口の中がよく見える!

開業以来、テレスコープという眼鏡みたいな拡大鏡を使って診療しています。

これは、最近のドラマの “医龍” などでも手術のシーンなどで出てくるものです。(倍率は違うと思いますが。。。)

実際、口腔内を2.5倍くらいに拡大していますので、治療の際に本当によく見えます。

以前のものや他のメーカーのものは、重かったり、使用すると目が異常に疲れたりとあったみたいなのですが、自分が使っているものは、アメリカの市場で1番使用されている“サイブロン”さんが取り扱っているものです。

ここの良い点は焦点距離などが、自分仕様でオーダーメードできるという点です。

実際、見た目などではここよりもスポーティーでかっこいいものはたくさんありますし、価格的に半分くらいのモデルも結構たくさんのメーカーからは出ていますが、オーダーメードできるのはここだけでした。

また、実際軽い!というのも大きな利点です。

開業以来、お子様の診療を含め、殆どすべての治療に使用していますので、これがない診療は今では考えられないくらいです。

これで、患者さまのお口の中を見ますと、治療に妥協できなくなります。

根の治療でも確実に質は上がりますし、詰め物や被せ物でも、ハッキリと境目のラインが見えますので、患者さまにも満足いく質の治療を提供できると思います。

見た目は変な容貌で、時々お子様から変な目で見られますが。。。

患者さまによっては、ものすごく視力の悪い先生なの?って考える方もいらっしゃるみたいですが、笑わずに見てみてくださいね!

いつか画像をアップできると思いますので。。。

また、この前厚生労働省から認可がでたもので、むし歯を削るタービンという機械を使用するのをできるだけ少なく出来る、う蝕除去液の“カリソルブ”を近く導入する予定です。
その時にはブログで詳しく説明予定ですのでもうしばらくお待ち下さい。

感染対策

先日の日曜日に鹿児島で、“ 歯科医院の感染管理 ”というセミナーをスタッフの衛生士さん1人と受講してきました。

うちの医院では、あたりまえのことですが、

①使い捨ての紙コップと紙エプロン(子供用と大人用)

②1人1セットの基本セット使用

③デジタルレントゲンの際のホルダーの薬液消毒と噛む部位の
 スチロール部位の使い捨て

④基本セット使用後の洗浄→薬液消毒→オートクレーブ滅菌

※薬液も感染源になりやすい血液のタンパクの分解に優れているものです。
※使用後のものは高圧アルコール蒸気滅菌器(オートクレーブ滅菌器)にて時間をかけて器具の滅菌処理を行っています。

⑤滅菌できないプラスティックやゴム類の薬液消毒

⑥口腔内写真の際のミラーの薬液・アルコール消毒

⑦根管治療の際のリーマー、ファイル類(神経を取るときなどの根の清掃する針状のもの)や削合する際のバー類(むし歯の部位を削る道具)の超音波洗浄

⑧滅菌などの終了したものは、紫外線による殺菌灯のついた保管庫(抗菌キャビネット)でセットを組んで保管

⑨金属の詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)をセットする際の調整、研磨後の超音波洗浄

⑩むし歯を削るタービンやエンジンという音のでる機械の先につけるハンドピース部分は“ケア3プラス”という機械で自動洗浄・注油システムを組んで行っています。


また、自分の考えでは医院は清潔感が大事と思っていますので、外観はもとより診療室、待合室も白です。

これには汚れが目立つよ!などのいろいろな方々からのアドバイスもありましたが、目立っていいんです!

目立ってこそ綺麗にする意欲がわいてきて、またそれを維持しようと常に清潔になるように努力しています。

で、話は元にもどりますがこの前のセミナーでは感染管理の目的として

Ⅰ.患者さまの安全

Ⅱ.作業者(歯科医師、歯科衛生士)の安全

Ⅲ.治療の質の向上

ということが挙げられていました。

本当にそのとおりだと思いました。

他にも院内のマニュアルとしては、受付の方、衛生士の方のそれぞれの毎日の始業前、診療中、午前診療後、終業時の仕事や週一の仕事、月一の仕事なども作っていますが、この半年の間だけでもミーティング時に何度もよりよくなるように更新していっています。

診療室はもちろんですが、患者さま環境のトイレや待合室も清潔になるようにグリーンもいろいろ配置しています。
今日は午前診療だったので、身障者の方でも入れるトイレの方のグリーンと待合室に飾るパンパスグラスで秋を感じるようにしてみました。
もちろん、これも自分の趣味の範囲なので、お昼を食べに自転車で行っていた帰りに花屋さんで重い鉢植えと長いパンパスを抱えてよろよろと帰ってきましたけど。。。

これからも感染対策にも常に新しい情報を取り入れて患者さま、スタッフを含めた安全管理対策をやっていきたいと思いますので、患者さま方からのいろいろなアドバイスもお待ちしています。^^

ちなみに今から大好きな太鼓ですが、今日も南州道場なのでちょっと遠いですが(車で30分くらい、いつもはウエルネスなら自転車で5分くらいなのですが。。)頑張ってきます!

