサラ感を味わってみると、汚れを取り除いたときのお口本来の気持ちよさを再発見できると思います。
この発見こそホームケアの改善です。みなさんも是非体験してみて下さい。
当医院では来院時に必ず時間の許すかぎり、簡易的なPMTCを行うようにしています。
当医院の5周年だったので、受付にて100袋限定で無料プレゼントしていた
“ 歯医者さんがつくったチョコレート ”
この前すべて終了しました!
これは甘味料としてキシリトール100%!で歯科医院でしか購入できないチョコになります。
メリットとしては
1. 歯が強くなる!
キシリトールは唾液の分泌を促し、再石灰化を促進します。甘味料の価格としては砂糖の10倍なのでちょっと高めですが、WHO(世界保健機構)の実験結果が認める “ 歯の健康の守り手 ”です。
2. むし歯の予防!
キシリトールはむし歯の原因となる歯を溶かす酸を作らせない上、歯垢内のむし歯菌を減らす働きがあります。
3. 天然素材だから安心!
キシリトールは天然の甘味料で野菜や果物にも含まれています。甘さは砂糖とほぼ同じで、カロリーは4分の3なので “ 安全性の高いダイエットの味方 ”です。
ただその分賞味期限などもあるので、こちらに在庫は置いていないためありません。
その都度の注文になるため予め日数が必要になりますがご了承下さい。
“
フッ化物、使っていますか?
「フッ化物がむし歯予防に効く」と、皆さん聞いたことありますか?
日本では1948年にフッ化物入りの歯みがき剤がはじめて製品化され、現在では販売されている歯みがき剤の89%にフッ素が配合されています。
皆さんがいま使っている歯みがき剤にも、フッ化物が入っているのではないでしょうか。
日本ではそのほかにも、フッ化ジェル、スプレーなど、毎日の歯みがきの際に歯に直接塗る方法や、フッ化物溶液でぶくぶくするフッ化物洗口(学校や幼稚園・保育園などでおもに実施)、そして歯医者さんで定期的に受けるフッ化物歯面塗布が行われています。
こうした、口のなかにフッ化物を使う方法を「局所応用」といい、日本ではフッ化物を局所応用で用いています。
海外では、こうした局所応用のほかに、水道水のフッ化物濃度調整や食塩にフッ化物を添加したり、フッ化物タブレットを使うなどの「全身応用」もさかんに行われています。日本では「水道水にフッ化物?」「食塩に?」「飲んでいいの?」と驚かれてしまいますが、じつはフッ素元素はミネラル栄養素。
フッ化物のむし歯予防効果が発見されたきっかけ自体「フッ化物濃度の高い天然水を飲む地域にむし歯が少ない」という調査結果からだったのです。
自然から教わったむし歯予防法
フッ化物のむし歯予防への応用は、1901年、若い歯科医師がアメリカのロッキー山脈の麓にあるコロラドスプリングスの住民に、独特の褐色の歯を見つけて調査をはじめたことにはじまります。
歯が褐色で形成不全であるほかに、住民たちには別段健康上の問題が見受けられず、むしろむし歯がとても少ないというすぐれた特徴がありました。
フッ化物利用のはじまり
これがきっかけになって、アメリカ中の飲み水のフッ化物濃度とむし歯の関係を調べる大規模な調査が行われました。
すると約1ppmのフッ化物が入った水を飲んでいる地域では、うまい具合にむし歯が減って、しかも歯の色にほとんど問題が起きないことがわかったのです。
このフッ化物のすぐれた力を限られた地域の人々だけが享受するのではなく、より多くの人々の歯科保健に役立てようと、1945年には早くもアメリカで初の水道水のフッ化物調整が開始され、全身応用が始まりました。
本誌では、現在110ヶ国以上で用いられ効果を上げている、フッ化物を使ったむし歯予防についてお話していきます。
引用参考文献:nico 2011年10月号
サッパリ感を楽しもう
みなさんは、いままでに電動歯ブラシを使ったことはありますか?使ったことのあるかたなら、手用歯ブラシとの使用感の違いに、最初は驚かれたのではないでしょうか。電動歯ブラシの場合、歯ブラシは動かさずにピタリと歯面に当て、少しずつずらすようにしていきます。するとラクに、うまくみがけるのです。
