ケアや食事、どうしてる?矯正中のお悩み解決ガイド

矯正中の歯みがき、どうする?

 ブラケット、ワイヤーなどの矯正装置がつくと、これまでのお口の中とは一転、プラーク(歯垢)が溜まりやすくなり、歯みがきもしづらくなります。みがき残しが多くなれば、むし歯や歯周病のリスクが高くなるのは必然。歯並びを綺麗にするための矯正治療で、健康な歯をむし歯や歯周病にしてしまうなどということは、あってはならないことです。

 装置を装着しているあいだは、およそ1ヶ月ごとにご来院いただき、歯の動き具合を診たり、ワイヤーなどの装置の調整をします。その際お口のすみずみまで徹底的にプロフェッショナル・クリーニングをさせていただきますが、そこからまた1か月間のお口のケアは、患者さんご自身にお任せすることになります。

 もともとみがき残しやすい奥歯の溝や歯と歯のあいだ、歯と歯ぐきの境目はもちろんのこと、矯正中は、奥歯のバンドのまわり、ブラケットのまわり、歯とワイヤーのあいだと、プラークが溜まりやすい装置まわりの掃除が重要となります。

 10月号では、こうした汚れの溜まりやすい場所の効率的なみがきかたを、図解付きで詳しくご説明。矯正中のケアに向いた歯ブラシやタフトブラシ、歯間ブラシ、そしてむし歯や歯周病予防におすすめのフッ化物配合歯磨剤や洗口液もあわせてご紹介します。毎食後は難しいとしても、少なくとも1日1回は時間をかけてプラークを取り除きましょう。

 

矯正中の食事、どうすればいい?

 矯正中のもうひとつのお悩みが「食事」です。食べにくいと感じると、ついやわらかい炭水化物や脂質が過多になりやすいので、たんぱく質や食物繊維、カルシウム、ビタミンなどが不足しがち。矯正中に栄養が偏って体調不良になってしまってはがっかりですし、お口の中にひそむ細菌への抵抗力も低下しないようにしたいものです。

 そのために、簡単に作れて栄養バランスが優れたレシピを多数ご紹介します。「鶏ひき肉と豆腐のレンジ蒸し」「さといもと豚ひき肉のサラダ」といった、矯正中でも食べやすく、それでいてたんぱく質やその他の栄養素を補える料理や、「牛大和煮の炒め物」「豆腐クリームスープ」などの、缶詰やレトルト食品をアレンジしたメニューも取り上げています。

 治療をスムーズに進め、健康で美しい歯並びをゲットするため、こうしたケアの方法や食事のコツを参考にして、快適な矯正ライフをお過ごしください。

引用参考文献:nico 2016年10月号