親知らずのお話

皆さんは親知らずって聞いて、どう思われますでしょうか?

やっぱり“抜くのが痛い”っていうイメージが大きいと思います。

昔の場合は、この親知らずも顎がしっかり発達している場合などはもちろん抜く必要もなく、しっかり親知らず同士で噛み合っていて合計32本の歯の数が普通だったのです。

語源としては、平均寿命が50歳代だったころは、この歯が生えてくるころには親元を離れていたり、親が亡くなったりしてから生えてくることが多かったために、この名前が付いたといわれています。

また、親知らずのことを英語ではwisdom tooth(智歯)というのですが、これは物事の分別がつく年頃になってから、はえてくる歯であることに由来します。

ところで、レントゲンなどで“親知らずがあります”というと、必ずと言っていいほど、「親知らずは抜いた方がいいでしょうか?」というご質問をいただきます。

これに付きましては、最近の傾向としては、顎の退化により親知らずの生えてくるスペースがなく、斜めの向きにちょっとだけ頭を出したり、真横にもと(歯胚・・・しはい)があったり、その歯胚自体がなかったりと人によって様々ですので、その処置方法も何パターンかあります。

①、親知らずのもとがない場合
・・・もちろん抜歯の必要もなく、特に心配する必要もないですが、最近では親知らずのもとだけでなく、2番目や5番目の歯のもとがない方も多いですので、レントゲンでの確認をお勧めいたします。(これは、主に矯正などを小学生から始める場合などは大変重要になってきます。)

なぜ、2番目や5番目、8番目(親知らず)のもとがない場合が多いかというのは、歯には切歯(1・2番目)、犬歯(3番目)、小臼歯(4・5番目)、大臼歯(6.7.8番目)という種類があるのですが、その種類の中で最も後方の歯が必要ないと判断され、退化していっているのだと言われています。

②、親知らずのもとはあるが完全に骨の中に埋伏(埋まっている)している場合
・・・特に抜歯の必要はないですが、このまま高齢になる可能性が高く、入れ歯などの製作後に生えてきたりする場合は高齢で抜歯が出来ない時もあります。(骨が吸収されて骨折の可能性がある場合などがある。)

③、親知らずが頭だけ生えてきている場合
・・・この場合が1番むし歯にもなりやすく、また隣の歯もむし歯になりやすかったりします。この場合は残すのと抜歯するのとのメリット・デメリットを天秤にかけて通常は抜歯した方がいい場合が多いです。
また、疲れたり、体の抵抗力が落ちたりした場合は、親知らずの周りの歯と歯茎の境目の歯周ポケットから細菌による感染が起きやすく、頬が外からみても腫れたり、化膿したりします。この際も一回は炎症は落ち着くのですが、いつかははっきり言えませんが、再度同じ症状になる場合が殆どです。
また腫れている時に抜歯を希望されても、その状態での抜歯は炎症が顎の骨まで波及する可能性が高いために(歯は顎の骨に直接埋まっているため)最低2、3日は消毒と抗生剤投与などで炎症消退してからの抜歯になります。
この場合は患者さまが抜歯を希望されない場合は、また腫れる可能性をお伝えして、そこのブラッシングに注意していただいて、何回か腫れる場合は抜歯しましょうとお話します。
患者さまが抜歯を希望される場合は上の親知らずと下の親知らずでの抜歯の違いなどをお話した上で抜歯いたします。

その違いというのは、まず顎骨の構造上の違いにより上は麻酔も通常の麻酔(浸潤麻酔・・・通常1~2時間でその歯の周囲にだけ効く)で効きやすいのに対して下は効きにくい場合は下顎孔伝達麻酔(通常3~4時間くらい効果あり、舌や唇もしびれた感じが残る)+浸潤麻酔を行うということが1つ。

また、上は顔面の骨にくっついているので傷口も治りやすく、通常抜歯しても次の日くらいまでにはほぼ痛みが無くなる場合が多いのに対して、下はしゃべったり、食事をしたりする際に傷口が落ち着きにくいため、治癒しにくく場合によっては1週間前後痛み(違和感)が続くこともあるというのが1つ。

他には、上は特に問題なければ30分以内で抜けますが、下の歯で骨の中に埋まっている程度や向き、隣の歯との位置関係によっては、分割したり、周囲の骨を削ったりする必要があり1時間以上かかる場合もあるというのが1つ。
(ただ上の歯でもむし歯の範囲が大きくてつかむ場所がなく、根っこしか残らなかったりした場合は時間がかかります。)

もちろん、患者さまの希望をお聞きした上で残した場合と抜歯した場合をきちんとお話して、最終的に処置を決めていきます。

親知らずといえども、何年か後に他の奥歯がダメになった場合にインプラント(人工歯根)ではなく、この自分の歯である親知らずを利用できる場合もあるのですから。。。

親知らずについて、少しは参考になったでしょうか???