逆に、超高速で振動しているヘッドをつい手用歯ブラシを使ってきた癖で、勤勉にシャカシャカと動かすと、歯とブラシのあいだに余分な反発力が生まれ、歯ブラシがはじかれたり、歯面から浮き上がってしまうことがあります。するとかえって狙ったところに当てにくくなってしまうのです。
もともと電動歯ブラシは平滑面をみがくのが抜群に得意。特筆すべきはそのサッパリ感で、当たったところは短時間でツルツルになります。この感覚は、手用歯ブラシでは、なかなか味わえない電動歯ブラシの醍醐味だといえるでしょう。
進化した細部みがきの機能
その一方、従来の電動歯ブラシが不得意としてきたのが、歯のボコボコや歯間などの細部でした。高速でフラットに振動していると、細かいところには毛先が入り込みにくかったのです。そこで近年は、電動歯ブラシが苦手としてきた細部のお掃除に対応すべく、各メーカーはしのぎを削ってさまざまな工夫を凝らしてきました。歯科専売の高機能電動歯ブラシは、以前よりヘッドがグッと小型化し操作性が向上していますし、デコボコや歯間によく入るようにブラシの毛先が工夫されています。
また、従来よくいわれてきた「電動歯ブラシは強すぎて、歯や歯ぐきを傷めやすい」という点に関しても対策がされています。力の入りすぎを予防する機能を搭載し、みがくときに、大きな力が入らないようになってきています。
歯みがき指導を受けよう
電動歯ブラシは、残念ながら買って使いさえすればお口のなかがきれいになるわけではありません。効率がいいだけに、ブラシが当たっているところ、手用歯ブラシでは時間のかかるツルツル感を短時間で味わえますが、万遍なく当たっていなければ、手用歯ブラシ同様、みがき残しができてしまいます。
そこで私は、電動歯ブラシこそ、単なる家電製品として購入なさるのではなく、歯科医院でご相談いただき、適切な使い方の指導を受けてお使いいただきたいと考えています。
引用参考文献:nico 2011年6月号
『 今痛んでいるところだけを治したい! 』
問診表の欄でここにチェックがある患者様って結構多いです。
無理もありません、ここの歯医者さんはどういう感じなんだろう?って疑心暗鬼になっている方も多いからです。
特にアンケートで今まででの歯医者さんでの嫌な経験についてチェックや記載していただくところにはいろんな記載があります。
これももちろん書いてもらいっぱなしにするのではなく、さらに重要な意見として参考にさせていただくだけでもなく、
『 この方には2度と同じ嫌な思いはさせたくない 』
という思いで書いていただいています。そのためにもいろいろミーティングなどでより患者さま目線での対応を考えています。
そういうかいもあってか、最初は痛いところだけっていう患者さまも多いのですが、何回か通っていただいているうちに全顎的に治療してください、と変更になる方もいらっしゃいます。
これは自分にとっては大きな喜びになると同時に、少しでも意識が変わっていただいてうれしい気持ちになります。
ただ、そういう方ばかりではなくお仕事で時間のとれない方も多いため、ピンとこない方もいらっしゃると思いますが、
“ ここはむし歯になっていますが、どうされますか? ”
という問いに対して
“ 痛くないからいいです ”
という方も多いです。
そういう方には、もちろん無理して処置しましょうとは言いません!ただ、これから放置した場合にはどういう風になる可能性は大きいということだけはきっちり伝えます。
もし何年か後にそういう風になった場合に、そういえば以前そういわれたので今度からは早めに治療しよう、という意識に変化していただけるきっかけになればと考えています。
そうなんです、歯医者さんにはいろんな方がいらっしゃるのです。その方方みんなに対応できるとは思っていませんが、1人でも多くの方にできるだけベストの状態をつくしたいと考えています。
