「口もと美人に生まれ変わる。おとなの矯正治療!」

 

 

 

顔立ちを決めるのは、頭蓋骨

 骸骨から生前の顔を再現する「復顔術」ってご存じですか?犯罪捜査や考古学で用いられ、かなり正確に生前の顔立ちを復元できる手法です。顔の皮膚や筋肉の厚みは個人差が少ないため、頭蓋骨を一定の厚みの粘土で覆っていくと、人の顔立ちがクッキリと浮かび上がります。じつは私たちの顔立ちを決定づけているのは、皮膚でも筋肉でもなく、骨格です。美人が美しいのは、頭蓋骨が美しいということなのです。

 

きれいになるのは歯並びだけじゃない?

 頭蓋骨は、一番上の丸い脳頭蓋、真ん中の上あご、そして下あご、と3層構造になっています。美しい人の骨格はこの3層の大きさのバランスが非常によく、その結果フェイスラインがスッキリとして見えるのです。

 なんのためにこんな話を始めたのかというと、「矯正治療とは、ただ歯を並べるだけの治療ではない」ということをご理解いただきたいからです。矯正治療とは、脳頭蓋を基準にして、上あご、下あごの歯や歯槽骨を含めた骨格にアプローチし、よりバランスの取れた噛み合わせへと導く治療です。

 たとえば、子どもの矯正治療は、成長発育のスパートがはじまる以前から、より良い骨格へと育つよう導く治療です。たとえば下あごが小さく上あごの目立つ出っ歯さんなら、下あごがもっと育つように導いて調和させます。

 噛む筋肉や顎関節の機能がまだ完成されていないうちに骨格のバランスを改善しておくと、15〜16歳で完成を迎えるころには、骨格と調和したきれいな歯並びと噛み合わせが手に入れやすくなります。これが子どもの矯正治療です。

 

矯正治療で、口もと・骨格美人に!

 一方、おとなの場合は、あご本体は完成しているので、成長発育の勢いを使ってあごの大きさごと導けるようなアドバンテージはありません。しかし、歯を動かすことで歯槽骨のかたちを変え、上あごと下あごのバランスをより調和させて見せることはできます。

 完成されたおとなの骨格でも、こうして硬組織にアプローチすることで、よりバランスの取れた美人の頭蓋骨に近づけることができるのです。

 おとなの矯正治療では、機能面の改善はもちろん、美しさの獲得も大切なテーマです。あなたも矯正治療で骨格ごと美人になってみませんか?

引用参考文献:nico 2013年5月号