また、ご質問などあれば、ウェブ上でも受け付けますのでよろしくお願いいたします。

歯が無くなってきたら。。。

昨日の日曜日は宮崎のJAアズムホールで、“ いつまでもおいしく食べていただくために ” という日本歯科医師会の生涯セミナーがあったので行って来ました。

最近は、歯を抜いたらインプラント、インプラントとよく聞きますね。

でも、基本はやっぱり保険内の治療でもある義歯(入れ歯)でしっかり噛めるようにすることだと思います。

あくまでもインプラントも人工物です。まずは保険の範囲内の処置で義歯(入れ歯)などを作って、それでもどうしても違和感が強くはめられない方などはインプラントも考慮されるといいと思います。

以前は親知らずは矯正科などでも、すべて抜歯しましょう、みたいな感じでしたが、自分の考えではまだむし歯にもなっていない骨の中にある親知らずに関しては、将来的に他の歯がダメになった場合に、自分の親知らずなどをそこの部位へ再植したりして利用した方がいいのでは?って思います。

もちろんインプラントの勉強もしていますが、今でも入れ歯を使用されていらっしゃる方が圧倒的に多いです。

それならば、その入れ歯で長期的に安定して噛めるようにしてあげることがまずは大事なので、このセミナーは大変よかったです。

今の患者様の現状から、将来的にどういうなくなり方をしていくと予後が悪くなってしまうのか?を常に考えながらそうならないように全体のかみ合わせのバランスを整えるということでした。

本当に基本のことなのですが、まずは患者様ありき、ということです。

ドクターなら、まずは最新の治療・最高(最良)の治療をしたい、してあげたいと思うのは当然です。

しかし、自分たちは患者様と向き合って治療方法などは決定するべきで押し付けであってはいけないと思います。

そのためには患者様がいろいろ選択できるように、たくさんの治療方法をまずは提示することだと思います。その提示するためには一生学ぶことが必要だと感じています。
また、そういう治療をやっていきたいです。

そのために予診表もオリジナルで作成して、患者様が来院できる曜日や時間帯・治療時間の範囲・回数なども含めて出来るだけオーダーメードの治療できるように工夫しています。(日々、ミーティングなどで進化していきます)

自分はいろいろな考えをスタッフの方々へも伝えています。

なのでスタッフが、なんでここでこの治療?って思われることがないような治療を心掛けています。スタッフの知り合いの方々がたくさん紹介で来院されるような医院作りを目指しています。^^

スタッフが自信を持ってここなら大丈夫っていえる医院にしていきます。

そのために、スタッフからも常にプレッシャーを掛けてもらう様にお話してあります。

こういう医院ってどうですか?

あと、患者様へも分からない事は気軽にご質問下さいってお話してあるので、マニアックな質問も実際多いです。

とてもありがたいことです。自分も学ぶ機会が増えるのでいい緊張感をもって日々の診療に取り組んでいます。

いつか、このブログでの考えに賛同してくださり、来院される方がいらっしゃればうれしいです。

レーザー治療

昨日、鹿児島でNd-yagレーザーの講習会があったので、JRで行ってきました。

最近は徒歩や自転車などが多いのでJRや市電も結構まわりの景色がみれたりしていいもんですよ!

実際は、寝てましたが。。。

さて、みなさんもレーザー治療っていうとおーっと思うかもしれませんが、このレーザーの中には実は4、5種類あって無痛治療で歯をレーザーで削るとかいろいろいわれていますよね!

でも実際はむし歯を削る事に関しては、実用的ではありません。

まだまだこれからだと思います。

自分が今日の講習でいいなあーと感じたのは、やはり予防に関してなのですが、通常のフッ素塗布やシーラント処置にプラスして歯質強化にレーザーを利用するというものでした。

通常の講習だと一種類のレーザーのいいところだけを言われるので、実際比較検討があまりできないのですが、今回のは、

その4、5種類あるレーザーのそれぞれの利点・欠点をあげて
さらに重要なのは、その先生が何に使いたいかによって選択すれば良いということでした。

あたりまえのことなのですが、実際材料店などにそろそろレーザーをといわれて買ってらっしゃる先生方が多いと思います。

実際、安いものではないので、(だいたい400~1000万円くらい)自分はそんなに開業したてで資金に余裕ないのもあるのですが、よく自分の診療と照らし合わせて何が必要かを見極めたいと思います。

皆さん(患者様)に少しでも還元できるように頑張って今回のレーザーで診療できる日を目標にしていきたいと思います。^^

ちなみに昨日は、昨年の7月にはるばる山形まで行って講習を受けた予防の 熊谷 崇先生(日吉歯科診療所)の講習も宮崎であって迷ったのですが、こちらの講習に来てよかったと思いました。

そういえば、去年の7月に山形に行ったときは、新潟の先生にも会いに行ったので、あの新潟の集中豪雨のときでJRも国道も新潟から山形の酒田市まで交通が遮断されて大変だったんですよ!

熊谷 崇 先生に関してはまたいずれくわしくお話したいと思います。