そのため、1人1人のオーダーメイドの治療計画が必要になり、自分の中では診療後に1日分をまとめるカルテの文章が宝物になっていきます。
カルテにはその日にお話したことやお聞きしたこともほとんど記載していますので、ずいぶん役にたちます。
これからもこのスタンスで診療にのぞんでいく所存ですので、一回話ししてみようかな?と考える方はメールででもご相談してみて下さい^^
“ 歯についた汚れを歯ブラシでゴシゴシ磨き落とす ”
これさえすれば、むし歯予防の方法だと思っている方も多いと思いますが、ブラッシング自体は歯周病予防には有効であっても、むし歯を効果的に防ぐ方法だとはいえません。
とういうのも、むし歯になるのはブラッシングで落とせるプラーク中の細菌が原因になっているだけではなく、糖質の摂取・歯質の強さ・食べものを摂取する時間の4つが複雑に絡み合っているからなのです。
その中でも、むし歯を防ぐには
『 フッ素が配合された歯磨剤を高濃度のままむし歯になりやすい場所に届ける 』
ことが重要なのです。
フッ素入り歯磨剤によるむし歯予防効果は
“ フッ素濃度が高い方が効果が大きい ”
ことが分かっていて、特に300ppm以上のときに効果的に歯の表面にとどまることも分かっています。
またむし歯予防のためには2分程度は300ppm以上の濃度を維持することが推奨されています。
ただブラッシング中に歯磨剤中のフッ素はだ液によって徐々に希釈されるので、歯磨剤の使用量が少ないと口内のフッ素がすぐに薄まってしまい、予防効果も低下してしまいます。
そのため、フッ素の配合濃度が1000ppm以下に定められている日本の歯磨剤では1回に1g以上の量が推奨され、ブラシ部分が2cmの大きさの歯ブラシでは約2/3の量に該当します。
さらにフッ素をむし歯になりやすい部位に高濃度のまま届けることが重要なので、だ液で薄まらないうちにむし歯になりやすい奥歯などから順番に磨いていくのが効率的になります。
それに加えてフッ素濃度を長持ちさせるため、最初に歯ブラシを水でぬらさない、すすぐ回数をなるべく少なく抑えるということも重要になってきます。
これだけでは十分ではないですが、意識してブラッシングすることがまずは大事です。
*今回のブログは日本歯科医師会発行の「日歯広報」を参考に記載しています。
よく予防で “ フッ素 ” という言葉が出てきますが、
実は2種類存在するのです。
フッ素はエナメル質表層付近の領域(表面からの深さで0~300μm)ではたらきますが、2種類のフッ素のうち
『 フッ化ナトリウム(NaF) 』
は歯の成分であるカルシウムと結合しやすく、比較的に浅いところ(0~約50μm)で歯が酸に溶かされるのを防ぎます。
一方、 『 モノフルオロリン酸ナトリウム(MFP) 』
は逆に深いところ(約50~300μm)まで浸透して、同じ効果を発揮するのです。
この2つのフッ素の効果の違いが、2段階の歯をむし歯から守れるということなのです。
今までにむし歯の治療を受けた歯や、初期むし歯には深いところで作用するMFPが作用し、また現在はむし歯ではない健康な状態で、今後もしっかり予防していきたい歯には浅いところからコートしてくれるNaFが作用するのです。
つまり、2つのフッ素ですべての歯に対して、むし歯を予防し進行を食い止めることができるのです。
最後に、むし歯予防に有効な300ppm以上のフッ素濃度を2分間保つためには、900ppm前後配合されている歯磨剤では1g以上の量(ブラシ部分が2cmの大きさの歯ブラシでは約3分の2の量)が必要になります。
むし歯になりやすい奥歯から磨き始めるのもフッ素を生かすコツで、フッ化カルシウム(CaF2)やプラークの中のフッ素はすすぎすぎると流れてしまうので、すすぎは少なめにするといいです。
今回の2つのフッ素については、日本歯科医師会の広報誌の日歯広報を参考にさせていただき記載しています。
ご不明な点などございましたら、院内でもメールででもご質問下さい。